乱筆乱文縦横無尽

2010年06月28日
XML
カテゴリ: 読書日記
クリックで救える命がある。


昨晩は早めに寝ることにしましたが眠りが実に浅く、ほとんど寝た気がしないまま出勤そのおかげで、今宵はぐっすりと眠れそうです。明日の起床は9時。これから爆睡します


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


さて、今日は5月15日に読み終えた『 俵屋宗達 』を紹介します。副題は「琳派の祖の真実」。著者の古田亮氏は学芸員を長く務めた方で、現在は東京芸大に勤務中とのこと。宗達の企画展の責任者を務めたこともあるそうです。


俵屋宗達

俵屋宗達

価格:819円(税込、送料別)


※古田亮 『俵屋宗達』 平凡社(平凡社新書) 2010年 ★★★★★


学生時代は歴史学を専攻していたので、「日本近代史」や「スペイン史」、「日本女性史」や「東洋文化史」など、さまざまな講義を受講していました。マジメな学生ではなかったので講義の内容はほとんど覚えていませんが、受講した中には「美術史」という講義がありました。講師はサントリー美術館の学芸員の方で、その方は専門が近世の日本美術であり、大学を抜け出して出光美術館などにも連れて行ってくれたのを覚えています。本書を読んで、そうした昔の勉強のことを思い出しました。


さて、本書は近世の画家俵屋宗達の概説書ですが、これがとても面白い内容です。それを一言でまとめると「 宗達は琳派か 」という問いかけです。教科書的な「 俵屋宗達→尾形光琳→酒井抱一 ポスト宗達派 」(p.148)と位置づけました。これがどこまで学界の承認を得ているのか、美術史に明るくない私にはわかりませんが、本書を読んで著者の主張には実に納得です。


宗達が明治期に至るまで長く忘れ去られていた画家であるということも、本書を読んで初めて知ったことです。尾形光琳などの陰に隠れて忘れられていた宗達は、明治期に「発見」された画家といっても過言ではなく、大きく注目されるようになったのは1913(大正二)年の展覧会とのこと。これには 文豪夏目漱石も観に行って感銘を受けた そうです(p.29)。こうした面白い事実を交えて、とてもわかりやすく宗達を解説してくれました。


制作年のほとんどわかっていない宗達の絵ですが、著者による独自の年代推定もおこなわれています。それによれば、傑作中の傑作 『風神雷神図屏風』 は、通説の晩年期(寛永期後半)ではなく法橋就任前後の元和初年と推定しています。これは、直接的には『雲龍図屏風』の構図との比較から検討されたもので、私には非常に説得力があったように思えました。


美術史の著作を手にしたのは、もしかすると初めてのことかもしれません。そんな初心者にも理解できるように書かれた本書は、日本美術の入門書という側面もあり、とても勉強になる本でした。こうした分野にも今後はせっせと手を出してみたいと思います。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村 クリックお願いします







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010年06月29日 01時44分45秒
コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Profile

Sonic

Sonic

Archives

2026年10月
2026年09月
2026年08月
2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月

Comments

おこめ@ Re:中島京子 『ハブテトル ハブテトラン』(05/11) 突然のコメント失礼します。 人違いであれ…
逆立ち天子6189 @ Re:斉藤光政 『偽書「東日流外三郡誌」事件』(07/05) 東日流三郡誌を真書とした古田氏は残念で…
悪女6814 @ Re:ジノリのプレート(ロイヤルブルー)(05/22) おはようございますヽ(*´∀`)ノふぉろーし…
尼尊太郎@ Re:金容雲 『日本語の正体』(11/09) こちらを見てください。 韓国の学界でも…
Sonic @ こんばんは コメントありがとうございます。 本書…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: