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沖ヨガは修業法の総合デパートですから武道の体の使い方なども行法に゙ヨガ武道゙という名で取り入れています。これは私の得意な分野ですから、自分のクラスではどんどん取り入れて行こうと思います。先のレッスンでも太極拳(第2式)と英雄のポーズ(ビィラバドラーサナ)の両方してもらい、ふたつのポーズ動きの共通点など説明しました。腕を引っ張られたときビィラバドラーサナ2で引きに負けない強い姿勢を作ったり、引かれる力を利用して相手に入り身して太極拳2式の動きで相手を投げる動きなど説明しました。実は、きれいなヨガポーズは、合理的で強いヨガポーズなのです。こういう心身統一したヨガの強さを実際に体験するのもヨガの勉強になります。『この辺に自慢げな文章を入れていたのを消しました。すいませ~んm(_ _)mnobo∴』きれいで゙強い゙ヨギーニ、ヨギーを私のクラスで育てます。
2009/06/12
前回の答えはウッテッタ・パールシュワコーアサナです。側面を斜め角度に伸ばすヨガポーズ(アーサナ)。投げ技”腕まき捨身(腕返し:かいながえし)”は、 このポーズの姿勢を作ることにより、斜めの軸を相手との間に作ります。胸を持つ手と後ろ足を結ぶ軸です。その前に相手に対し、真横に並ぶことにより自分の方にわずかに引き寄せる崩しをします。気づかれないように、手で引くのではなく体重移動を利用した崩しです。そこから、相手脇下を覗き込むように前足と後ろ足を入れ替え90度方向転換をし、パールシュワコーナアサナの形を作ります。(捻じりのパールシュワコーナアサナではなく相手に対し後ろを向いたパールシュワコーナです。)天井を見るようにしながら相手の腕を自分の腕に巻きつけます。自分の斜め回転軸の力を利用して相手を巻き込んでいくのです。そのまま回転をつづけ捨身をすると自分の持つ力”体重”を利用した技になります。力を出すのではなく、重力を味方にします。この技は、私が稽古していた日本柔術(養正館武道)の技ですがヨガポーズと同じ姿勢が入っています。こういう面で見て行くとヨーガアーサナはストレッチ効果だけの姿勢でなくムーブメントと言うのでしょうか、動作的にも生かしていける優れたものが見出せるようです。
2008/12/04
いま背景に使っている投げ技動画には、あるヨガポーズが隠されています。というか、瞬間に共通の姿勢を作ります。それは何のポーズでしょうか?(^-^)ヒント。アシュタンガヨガの立ちポーズの中に出て来ます。技の理合と答えは次回に~
2008/12/02
わたしが学んだ、合気道においてことばのパワーを開祖、植芝盛平翁はこう言われている。”う”は、「心気充実して発する音」”は”は、「充実している気息が体外に漏れ出る音、活力を失する。」う!は沖ヨガ”あいうえお体操”での沖 正弘先生の説明と同じですね。→「犬が飛び掛るときの唸り声、腹に力を統一するときの音が”う”」は~と呼吸する代表は、ため息ですから植芝盛平先生の”活力”を失する音というのが理解できると思います。攻撃に活用するなら”破っ!” ”覇っ”という気合を敵にぶつけることで活力を奪うんでしょうか?また、は音は”ハ~~~”と固まった心を解くリラックスに、活用すればヨガ的な呼吸になるのではないでしょうか。続いて、え・や・とです。武道の掛け声としてよく聞く音です。この意味をご存知でしょうか。”え”は「分ける、分けさせる音」で”枝”のえです。相手の気力を分散させる掛け声です。”や”は「直線にはせ出る音」で弓矢の”矢”相手の本体を突き刺す攻撃の音です。”と”は「物事が終わった状態の音」で止る、泊まる相手を停止させる、とどめをさす音です。このことばの力、言霊を武道では使っていたのです。でも合気道はこれを発声せずに、無言の気合として修練するんです。そして合気道のめざすものはこれです。