2003年02月11日
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那智の滝を堪能して引き返そうとした時、杉の巨木の間にふと目に留まったものがある。神社ならどこにでもある御手洗(みたらし)だった。水鉢は50cm四方くらいの小さなもので、清水が溢れ、柄杓が2つ置いてある。

水鉢の正面の石には白いプラスチックパネルが懸けられていて、あまり上手とはいえない文字でこう書いてあった。

お手水

延命水では有りませんが飲めます。


なんとも面白い表現だ。この看板を読んだ時、人はどういう反応をするだろう?tetywestはめちゃ儲けたような気がした。せっかく「延命長寿の水」で有名な那智の滝へ来たのだから、その水が本当に「延命長寿」に効果があるかどうかというような医学的な問題ではなく、土産話にでも「延命水」を飲んでみたいのが人情だろう。しかし先ほどの柵の先端から先へ行くには、値段は知らないが入場料(参拝料)が要るのだ。そして、お金を払った人だけが滝壷から流れ出る「延命長寿の水」を飲むことが出来るようになっている。つまり「延命長寿の水」は有料なのだ。

ところが「那智の滝に極めて近い場所」に、 わざわざ「延命水ではない」と断った、しかし無料で「飲める」水 がある。

こういうシチュエーションに遭遇した人の心理を考えてみると、

①「な~んだ、『延命水』じゃないのか・・・じゃ飲んでも無意味だね」と、その水を飲まない。

②「飲めるんだったら、とりあえず何でも飲んでおこう」と、その水を飲む。

③「これは『延命水』に違いない。結界の外側なので『延命水』と呼ばないだけだ」と、その水を飲む。



くらいのパターンが考えられる。しかし、「延命水では有りませんが飲めます」という日本語の表現方法はとても不思議な魅力を持っている。この御手洗を見つけた人は、10人中9人までこの水を飲んでいた。
「この水で飲んだら、もっとよ~効くかも知れんな」と薬を取り出している人もいるくらいだ。

tetywestも飲んだ。その心理状態は当然のことながら③だった(笑)。
塩素の含まれていない、ミネラルたっぷりに違いない「延命水でない水」は冷たくて美味しかった。ああ、はるばる那智の滝へ来た甲斐があったぞ。これで死ぬまで長生きできるのは確実だ!!

長い石段を登って、バスの待つ駐車場へ引き返す。次は青岸渡寺と那智大社へ参拝するのだ。歩いても300メートルそこそこだったのだが、何故かバスで移動し、蓬莱閣という土産物屋さんにバスを停めた。ガイドさんから、
「出発時間は1時間後の10時です」
というアナウンスがあり、今回の旅行中唯一のフリータイムになる。






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最終更新日  2003年02月11日 12時31分26秒
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