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1.北朝鮮の自動車産業の概要北朝鮮の自動車産業は、1958年11月にドクチョン自動車工場(現勝利自動車工場)で旧ソ連制の「GAZ 51号」の技術を導入した2.5t級貸物自動車「スンニ58号」を試作品として生産したことを皮切りに始まったと言える。北朝鮮は「社会主義工業国家として、自動車だけは他国から買わないで、自国で生産して使う」という方針を立てて、量産体制の構築及び部品の国産化などの過程を通じて、自動車産業の発展を追及した。 1950~60年代の旧ソ連及び東欧圏製品のライセンス生産時代を経て、1970年代に入って自動車設備の系列化と拡張、部品の国産化などに重点を置いた。1980年代以降は既存の生産品である2.5t級「スンニ58号」、10t級「チャジュホ」、25t級「コンソルホ」など貸物自動車の量産体制を整える一方で、一部の自動車生産ラインを外国から導入して、初歩的に自家用乗用車もKD(Knock Down、半製品-組み立て)方式で生産して来たと知られている。 貨物車の種類としては、「スンニ58年」-カ、ナ、タ型があり、新型「ペクテゥサン」、「クムスサン」、「マンスデ」、「テベクサン」などがある。これ以外にも、農業の機械化に必要なトラクターを生産しているが、主に集団農場で使える大型トラクターが生産されてきた。一例として、「プルグンビョル」、「クムソン」などを挙げる事ができる。2. 主要な自動車生産工場及び現況北朝鮮の主要自動車工場の中で最大規模を誇るのは、平安南道ドクチョン郡に位置する勝利自動車工場である。ここでは主に「スンニホ」、「ケンセンホ」(ロシアLada NIVAモデルJeep車)、「チャジュホ」(中国チャンチュン第一自動車モデル)、「クムスホ」(ロシア製鉱山用ダンプトラック)、「チュンソンホ」(マイクロバス)、「チョンリマホ」(バス)、「コンソルホ」などをはじめとする貨物車、乗用車、衛生車、ダンプなどを生産する。これ以外にも、ピョンセンケンセン自動車工場では乗用車とジープを生産しており、6・4車両総合工場、3月30日工場、ピョンヤン無軌道電車工場が主要工場に属する。南浦(ナムポ)に位置する平和(ピョンファ)自動車工場(社長パク・サンゴン)では、「フィパラム」、「ポックギ1、2、3」などの車を生産している。2002年2月にはイタリアのフィアット(FIAT)社のSIENAモデルを部品形態(CKD:Complete Knock Down)として輸入して、「フィパラム1」を出品した。続けて、「ポックギ1」を同じフィアット社のDOBLOモデルを導入して生産した。しかし販売価格が高く、日本製の中古車より車体が小さく、人気を得ることができなかった。以降、2003年からは中国の丹東に位置するソグァン自動車からモデルを導入して、組み立て生産したスポーツユーティリティー(SUV)車「ポックギ2」を生産し始めた。「ポックギ1」は1,600cc級の小型RVだが、「ポックギ2」は2,400cc級のガソリンSUV車に属する。「ポックギ3」は同じ中国丹東にあるスグァン自動車の新型SUVモデルを導入したピックアップ(Pick Up型)の「ポックギ3」がある。車長は5mに達し、5人乗りダブルキャブ(Double Cab)形式の大型ピックアップ車である。また2006年度に登場した「サムチョンリ」は、瀋陽にある金杯自動車が生産する旧型TOYOTAを技術基盤にしたHIACE(中国名: ヘサ)モデルで、11人乗りと7人乗りのVANがある。このような多様なモデルを生産する平和自動車では、韓国とイタリアのフィアット社の核心技術陣20人、そして北朝鮮労働者320人など総勢約340人が最近勤めているとされる。しかし、最近フィアット社は既存の生産ラインを殆ど活用することができず、中国で完成車を購買して、簡単に解体してから、再び北朝鮮にコンテナで運送する方式を取っている。 その上、工場内で最小限の作業水準に再組み立てするSKD(Semi Knock Down)方式で生産する状況なので、フィアット社側の人材はおらず、テクニカル・サポート契約も中国産導入を契機に終わった。そして現在は、自社の人材だけで小規模に運営しているように見られる。特に、2007年平壌国際商品展覧会に出品した「フィパラム2」モデルは中国瀋陽の華晨自動車と合作で組み立て生産する駿捷モデルである。追加生産を計画中の車種としては、中国ハルビン所在の哈飛自動車の「賽豹III」モデルなどが知られている。