「敵が宇宙そのものである私と争おうとすることは、宇宙との調和を破ろうとしているのだ。すなわち、わたしと争うという気持ちをおこした瞬間に、敵はすでに破れているのだ。」 武の真人 砂泊兼基 たま出版より”人体即宇宙” ”生命即神” ”梵我一如”のヨガの境地の教えと同じではないですか!`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´今日は、ヨガスタジオ姿工房に遊びにいきます。石田先生に頼まれていた、龍村先生の本を届けにいきます。龍村先生に石田先生のことを言うと「おーしなこさん、覚えてるよ。道場に来とったね~」と おっしゃってました。また石田先生も、合気道本部道場(合気会)の朝稽古に数年通われていたそうですから、この記事の話も通じる方です。\(^o^)/`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´`☆´Mind and body RefreshingYOGA NOTEBOOKえぃ!やぁー!とぉー!☆武における言霊
2007/11/13
戦士のポーズ、ウオーリア(ヴィラバドラーアサナ)実際にヨガをやられている方なら名前と形は、ご存知だと思います。これが名前だけではありません。この形は、合気道や太極拳で対人動作で使う大事な姿勢です。その一例をイラストでお見せします。相手の突きを流し引き込むと同時に踏み込み、入身。喉元へ前の手を差し込んでいます。そのとき使うのはウオーリアの足腰の形です。後足からの力を腰の前進力として使い相手の腰を崩します。 この技のポイントや力学的なことを矢印で書いていますが 詳しい説明は省略させていただきます。 実はすごい極意が書いてあります。合気道で呼吸投げ( 養神館では側面入り身投げ、武道正風会、胴返し)といいます。太極拳では野馬分そう(24式太極拳の第2式)といいます。野生の馬が左右にタテガミをなびかせて走るの意味です。このとき前の手が剣だとすると相手の喉下を切り込んでいます。一撃必殺の技です。このようにヨガポーズ、ウオーリアは実際に使える、実戦の姿勢でもあるのですd(^-^)
2007/04/17
太極拳の表演で見せ場のひとつトウ脚(とうきゃく:トウは足へんに登) ゆったりと両手を内から外へまわし広げそれと同調し片足蹴りをする動きです。24式太極拳では、第13(右)と15式(左)です。両手は両脇の敵に対し防御の形をとっています。これを行なうと両肩の開きと股関節の開きが関係しているのがわかります。そして背骨と手足の関係が理解できます。背骨を伸びやかにし、手足を開く用意をしています。背骨を固くしたら手足は伸びにくくなります。開く力を使うのです。遠心力です。脚を上げる筋肉のメインは背骨(腰椎)と大腿骨をつなぐ”大腰筋”という強力なインナーマッスルです。呼吸は最後、吐き出すことでお腹を引き締め引き締めたチカラで遠心力に対しエネルギーバランスをとります。ヨガでいうとウッデヤーナバンダです。一方ヨガポーズウッティタハスタ・パーダングシュタアサナこれをするときアシュタンガヨガでは、腰に手を当てバンダ(お腹のひきしめ、骨盤底筋群の引き上げ)をサポートし横に開脚上げをするときは反対方向にも肩を開きます。太極拳の呼吸とこのヨガバンダ肩の開きと股関節の開きの連携は共通なのです。太極拳の蹴りで、使う大腰筋の強化ポーズも入ります。それに呼吸を深くしながら動きをしていく太極拳はアシュタンガヨガでいう”ヴィンヤーサ”に他なりません。この二つの身体操法、ヨガと太極拳を実際に体験していき気づいたことを書いてみました。
2007/01/20
先日、メールをいただきました。富士常葉大学合気道部ブログさんからです。 BUDO YOGAヨガ武道私のやっている流派”正風会合気道”の部活をされているところです。静岡県富士市にある大学です。 武道正風会(養正館)は歴史は古いんですが 特殊でマイナーな流派なんで、 大学の部活で活動されているのは たぶんあなたがただけです。 東京でも大学の部活の合気道は、 本家”合気会”ばかりですね。 わたしは合気会もやっていたので良く知っています。 富士常葉大学合気道部さんは貴重な存在です。 やる人がすくないからこそ 正風会の技と心を受け継いでいく 意義があります。 部活がんばって下さい。 応援します。私が最初に出会った合気道は沖ヨガ本部道場の合宿でおこなわれていた、武道養正館(武道正風会)のものでした。そこで沖 正弘先生と親しい、望月稔先生が”ヨガ武道”の名で指導されていました。 望月先生は 柔道創始者の嘉納治五郎師範の命で、 講道館代表として合気道、植芝盛平開祖のもとへ 派遣され、 近代二大武道 ”柔道”と”合気道”の架け橋となったすごい方です。武道正風会の合気道は、一般の合気道とは違い古流柔術や柔道の捨て身技から、寝技、足技まで取り入れた特殊なものです。ことばは悪いかもしれませんがお上品な合気道ではありません。荒っぽくも見えるその稽古は命のやり取り、技と技のぶつかり合いから生まれる瞬間の”全身からの閃き”を大事にするためのものです。合気道というより”正風会武道”というべき総合武道なんです。という特殊なものなので武道専門誌にときどき紹介される以外世に知られることもあまりないマイナー流派です。でもマイナーにはマイナーの意義があると最近思っています。 nobonabe 武道正風会東京支部 助教 渡邊
2006/10/27
合気道開祖、植芝盛平先生の言葉です。これを読めば、合気道は”神道の宇宙観”を持っているということがなんとなく嗅ぎ取れます。 BUDO YOGAヨガ武道「正坐をやってみましょう。心で鼻の奥を眺め、へその緒まで通す。響きで開く。宇宙の営みの世界を感じ見る。匂い、色、気の営み。左の足の親指で右を包む。左は伊耶那岐(イザナギ)、右は伊耶那美(イザナミ)にして体、その本能によって経綸が行なわれる。また伊耶那岐は火、伊耶那美は水宇宙の気をいざないならう。南は火であり、火は北の水に向かって進むのです。」引用 「合気真髄」合気道開祖 植芝盛平語録 柏樹社 刊より *「心で鼻の奥を眺めヘソの緒まで通す」これは、ヨガでいえば、身体エネルギーの通り道スシュムナー(中央導管)のことです。”へそ”ではなく、”ヘソの緒”というところが魂のレベルの話しだという感じです。(胎児ではないんですから、いまはみんな付いてないですね。)ヨーガのプラーナ・アー・ヤマ(呼吸行法)と同じことを植芝盛平先生は言われているんですね。*「左は伊耶那岐(イザナギ)、右は伊耶那美(イザナミ)」この二神で示されるもの、これは陰陽の力、”ハ(陽:太陽)”、”タ(陰:月)”とその通り道を示していると思われます。スシュムナーの横に螺旋を巻き通っている脈管ピンガラー(日の気道)イダー(月の気道)です。身体感覚を宇宙の働きに結ぶ、これぞ、自然を神とし、人体を小宇宙とする教え、日本の本来の神道であり、インドの修行体系”ヨーガ”と同じなのです。続きを読んでみます。「修法は、指を結び目をつぶって下さい。すべて心が定まってくると姿に変わって来る。深呼吸のつもりで魂で宇宙の妙精を集め、それを吸収する。なぜかといえば自分に必要だからみな吸い取るのだ。まず自分の腹中を眺め、宇宙の造り主に同化するようずーと頭に集め、造り主に聞く。すると気が昇って身体に火が燃え、霊気が満ちてくる。それでいいのです。」引用 「合気真髄」合気道開祖 植芝盛平語録 柏樹社 刊より *「気が昇って身体に火が燃え、霊気が満ちてくる。」宇宙を観じ、体内のエネルギーと結ぶ体内の火のエネルギーとは、ヨガでいうクンダリーニです。体内の 神(か:火、み:水)と向き合う状態です。真の合気道の正坐は、このように神道でありヨガに通じるものなのです。 国際武道正風会助教 nobonabe
