ベルギー(四歳)の雑記部屋

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2003年09月18日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
Wの悲劇と言えば有名なミステリー小説ですが今日の日記のこの題名『Wの悲劇』はそれとは何ら関係ありません。

この日記にも度々出てくるベルギーの友達。
友人W君のお話です。

んでもって今回はちょっと趣向を変えて、その出来事を実際にあった通り、小説風にしてみようと思います。

と、まぁこの話は先日のお泊り会の時に直接、W君から聞いた話なんですが・・・


・・・・・・  ・・・・・・   ・・・・・・ ・・・・


ふと、さっきから急に押し黙ってしまたWの方をみてみると彼は窓の外から見える暗い風景を見ていた。
いつものその陽気な性格からはあまり連想できない、どこか哀愁を帯びた表情。

夜だ。


いつものメンバー。
私とWとT。
いつもの様にゲームや馬鹿話に花を咲かせていた最中・・

見ればTも私と同じようにして急に黙ってしまったWの方を見ていた。

ふと三人の間の空気が変わった。

何というか、それまでの気だるげなだらけた空気からただ静かな、それでいて今から何かが始まるようなそんな期待感をあおるような空気・・

私は窓の外を見ているWをしばらく見つめた後、口を開いた。

「・・どうした?」

「…昔の事を思い出してたのさ」

私の問いに短く答えるW。
いつになくシニカルな表情。



今度はTがWに尋ねる。

「ああ・・昔の事だ・・・」

Wはそこで一つ自嘲気味に笑い・・

「何か今、急に思い出したんだ・・・聞いてくれるか?」

とつとつとその出来事を語り始めた…


俺はその日、学校に行ったんだ。
上履きを忘れた事に、その日急に思い出してな・・
さすがに放置しておくにもいかんだろうと思って寒い中、雪の降る中、自転車で走ったよ。雪にタイヤが滑って何度かこけそうになったけ・・。
久しぶりに入った学校は、でも何か意外と活気があったな。
冬だってのに朝からグランドでサッカー部や野球部、体育館にはバスケ部なんかもいてな…逆に休みじゃない普通の日よりもにぎやかなくらいでな。
寒いのも手伝って俺は手早く用事を済まそうとした。
何人か顔見知りもいたが声をかけるのはパス。
連中だって練習中に声をかけられたら迷惑だろうしな・・
俺は早速、校舎に入ったよ。
どの学校だってそうだと思うが、当然、下駄箱ってのは校舎の一階。玄関から入ったところのすぐにデンとある訳だ。
入った瞬間、外の雑音が急に小さくなったような気がしたのを、よく覚えてるよ。
妙に見慣れたはずの校舎がよそよそしく見えたよ。
誰もいない校舎って静かで不気味だしな。
んで、俺は上履きを回収しようと自分の下駄箱まで行ったんだ。勿論、上履きは終業式の日に最後に見たときと同じようにおいてあった。…上履きはな・・・。
え?上履きはってのはどういう事だって?
・・その問題の上履きの上に見覚えの無い封筒が置いてあったんだよ・・う~ん・・いや、封筒と言うよりは便箋だな。
それもよく女子なんかが使うような、かわいらしい感じのピンクの便箋。
便箋には馬鹿みたいに几帳面な字でこう書かれてあった。

W君へ

…もしかしてラブレター?
情けない話、そう考えると急に心臓がバクバクしはじめてな。
俺は震える指でその便箋を開けたよ。
でそれが中々、開かないでやんのな・・
でも、もたもたしてる分けにも行かない。
ひょっとしたら誰か来るかもしれない。
そう思うと余計に手が震えたよ・・
でも幸い誰も人は来なかった・・
そして、ついにその便箋は開いたよ。
俺は早速、その中に入ってあった手紙を読んで・・・・・・」


そこでWは口を止めた。
俺とTは顔を見合わせる。
Tが肩をすくめた。
俺に聞けと言うのだ。

「手紙を読んでどうなったんだよ?」

仕方なく俺は黙ってしまったWに尋ねた。

「・・・・・」

するとWは一拍の間をおき・・・

「明けましておめでとう!!」

「?」

「そこにはそう書いてあったよ」

「・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・ぐすん」


『イタズラか・・・』

…三人の男達は再びゲームに戻った。

某有名恋愛シュミレーションゲーム・・

テレビの画面の中では今まさに下駄箱に託されたラブレターを主人公が読もうとしていた・・


                        完






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Last updated  2003年09月21日 17時28分57秒
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