このように、これまで平和自動車総会社は設立以降2006年までに、約1,000台の乗用車及び商用車を生産して北朝鮮に販売してきた。一方、平和自動車は中国産ライセンス(License)生産技術導入先の変更及び拡大、そして代金決済方式に関して、いわゆる中国の「走出去」(中国企業の国家的な海外進出戦略名称)戦略による中国政府の影響力拡大の可能性が目立っている。すなわち、後払いで部品を供給して、北朝鮮現地で組み立て生産して、販売後に部品供給代金を受け取る方式である。このようにして、中国の自動車企業が北朝鮮の自動車市場を先行獲得するために、攻撃的に市場を開拓し、これを直・間接的に中国政府が支援しているというのが、現在、有力な情況である。現在、北朝鮮は年間20,000~30,000台レベルの自動車生産能力を保有しており、6,000~7,000台水準で生産しているとされている。しかし最近の調査の結果、日本産の中古車と中国産の自動車を除けば、事実上、自動車産業が1990年代末から殆ど崩壊状態であると推定される。これは北朝鮮の自動車工場の生産設備が老朽化しただけでなく、電力難などで工場が正常に稼動できなくて、部品の輸入や調達がスムーズに進まないからである。 北朝鮮の自動車産業は、内部的には生産能力を拡大し続けて来たのかもしれないが、実際は生産ラインが正常に稼動してこなかったように見られる。例えば炭鉱及び鉱山で必要とするクムスサン自動車の生産ラインは、車が40tと大型である上に、技術導入ラインであるロシア側の部品供給の中断と車の運営に必要な燃料供給の問題及び山岳と急傾斜地域での安全運行の問題も大きいとされている。「スンリ58号」の場合は、一部、ガソリンや軽油を燃料と使わないで、褐炭から抽出した代替燃料を使ったり、はなはだしくは木炭を燃料にする車もある。したがって速度が遅く、傾斜が険しい所ではプリントアウトが弱いので、正常走行が難しく、燃料当たりの走行距離が非常に短い。北朝鮮は貨物車を中心に、中国から年間約3,000台を輸入している。過去、北朝鮮は毎年日本から中古車4,500台以上を輸入してきたが、日本の核実験規制措置以降、日本産の中古自動車の輸入が全面的に中断されたのが実情である。一方、ドイツのフォルクスワーゲン社は乗用車パサト(Passat)などを2004年から2006年にわたって500台以上販売したとされているが、UN制裁以降は供給が中断されている。
2011年01月26日
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北朝鮮の金正恩3代世襲が固まり、延坪(ヨンピョン)島砲撃事件が起こったことを受けて、日本の朝鮮総連と中国の「朝僑(中国の北朝鮮人)」までが、北朝鮮に冷たく背を向け始めている。永遠の親北朝鮮派とされた彼らの予想外の動揺に、北朝鮮と中国の2国が、今、大きく当惑している。彼らは海外で唯一の北朝鮮人であると同時に、北朝鮮政権とも緊密な関係を結んで来たという点から、北朝鮮崩壊の起爆剤として作用することもあり得るので、大きな関心が集まっている。 最近、中国に住む北朝鮮人である「朝僑」たちの中国帰化問題が、北朝鮮は勿論のこと、中国政府の敏感な外交問題として急浮上している。彼ら朝僑たちは、中国内で居留証に頼りながら、不自由と蔑視を甘受して暮して来た。しかし、祖国である北朝鮮に対する国籍だけは守ろうとして、大変な苦労をして来た北朝鮮人なので、大問題に発展するものと見られる。 1月4日付けの産経新聞は、「北朝鮮の3大世襲体制の試みに対して、日本朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)内部の組織員たちが反発している」と報道した。続けて、朝鮮総連指導部側が金正恩体制の正当性を宣伝するための資料を準備したが、組織員たちの大掛かりな反発のために、組職全体が動揺していると産経新聞は伝えた。まず、朝鮮総連が世襲政権という概念自体に強い拒否感を持っていると、朝鮮総連の幹部がこのニュースの中で伝えた。これは金正恩の母親である高英姫(コ・ヨンヒ)が朝鮮総連出身という点により、朝鮮総連が金正恩体制を歓迎するだろうという予想を、簡単に覆した結果と説明された。 特に、日本国内の朝鮮総連に対する冷たい視線が、彼らにとって大きな負担として作用している。今回の3代世襲に続く延坪島攻撃事件などが北朝鮮の外交的孤立をもたらしたように、朝鮮総連は「言葉を失う」ほどの孤立に追い込まれているようである。以前からの北朝鮮による日本人拉致事件による批判的な世論の上、最近の日本列島全体の対北朝鮮全面攻勢を主張する雰囲気により、彼らが親北朝鮮的な性向を表現するのは難しいだろうと解釈できる。 日本よりずっと親北朝鮮ムードが強い中国での「朝僑たちの反乱」は、もっと奥の深い理解が必要な問題である。朝僑たちが北朝鮮国籍を捨てて中国国籍を選ぼうとする背景には、より微妙で隠密な内幕が作用しているという推測が可能である。約7千人に達する朝僑たちは、他の朝僑と同様に北朝鮮に故郷を置いているとは言え、中国国籍を持つ一部朝鮮族と違い、中国で外国人と分類される。その立場は非常に独特で、居住関連の行政手続きも難しい。まず、朝鮮戦争以前に生まれた世代たちが多い一方で、中国で生まれてから北朝鮮を公式訪問して国籍を登録したケースまである。 朝僑は中国政府から「居留証」を、北朝鮮政府から「海外公民証」の発給を受けて生活している。結局、自分たちの心は北朝鮮に、生活空間は中国にある。彼らが開放以後、中国で体験して来た心理的な葛藤とアイデンティティーの脅威は、大変なレベルに達する。特に朝僑が主に暮す中国東北3省地域は、脱北者たちの温床でもある。脱北者たちは朝僑たちの保護下に置かれることもあったが、彼らによって北朝鮮と中国に密告されて、強制送還の悲劇に合ったこともある。朝僑たちは北朝鮮が願うなら、周辺の視線は構わずに、祖国の側に付いた人々である。はなはだしくは、北朝鮮を助けるために密告をして褒賞金をもらって、大きな非難を浴びた。 しかし、今、彼らは北朝鮮に冷たく背を向けている。朝僑たちは皆、中国駐在北朝鮮公館を訪問して、国籍放棄申請をしている。殺到する電話の問い合わせにより、中国駐在北朝鮮公館は大忙しである。彼らの離脱を阻止できる法律的、名分的根拠はない。しかし、北朝鮮と中国という2つの社会主義国家の境目で起きた事件という特殊性が作用している。 未だにこの件について口を閉ざしている中国外交部の沈黙が、更に暗く、更に重くなりつつある。立場を表明をするのが難しい中国は、マスコミを通じて、今回、朝僑たちの動揺に韓国政府が関与したのではないかという主張を提起した。しかし、これは問題の本質を誤魔化そうとしているだけである。 中国で朝僑イシューは、このように爆発した。2010年11月18日付けの楊子晩報は、中国江蘇省鎭江市で53年間居住して来た北朝鮮国籍の61歳のキム・ジョンジャさんが、最近、鎭江市の公安政府が発行する中国国籍を取得したと報道した。そして、「中国入籍証書」を持って明るく笑う姿が新聞に掲載された。キムさんは鎭江市では中国人に帰化した最初の外国人だったので、ニュースになったようだと同新聞は意味を付与した。重要なニュースでもないように見られたこの記事が、インターネットを通じて約70件以上の複製ニュースを生産した結果、事態は大きく変わった。これ以降、延辺を中心に東北3省に住む朝僑たちが、心的童謡を起こし始めたのである。 これまで北朝鮮に対する不満だけが高かった朝僑たちは、脱北者たちとも関係が薄い江蘇省に住むキム女史が口にした「これまでホテルへ行く時も、銀行へ行く時も、外国人という理由でとても不便だった」という2、3の発言により、動搖したのかもしれない。最近、北朝鮮は朝僑たちの北朝鮮入国を制限しており、祖国から捨てられたような不満だけが高まった東北地域の朝僑たちは、今がチャンスと考え始めたようである。ついには中国政府が朝僑たちの国籍申請を拒否する動きまで見せたことを受けて、朝僑たちは特有の凝集力まで発揮した。既に彼らの組職内では、中国公安に賄賂をあげて国籍を変えるノーハウが急速に共有されているという噂まで広まっている。 朝僑たちの北朝鮮離脱は、北朝鮮-中国という2国にとって、大問題になる可能性が高い。特に彼らは中国―北朝鮮間を往来しながら貿易をしたり、甚だしくは北朝鮮脱出を助けたりする勢力である。その気になれば、彼らが北朝鮮内部の反金正恩勢力層と結託して、もっと危険な事を企てることもできる。 北朝鮮の権力部と近いとはいえ、海外で自由に暮す朝僑と朝鮮総連。彼らは確かに北朝鮮の危険な「起爆剤」である。単に北朝鮮が嫌いだからではなく、押さえつけられた悲しさと孤独感が、今、彼らから噴出しているのである。そこには、正に「3代世襲」という矛盾が起爆剤として働いた形跡が捕捉される。なぜ、北朝鮮指導部は「金正恩のためなら、砲撃戦もあり得る」という70年代的な単純執権シナリオに執着して、この世の意識がリアルタイムに光の速度で伝わるという簡単な事実を、見逃しているのだろうか?
2011年01月25日
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北朝鮮には総計6カ所の政治犯収容所があり、約20万人が北朝鮮脱出などの各種政治的な理由で拘束されており、数多くの人権染躪に遭遇していることが分かっている。北朝鮮専門の消息通は1月18日、「以前、10数カ所もあった北朝鮮の政治犯収容所は、1980年代末から1990年代初めの国際人権団体による活発な問題提起と実態調査の要求により、国境隣近地域の収容所は北朝鮮が一部閉鎖したように見られる」としながら、このように言った。同消息通は北朝鮮の政治犯収容所として、平安南道价川 (14号管理所)収容所、北倉(18号管理所)収容所と、咸鏡道耀徳(15号管理所)、咸鏡北道化成(16号管理所)、清津(2号管理所)、会寧(2号管理所)などの6カ所を挙げた。一部の専門家たちは、北朝鮮が今年の金正恩後継体制構築過程で、政治犯収容所を通じた住民統制機能を一層強化する可能性を憂慮している。 北朝鮮の政治犯収容所は、終身収監される「完全統制区域」と、数少ないが釈放される可能性がある「革命化区域」に区分されるが、劣悪な与件と人権染躪状況は似ていると伝えられている。 しかし、北朝鮮は収容所の存在自体を否認している。消息通によれば、北朝鮮の政治犯手収容所と人権問題に対する国際社会の関心が拡がっている。国際恩赦委員会(AI)は今年、北朝鮮の政治犯収容所問題を重点調査する予定であると伝えられた。現在、収監者の類型と身元を把握中であり、政治犯収容所は勿論の事、教化所、労働鍛錬隊など北朝鮮内の収監施設全般の運営実態と問題点を分析した報告書を発表する計画とされている。 アメリカとカナダの下院も、北朝鮮の人権改善のための世論造成と、政策の樹立のために北朝鮮政治犯収容所出身の脱北者を招待して、今年2~3月に北朝鮮人権聴聞会を開催する予定である。イギリスとヨーロッパ連合(EU)も議会の次元で、今年の上半期に政治犯収容所を含めた北朝鮮内の人権染躪実態を暴露する聴聞会開催を検討していると伝えられている。アメリカの北朝鮮人権委員会(HRNK)とイギリスの世界基督連帯(CSW)などの国際人権団体も、上半期に北朝鮮の政治犯収容所に関連する国際コンファレンスを開催し、北朝鮮の人権改善を促す方針である。
2011年01月22日
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バラク・オバマ米大統領とフージンタオ(胡錦濤)中国国家主席の1月19日首脳会談は、アメリカと中国の関係において、1979年1月のジミー・カーター大統領とトンシヤオピン副首相の会談以降、32年ぶりの最も重要な外交イベントというのが国際社会の見方である。1979年の首脳会談を契機に、両国は公式に修交を結んだし、中国はアメリカとの敵対関係清算によって、改革・開放の道を踏み出した。フージンタオ主席の国賓訪問の形式で成立した今回の首脳会談を通じて、両国は21世紀の世界新秩序の中の主要2カ国(G2)として、協力と競争のフレームを具体化するだろうという点から世界は注目している。中国元貨の為替、イラン核、台湾問題、人権問題など多様なテーマが扱われるが、トーマス・ドニラン・ホワイトハウス国家安保補佐官の「安保と政治懸案の中、北朝鮮問題が最も重大なテーマになるだろう」という予告の通り、北朝鮮問題が最も重要なテーマの一つとして浮上するだろう。 しかし、フージンタオ主席が、最近、アメリカのマスコミとのインタビューで明らかにしように、北朝鮮問題が果して正しい方向に向かって扱われていて、正しい解法を導出することができるかどうかという憂慮が生れざるを得ない。フージンタオ主席は、「私たちは韓国-北朝鮮に、平和と安定を妨害する如何なる行動もしないように促した」としながらも、「適切な解法を探し出すために、出来る限り早く対話を再開するように要求した」と付け加えた。韓半島の緊張の高まりは、北朝鮮によるチョナン号と延坪島(ヨンピョンド)攻撃のためという事実が明確であるにも関わらず、フージンタオ主席は北朝鮮挑発の責任を無視しながら、無条件に韓国-北朝鮮の対話を要求したのである。過去数十年に渡って、韓半島の平和は勿論の事、全世界の平和を威嚇してきた勢力の主人公の一つが北朝鮮だという事実が明白であるにも関わらず、これを認めない中国のフージンタオ主席の主張は、空虚と言うしかない。フージンタオ主席は北核問題に関しても、「関連国が6カ国協議再開のために、積極的な措置を取って、条件を整えるよう期待する」と明らかにした。6カ国協議は北朝鮮の不誠実な核プログラム申告と核施設無能力化措置の中断のため、2007年末から中断されている。その後、北朝鮮は2009年に核実験を遂行し、最近はウラン濃縮施設を公開して再び国際社会を威嚇するに至った。それにも関わらず、北朝鮮制裁に反対しながら6カ国協議再開を要求するのは、一方的に北朝鮮の肩を持って核開発を進める行為に他ならない。サイ・テンガイ(崔天凱)中国外交部副部長は「(ウラン濃縮施設を)中国人はまだ見た事がない。