2006/10/09
ヨガのポーズでも人気のある、英雄のポーズ、最近はウォーリアー(戦士)と呼ばれていますね。おもに下半身を充実させ全身を安定させる効果のあるポーズです。それと同じ精神的効果もあります。ヨガアサナの名前が示すように英雄=積極心のポーズです。英雄のポーズをまた、実際の武術武道にみることができます。 BUDO YOGAヨガ武道まず中国武術、太極拳この拳法の歩法の大部分を占める、弓歩(ゴンブゥー)前足の向きと腰の向きを一致させ、前足に後ろ足の前進力を乗せる歩き方です。(体重移動を上下動をしないでするのが上手な弓歩)イラストは弓歩の体移動で、ダブルパンチを相手のこめかみに打ちこむ ”双峰貫耳”ゆったりと舞うように動く太極拳の中に潜む必殺技です。また日本の武道、合気道合気道でいう半身の姿勢(基本的構え)これがヨガの英雄のポーズを浅くした立ち方です。色々な方向にひらりと動けるように、深く腰を沈めませんが、足先と腰(ハラ)の方向を一致させる立ち方、これが大事な構えです。動きの中で英雄のポーズを左右切替えているのです。自然に歩くようにそれをしているので分かりづらいと思いますが。非常に柔らかいが強い姿勢なのです。このようにヨガの英雄のポーズも色々な武道に結び付けて、考えることが出来ます。英雄:戦士という名前は、伊達じゃないようです。
2006/08/04
今回紹介するのは、相手が顔面突きに来た時相手真後ろに入り身、片足をホールドして後ろに倒す技、”奥足取り捨て身”です。相手にしてみれば殴った的が、突然消え後ろに放り投げられるという意表を突かれる技です。この名前でいろいろな掛け方があるんですが、僕が考案した、この動画の入り方が正風会東京支部ではスタンダードになっています。相手後ろに斜め軸をつくることで、相手視界から消えることが出来るのです。斜め軸に慣れるのにヨガポーズ三角のポーズ(トリコーナアサナ)とその応用ポーズわき腹を伸ばすポーズが役にたっています。 *動画は4回ループで止まります。 ブラウザの再表示(F5キー)等で、 動作をはじめます。 *入り身:合気道、剣術での体捌き 相手の動作的死角に入る、体の移動
2006/06/26
武道において、まっすぐ軸をたてるという意味軸には2つあります。1、前後・左右を2等分した中心という意味の軸 体の中心線。2、次に重心軸、地球のコア・中心に向かいどういうバランスを取っているかという軸このふたつは、自然体という姿勢では、ほぼ一致する。その自然体で、さりげなく歩き、技を掛けるのが達人、名人技といわれるもの。そこで、軸をまっすぐたてるという姿勢をマスターしていくのが武道において大事になる。(ヨガでもそうです。)一般合気道などはその典型ですね。しかしそう、きれいに技はなりたたないのが現実です。そのとき役立つのが・軸の倒しこみからなる捨て身技です。軸を360度、球体の中で自在に立てる3次元技法です。相手との関係で、軸を決めていく技。球体ムーブメントこれがわたしの所属している武道正風会技法です。それはかって沖ヨガ修道場において”ヨガ武道”として指導されていたものなのです。 つづく (~o~)
2006/06/25
きのうの稽古で撮影したnobonabeの得意技を動画GIFにしてみました。動きは3回ループで止まります。*ブラウザの再表示(F5キー)とかで、また動きが見れます。これは、わたしの管理作成している武道正風会東京支部のHPに使用するためのものです。投げ技をしているのは、わたしnobonabeで受けをとってくれてるのは、イギリス人の”Jさん”です。 (彼は日本武道の吸収にとても熱心な方で、 他に空手や柔道をやられてます。)Jさん、ご協力ありがとうございました。実は、この技は、ヨガのポーズに関係あります。裏三角のポーズ(パルブリッタトリコーナアサナ)の動きなんです。どうりで、すぐ覚えて、得意技になったわけだ!
2006/05/22
nobonabeが武道やっているのを証明する写真とかノートです。武道・格闘技ノート公開サンボ(ロシアの関節技格闘技)ブラジリアン柔術、レスリングなどをやっていた&研究していたころのノートです。nobonabenoの技!公開かにばさみ!免状静岡市、武道養正館本部道場で望月師範の話しをうかがう。いろいろやったなあ。凝り性なんで。
2006/05/16
柔道名人の言葉に見る、真の柔(やわら)の体捌き。3● 講道館柔道最後の十段三船久蔵先生の言葉です。これは先の嘉納治五郎柔道創始者の相手の動きに逆らわない体捌きの、言葉 「押さば引け、引かば押せ。」 を受けて、表現された言葉 「押さば回れ、引かば斜めに。」 の後ろの部分です。● これを二力の合成の見方で説明します。 相手の引く動き C に対し 自分は、逆らわず斜めに付いて出ていきます。 C' の動きです。 するとベクトル合成により 目に見えない力 C" が 生まれてきます。相手の引く力より大きい力です。 ● この目に見えない力のベクトルを利用するのです。 コントロールするものだけが、見える、 相手にとっては意外な方向の力。 このベクトルに、全身による微妙な崩しの誘導が加り 空気投げ といわれる技、 体捌きの妙から生まれる技がつくられました。 「隅落(すみおとし)」です。● 合気道と違い、逆らう相手、技で攻めてくる相手に四つに組み合ってこれをするのですから、神技といわれるのも、わかります。 今、私が作成管理している武道正風会東京支部の掲示板でおもしろい武道の体使用論の展開がされています。武術武道の体の作り方に興味のある方は覗いて見て下さい。書きこみ大歓迎です♪武道正風会東京支部掲示板
2005/05/14
柔道名人の言葉に見る、真の柔(やわら)の体捌き。2前回からの続きです。まず柔道創始者・嘉納治五郎先生の言葉「押さば引け、引かば押せ。」 を見てみましょう。図は、二人が柔道式に組み合っている所を上から見たところです。右が自分として見て下さい。● 左の相手が、押す動作をした場合、自分はその力の方向に沿って身を軽く引きます。この力のベクトルを表わしたのがA=a+a' の式です。● 左の相手が、引く動作をした場合、自分はその力の方向に沿って身を前に出します。この力のベクトルを表わしたのがB=b+b' の式です。● ベクトル=力方向の合成です。相手の出す力の、方向を利用し自分の動きにより、上乗せした力を加えて、より大きな力を働かせています。● これを、腕で押す引くをすれば、相手はすばやく察知し、ベクトルを変化させるでしょうから自然体の運用で、体軸をさりげなく移動する捌きで行なうのが、大事と考えます。体を固くして、押す引くの腕力で攻防することは、やわら(柔)の理合いではないということです。次回は、三船十段の言葉をイラスト解説します。
2005/05/12
柔道創始者 嘉納治五郎先生はこう言いました。「押さば引け、引かば押せ。」 相手の力に逆らわない、体の捌きとそれが出来る、自然体になることの大事を教える言葉です。*ベクトル方向の一致合成の体捌きです。押されたら押された方に身を引きます。三船久蔵十段(講道館柔道最後の十段)は、こう言ったそうです。「押さば回れ、引かば斜めに。」 先の嘉納先生の言葉を否定するものではなく、それを受け、歌の世界でいえば、返歌にあたるものと私は考えます。*これは2つの方向のベクトルを合成する体捌きです。引かれたら斜め前に出ます。ここに合気道につながる、からだの使い方を見てみましょう。1・相手の攻めを、まともに受けないことです。 嘉納治五郎、三船久蔵両先生とも、身長150Cm程度の 小男、小さい体の方でした。 相撲取りみたいな、受けはできません。 植芝盛平開祖、さらにその師の武田惣角 大東流合気柔術宗家も、小柄な体格で 武勇で名を馳せました。2・相手の予測外の体の使用で対処する。 日常的な、押されたら押し返す反射を消し、 相手の予測する方向と違う場所に移動する。3・攻めの力をはずし、さらにそれを利用した 技、体の使用をする。次回はそれをイラスト解説してみます。