アメリカの専門家が見たもの」と発言したのも、同様な脈絡によるものである。 中国は北朝鮮の平和脅威行為を無視しながら、東北アジア平和を成し遂げることはあり得ないということを明確に知らなければならない。それにも関わらず、中国だけではなくアメリカ政府の一部で、国際社会の議論の焦点を対北朝鮮制裁ではなく対話に移さなければならないという主張が提起されているのが現実である。アメリカ-中国首脳会談を契機に韓国と北朝鮮が対話を始めて、6カ国協議も再開されなければならないという主張であり、これは北朝鮮の「挑発-交渉-補償」戦略に再び騙されていると言うしかない。アメリカ-中国首脳会談を通じて「北朝鮮=平和破壊主犯」という事実を明確にしなければならない必要性が大きい理由も、その為である。国際社会は北朝鮮のこのような欺瞞行為を見通して、より強力な北朝鮮制裁を実施しなければならない。
2011年01月21日
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国際キリスト教団体「僑民7万人を強制収容」北朝鮮が9年連続で、世界でクリスチャンに対する迫害が一番激しい国とされた。国際キリスト教宣教団体である「オープン・ドアーズ」が17日に公開した「2011ワールド・ウォッチリスト」によると、北朝鮮はクリスチャンを迫害する50カ国の中で、迫害順位1位に上った。北朝鮮は2002年からずっと1位の座を守っている。 迫害の程度を点数に換算した時、去年、北朝鮮の迫害点数は100点満点の90.5点だった。オープン・ドアーズは北朝鮮が満点を記録できなかった唯一の理由は、公式的に宗教の自由を認めているという点だと説明した。 オープン・ドアースの調査結果によれば、去年、北朝鮮で逮捕されたクリスチャンは数百人に達し、彼らの中の一部は命を失ったとのことである。強制収容所に住むクリスチャンは、5万~7万人に達すると推算された。 北朝鮮政府は去年5月にクリスチャン23人を摘発して、彼らが持っていた聖書とキリスト教書籍も没収した。彼らの中で3人は公開処刑され、残りは耀徳収容所で失踪した。北朝鮮はクリスチャンを探し出すために、自己批判会議や無作為の家宅捜索などを活用しているが、教師が幼い学生たちに「親が黒い本(聖書)を読んでいるか調査しなさい」という指示もしていると報告された。 オープン・ドアーズは、脱北者が中国で捕まって北朝鮮に送還されて調査を受ける時に、必ず否認しなければならない質問があるが、「クリスチャンと接触したか」や「聖書を読んだか」であると、脱北者が証言していると紹介した。北朝鮮がクリスチャンを迫害する理由は、金正日国防委員長がルーマニアの独裁者のニコラエ・チャウシェスクの没落をクリスチャンのせいだと考えているからだと、オープン・ドアーズは説明した。 北朝鮮に続きクリスチャンに対する迫害の激しい国は主にイスラム国家で、イランが2位で、アプガニスタンとサウジアラビア、ソマリアが順にその後に続いている。中国は16位だった。イラクの場合、去年、クリスチャンを対象にした暴力事態が頻発し、順位が17位から8位に急上昇した。 この件と関連してAFP通信は、去年10月、イラクのバグダッドのある教会で発生した暴力事態でクリスチャン44人が死亡してから、トルコから脱出するイラクのクリスチャンの数が、3カ月で3倍で増えたと伝えた。
2011年01月19日
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北朝鮮で食糧難が長期化している最大の理由は、中央権力の階層秩序を土台にした身分制度によって作られた食糧配給順位政策のためである。現在、既得権層である所謂「特権層」は、食糧配分において処分権を独占しているので、住民たちは食糧に対する接近権が事実上遮断されている。 一般的に北朝鮮で資金が流入したり流出する流れを見ると、まず金正日の管理下にある別名「当者金」に大部分が集中し、次は「先軍政治」のための軍事装備及び軍需経済分野に流れ、その次は経済分野の順序で資金が集中している。このようにして国際社会から支援された食糧が軍と権力機関を通じて市場商人に売られて行き、その収入が他の将校や幹部たちの手に入って行くと、北朝鮮を脱出した人々が証言している。一方、北朝鮮軍出身の脱北者たちは、将校たちが食糧を横領するので、部隊の一般兵たちの間に栄養失調者が多いと一様に証言している。 北朝鮮を脱出した人の77%が、個人の経済活動(商売など)を通じて生存を維持していたと証言しているように、住民たちにとって個人の経済活動は、生存のための必須手段になってしまった。 1990年代に最悪の食糧難により配給制が崩壊したことを受けて、全ての住民たちは仕方なく生存の為に市場に依存するようになり、次から次へと商売を始めた。このようにして拡大した市場には、生存に必要な食糧や生活必需品は勿論の事、工場資材なども流通し、市場は住民たちになくてはならない生存の為の唯一の場として定着した。 北朝鮮政府は食糧配給を保障することが出来ないので、住民たちが餓死しないで生き残れるように、自発的な経済活動ができるように市場を活性化するなど、環境を整備するといった当然の責任がある。