2005/05/11
合気道、後ろ両手取りのときの軸の考察です。引っ張ると相手が、足を出してついてくる。互いの平行移動状態になります。相手は、足を出すことによって、バランスを保つのです。また引っ張り返され、自分の足だけ前に進み、仰向けに自分が崩れます。そこで、相手との、結びを作り(つかませた手を通じ相手の腰の軸を、ひっかける感覚を)自分の軸に沿って、体を垂直に沈ませます。この場合、相手は足を出せず、軸が傾き手前に崩れます。つかませた手はその位置に置き、体を沈ませるのがコツです。手を通じ、こちらの動きを読ませないためです。崩れたところで、やっと腕をうごかし、技に入ります。一教などに、相手がつんのめった状態を誘導し入ります。 追記今、武術家、日野晃氏の古武道入門を読んでいますが(彩流社刊)その中で、柔道の三船十段の、技、たまぐるま(球車)として写真つきで紹介されている技は球車ではありません横分(よこわかれ)という捨て身技です。技の使い方と説明は、横分かれとしては間違っていませんが、珠車と言う技は、陸上のハードル飛びのように両足を広げ、床に身を捨てる技です。いわば上に説明した腰をかがめる動きを体捌きの中で行なう、呼吸投げです。(極端に腰を落した肩車に似る) 三船十段の技を受け継ぐ 武道正風会の 東京支部HP管理人nobonabeより 武道正風会東京支部HP
2005/05/10
少林寺は斜めになった体勢の軸を多用する武道です。イメージはスキーです。軸を斜めにすることにより打撃の防御、投げの効果を出していくように見うけられます。軸をスウィングさせ使います。また”体外軸”で技をかけるので、腰を引いた小手返し(少林寺では逆小手と言います)を掛けます。手首関節技としての掛け方です。合気道の小手返しは、相手の手(腕を)自分の剣として用い、斬る動作で技を効かせます。これが出来ると、崩しで投げる小手返しが出来ます。体内に垂直軸を立てたままで、これをします。同じ技でも軸の運用が、拳法系と剣術系(合気道)では違うようです。
2005/05/09
武道の体軸を観察すると、二つの形があった。●1つは、体の中心線と重力線を一致させた軸の立ち方。これは、剣術形の軸=体内軸と呼ばせてください。体の中を軸が通ります。現代に当てはめると、剣道・合気道柔道の自然体、がこれに当たります。腰を伸ばした姿勢です。●2つ目は、横から見て、つま先から一度、体の外へ軸がでて、肩、額を結ぶ軸の立ち方です。体外に出ている軸です。これは、組技格闘技形の軸=体外軸と呼ぶことにします。腰をかがめた前傾姿勢に特徴があります。レスリング、サンボ、相撲柔道の自護体がこれに当たります。●合気道は、体内軸=剣術形軸をとることにまず注目して下さい。
2005/05/08
体内での軸の前後左右移動の感覚を覚えたら、(メルマガで紹介しました⇒「爽快ヨガテクニック」17号~24号)つぎに膝から力をスッと抜き、軽く曲げる動作 『膝のヌキ』を技の動作の中で使います。膝のヌキを使って、軸を移し変えます。軸が膝のヌキを使うことにより、簡単に移動します。力を抜くことにより、重心軸が自然に移せます。この移る動作によって、相手を押したり引っ張ったりしないでも、相手を引き込み、また圧力で崩すことが出来ます。外から見えない、小さな動きです。
2005/05/05
宮本武蔵,「五輪書 水の巻」に足づかいのこととして武蔵の足運びのしかたが、説明されています。 陰陽の足とは片足ばかり動かさぬもの也。きる時、引く時、うくる時迄も、陰陽とて、右ひだり、右ひだりと踏む足也。返々、片足踏むこと有るべからず。 宮本武蔵,「五輪書」角川文庫 渡辺一郎・校注 より引用これが、合気道の稽古の時の足はこびは、同じです。片足ばかり広くひろげては、自分で崩れてしまいます。後ろ足を、置いてけぼりにする人をよく見かけます。両足を動かしてこそ、体(たい)が運べるものだと思います。片足ばかり動かすのは、体が居着くことです。両足を生かしてこそ、軸の切替え動作による技のこなしが出来ます。 武蔵は、こうも言っています。 常の足、普段歩くように戦いの場でも歩けと。武蔵は身体感覚を磨き、普段の歩くことさえ ”武芸”として昇華していたのです。私も ”歩く、座る、立つ”ところから合気道の技が始まっていることを心がけたいです。
2005/05/04
合気道家のための参考に・・・陰陽五行は、木火土金水の五元素、五つの性質でもって森羅万象を分類説明していくという理論です。鍼灸指圧の東洋医学や、風水に興味がある方はご存知ですね。そうでない人も、暦のうえで”土用丑(うし)の日”などと、知らずに使っています。(土曜ではありません。土曜は星の名です)これが武術・武芸の説明でもなされています。最古の武術流派、香取神道流にはそのものずばり五行の太刀というものがあります。また現代剣道の五つの構え。 これにも五行の説明がされているので、 とくに合気道関係者で、剣の構えの性質というものを 考えていただくために書かせていただきます。剣道↓ 合気道↓ 陰陽五行↓ 上段の構え=正面打ちの振りかぶり=火の性質中段の構え=諸手取りの手 =水の性質下段の構え=正面打ちの受け =土の性質 (前回の書きこみで紹介しました)八相の構え=流しの受け =木の性質 陰が尽きて陽に転化する (相手の攻めを背中で受け腹で攻め返す作用)脇構え =誘いの構え =金の性質・陰中の陰 (師範クラスはさりげなく使っている) 資料 「Kendo 中野八十二著 旺文社刊」
2005/05/02
正面打ち、一教などで向かい合うとき、剣でいえば中段の構え同士で始める人が多くいる。しかし、師範クラスの始めの構えを良く見ると、自然体に近い、腕をたらりと下げたところから始めているように見うけられる。「斬らせて入る。」陰の相の構えで、相手が振りかぶりで、陽の相に変化するのを、迎え入れているのだ。陽の相同士では、ぶつかる技になる。自然のエネルギーの姿をあらわす陰陽の表現で合気道の技を見てみました。
2005/05/01
私は合気道を10数年やっています。3つの流派、それまた色々な先生に出会い、教えを受けました。この先生達で、オーラのようなものか?実際の身長より大きく見える先生がいます。迫力ある、技を体現する先生です。実際は力なんかあまり使わないんですが・・・このタイプの師範は見えない武器のベクトルの層を、はじめとするそれから円状に広がる何層もの多重の層をあやつります。私が去年いった講習会で、多田宏師範(合気会本部師範九段)は、これを”結界”という用語で説明されていました。密教(タントラヨーガ)などでよく使われる概念ですね。また、逆に、見たまんまで、小柄なじいさん。畑で鍬でも振っているのが似合う感じの先生もいます。これは相手の攻撃、『陽の働き』を『陰の働き』で無力化、対応するという、理合いの動きをメインにされる師範です。”陽”に対し”陽”で受ければ、ぶつかり、はじきあう事になります。”陰”の働きで応じれば、相手を引き付け、力の無力化(プラスとマイナスで飽和させる)が出来るそうです。小さく見えるが、凄みを感じますね。どちらも、日常生活の体の使用レベルを超えているんです。大きく見える人、小さく見える人。武道経験から、書いてみました。心身の健康状態から、同じ人が違って見える時もありますね。
2005/04/14
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