しかし北朝鮮政府は、今も市場の拡大を資本主義的だという理由から、無責任に抑制している。 北朝鮮最大規模の市場である平安南道平成(ピョンソン)市場の流動人口は、毎日10万人とされている。総合市場を取り締まるに当たり、平壌(ピョンヤン)近郊にある平成市場は最も代表的な閉鎖対象として注目された。その理由は、新義州(シンウィジュ)を経て平壌に流入する全ての物流が平成市場に集まり、全ての財貨が取り扱われる市場として成長したからである。北朝鮮政府は2008年から数回に渡って平成市場を閉鎖しようとしたが、その過程で利害関係が絡んだ機関の妨害に合って成功しなった。しかし、 2009年6月に2~3個の小規模市場に分けて閉鎖するという決断を下した。
2011年01月17日
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北朝鮮の2009年改訂憲法は、先軍政治を制度的に固めたという意味を持つ。北朝鮮は先軍政治を「我等の方法の社会主義」の生命線と見ており、金正日の指導下、強力な国防主義の国家機構体系を構築して、全面的に完成させたのである。このように、先軍政治は単純に軍事を先頭に立たせることだけに本質があるのではなく、軍隊を主力軍にした全般的社会主義建設を推進する政治方式という点に、その本質的意味がある。 これは、主体思想以外に先軍思想を含ませて、北朝鮮の指導路線を明示することで、今後発生する可能性がある戦争を合理化して、金正恩へと繋がる世襲を固めるためと見られる。 2009年改訂憲法も、基本的人権に関する条項は変更された内容がない25条項から構成されている。第5章の「公民の基本権利と義務」の中で基本的人権を明示し、第24条で個人の所有権と相続権、第158条で提訴された者の弁護権などを保障して、北朝鮮の下位法令制定の根拠になっている。しかし、人民軍隊を革命の主力軍として先軍政治の実現を目的に改訂された2009年改訂憲法は、その重点が基本的人権の保障自体にあると見るのは難しい。2009年改訂憲法は体制維持または体制整備のために、以前よりもっと強力な関連制度を規律して確立する必要があるので、そういう制度を規律して確立する過程で、人権に関する規定が軽視されたり付随的に適用される憂慮は、むしろ大きくなったと言える。 北朝鮮の憲法は、人民の基本権保障に主眼点を置いて制定されたというより、プロレタリアート独裁体制を守護して、先軍政治を実現するのに目的がある。また、金日成の教示が法より優位にあるので、憲法に人権に関する規定があったとしても、人権侵害を救う救済装置が正しく存在しない北朝鮮で、果たして人民の人権が正当に尊重されているか、実際に人権が侵害された場合の救済手続きが正しく運営されているかは疑わしい。
2011年01月14日
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-イ・グムリョン自由北朝鮮放送本部長「誕生日なのに、プレゼントも貰えないしお腹が空いて死にそうなのに、体育競技をしろとは…。」北朝鮮の金正日の後継者の座を固めつつある金正恩の誕生日である1月8日。午前10時頃、北朝鮮の北部と中国との境界地域にある会寧市から、電話が掛かって来た。キム・チョルホさん。約束した通話である。通話するために、キムさんは人目を避けて移動した。寒いからか、声が凍りついていた。 -そう、プレゼントは貰ったか?「誕生日なのに、プレゼントも何もなかった。お腹が空いて死にそうだ」-金正恩の誕生日なのに何も貰えないのか? 「金正恩の誕生日なので、忠誠の歌の集いをさせられた上、この寒いのに体育競技まで予定している。寒いしお腹が空いて、我慢できない」彼は急いで電話を切った。1分程度の短い通話だった。 北朝鮮は去年、金正恩の誕生日にも内部的に歌の集いや体育行事などをしたとされている。それならば、金正恩の権力構築状況が去年と同じレベルだということを意味しているのだろうか。今年は特に、金正恩が「労働党中央軍事委員会副委員長」という公式職責を貰ってから1年目なので、注目を集めた。 指導者の誕生日に慣例に従ってプレゼントが貰えたら、彼は「確固とした」指導者として認められたとされる。そうでなければ「後継作業中」である。ただし、彼の誕生日が公式記念日か休日だったら話は違う。実は、「金正恩の誕生日に何もない」ということが、既に先週から予想されていた。咸鏡道穏城郡に住むある住民は、5日にした通話の中で、「党から私たち住民に、テレビ1台でも贈られた事があっただろうか?私は市場で走り回るように働きながら商売したので、トウモロコシご飯をお腹一杯食べられて、合弁テレビ(中国産の黒白テレビ)を買うことが何とかできた。商売でもさせてくれた方が良い」と嘆いた。 2010年2月3日、朝鮮中央テレビは全国学生たちの「光復の千里の道踏査行軍」に贈られた金正日のプレゼントについて放映した。写真上はプレゼントを積んだヘリコプターを歓迎する人の波。真ん中はヘリコプターから下ろされたプレゼント。恵山外国語学校の学生のリュ・ヒョシムは「プレゼントは新鮮で美味しい果物と高級お菓子」だったと伝えた。6日には茂山(ムサン)市に住むある住民と通話した。彼は「何の消息もない。関心もない」と言った。彼は「食べ物も貰えないのなら、市場で商売をして儲ける方が生きるのに役立つ」と言った。7日に通話した幹部級のある住民は、「去年は将軍様の誕生日(金正日の誕生日は2月16日)に、幹部からプレゼントを貰った。ところが今年の金正恩の誕生日には、プレゼントの便りもない。住民にあげるコメはなくても、幹部たちにあげるプレゼントはあるのに…明日になったら分かるだろうが貰えない様だ」と言った。 北朝鮮で暮らし向きが良かった頃、金日成や金正日の誕生日には、数日前から市や軍などの人民委員会にプレゼントのトラックが列を成した。それでプレゼントを貰える事が予め分かった。プレゼントは当日配られた。ところが今回はプレゼントのトラックさえ来なかった。8日の午前になっても何も貰えなかった。 ところで、意外にも茂山ではプレゼントが配られたという対北朝鮮NGOのニュースが伝えられた。茂山の鉱山労働者たちに1月5~6日に金正恩の誕生日プレゼントが配られたとホームページに掲載された。労働者たちには砂糖1Kg、油1Kg、鯡1Kgが贈られ、家庭のある男性たちには器のセット(ご飯と汁のお椀各一つ)などが贈られたということである。茂山の住民は「鉱山に投資した中国会社が、労働者たちに贈ったものだということ」と言った。 北朝鮮でプレゼントは統治の道具である。普通、他国ではプレゼントが「他人にあげる品物」程度の意味がある。しかし、北朝鮮では、金日成と金正日が与えるもの以外に、この単語が使われることはない。「党の唯一思想体系の確立の10大原則」第6条4項に、「個々人の間でプレゼントを交わす現象を、徹底的に無くさなければならない」と規定したからである。 プレゼントの種類は多様である。全住民がプレゼントを貰う節日は、金日成の誕生日(4月15日)と金正日の誕生日(2月16日)、金正貞淑の誕生日(12月24日)、1月1日、人民軍創建節(4月25日)、国慶節(9月9日)、党創建節(10月10日)である。 金日成の誕生日のプレゼントは1976年に始まった。住民たちには食料品がプレゼントとして贈られた。学生たちには2年に1回ずつ、制服、半袖シャツ、帽子、少年団ネクタイ、履き物が与えられ、誕生日の当日にはキャンディー、お菓子、ガムが与えられた。プレゼントは「贈呈式」を通じて伝達される。プレゼントは平壌と地方に差があった。平壌では中学生まで、地方では人民学校の学生までに贈られた。82年の金日成の60回目の誕生日の時は、綿入れの服と毛布が提供された。金正日も同年に食料品を贈る事で誕生日プレゼントを開始したと言う。党創建50周年、55年周年には、金日成と金正日の名前が同時に刻まれたプレゼントも提供された。 普通、節日の時は豚肉、卵、お酒、豆腐、大豆もやしといった食料品がプレゼントされた。しかし、初めは無料だったが、後には少ないけれども、お金を払わされた。例えば2004年の場合、豚肉1Kgが商店では1800ウォンだったが、1Kg当たり200ウォンで安く買えるようにされた。幹部は1年に3~4回プレゼントを貰った。高位幹部は工産品と食料品を貰った。工産品は輸入品のローレックスの時計、洋服、コート、かばん、カラーテレビ、冷蔵庫、洗濯機といったものだった。食料品は鹿1匹、きじ、高級酒、蜜柑、北朝鮮産の高級酒、ビール数十本といったものである。プレゼントはトランクに入れられ、表をもう1回箱で包装されていた。上部に「金日成のプレゼント」とか「金正日のプレゼント」と書かれていた。 比較的豊かだったプレゼントも、80年代半ば以降、突然減ってしまった。世帯当りのプレゼントも、1回に豚肉500g、豆腐1個、お酒1本程度になった。以前は種類も豊富で量もずっと多かったのに。しかし同時に、プレゼントに対する住民の陰口が始まった。北朝鮮国家安全保衛部に勤めていたある人は、「平壌住民が三々五々集まって、プレゼントが党と首領が無料で人民に与えたものなのか、それとも全人民が春40日と秋20日に渡り農村に無報酬で動員された代価なのか分からないと不平を言い始めた」と言った。
2011年01月12日
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中国人民解放軍の戦略核ミサイル部隊である「第2砲兵部隊」が、内部の軍事理論教育文書に、最悪の場合は核兵器を先制して使うことがあり得ると示唆する文句を含ませていたと、共同通信が5日に報道した。 同通信によると、「核脅威の障害物を低める」というタイトルのこの教育文書は、「核ミサイル保有国が絶対に優勢な一般武器で、我が国(中国)の重要戦略目標に連続して空襲をする場合」を仮定しながら、「核による脅威政策を調整(強化)する」と銘記した。核の脅威を強化する具体的な状況としては▲敵国が原子力発電所や水力発電所、首都などの重要都市を攻撃すると威嚇したり▲戦況が非常に不利になって国家の存続が危機に瀕した場合などを列挙した。 こういう時はまず、テレビやインターネットで敵国に核攻撃を警告したり、具体的な攻撃目標を通知するなどの脅威宣伝をしてから、それでも敵の攻撃を止まらせる事ができなければ、核兵器の先制使用を「慎重に検討しなければならない」と教えている。 ただし、「ミサイル部隊は、最高統帥部(中央軍事委員会)の指令を守らなければならないし、(核の脅威政策を)自分勝手に調整してはならない」とか、核兵器を使用する時は国際社会の広範囲な支持を得て、「戦略的イニシアチブ」を確保しなければならないと付け加えたと同通信は伝えた。共同通信はこのような中国軍内部の軍事理論が、「どのような状況でも核を先制して使わない」という中国政府の公言と矛盾し得ると警戒しながらも、 「軍隊は国家の意思とは無関係に、最悪の事態に備える組職」という点を挙げながら、「核の脅威政策の調整」理論が、直ちに核先制不使用原則と一致しないとは言い難いと付け加えた。 アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアなどの核保有5カ国の中で、核先制不使用を宣言した国は中国だけである。 中国の第2砲兵部隊司令部は北京市内にあり、兵力は約10万人と推定され、遼寧省瀋陽と安徽省黄山など8つの主要基地を持っている。核弾頭400~500発とこれを搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風31A」、射距離1万2千Kmの「東風5A」、中距離弾道ミサイル「東風21」(射距離約1千800km)などを保有していると推定されると同通信は説明した。
2011年01月10日
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金正恩の功績としてCNCを再強調今年の北朝鮮の新年共同社説は、全部で1万3229字で構成されており、2000年代に入ってから最も長い。金正日の執権初年度だった1995年の共同社説から見たら、量は3番目に多い。今年より量が多かったのは、96年(1万3504字)と97年(1万3470字)の所謂「苦難の行軍」時期だった。困難克服のために語ることが多かった年だったようである。今年の社説が長かったのは、北朝鮮が強盛大国の大門を開くと提示した2012年を前に、すべき事が多いということを傍証しているという指摘がある。 新年共同社説は「私たちの党の思想は攻撃思想であり、党の革命方式も攻撃方式である」、「無敵必勝の軍力を世界の面前ではっきりと見せた」と、去年を自評した。これは対内事業を攻勢的に推進したという事実と共に、チョナン号と延坪島(ヨンピョンド)攻撃も暗示したものと見られる。 後継問題に対する公式言及はない。ただ、間接的な表現が登場して関心を集めている。「現時期の我々の党建設と活動は、党代表者会議の精神を出発点に展開しなければならないし、それで一貫されなければならない」と強調した。 去年9月、党代表者会議で金正恩は党中央軍事委員会副委員長に任命され、事実上、後継者として公式化された。北朝鮮が金正恩の功績として挙げているCNC(Computerized Numerical Control・コンピューター数値制御装置)を、去年に続いて強調した点も、このような雰囲気と無関係ではないようである。特に「CNC技術の覇権を手にした経験を土台に、全ての分野で世界が到達した科学技術の水準を、最短期間内に乗り越えなければならない」と明らかにした。軽工業製品は「どこに出しても遜色がなく、世界的な競争力を持った製品を生産しなければならない」ともした。「CNC技術の覇権」や「世界的技術力」といった言及は、住民たちに自信感を植えつけながら努力動員をするという意味のようである。 新年共同社説が去年、金正日の2回の訪中を言及したことも興味深い。社説は「(金正日の)2回の中国訪問は、伝統的な朝鮮・中国の親善関係を新しい段階に引き上げ、我々の革命に有利な環境を整えた歴史的な業績だった」と評価した。去年、2回の韓国攻撃による国際社会の対北朝鮮制裁の中、中国の外交的、経済的支援が重要だったという点を教えてくれているようである。
2011年01月09日
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北朝鮮新聞の1月1日付けの新年共同社説には、金正日の2011年統治構想が掲載されている。公開演説を回避して来た彼にとっては、新年の辞になる。金正日は父親である金日成の死亡(1994年7月)後に迎えた95年の新年から、中国の人民日報などの3つの機関紙に共同社説と同様な施政方針を発表して来た。今回の共同社説に見られたり、行間に隠された北朝鮮の2011年計画を観察して見る。 (1)韓半島問題-韓国に対しては和戦両面戦術を予告した。北朝鮮はA4用紙13ページの共同社説の中で、2ページ程度を韓国との関係に割愛し、「対話と協力事業の積極的推進」を主張した。チョナン号と延坪島(ヨンピョンド)への攻撃で触発された韓半島緊張の責任を、対話攻勢に変更しようとする意図が伺える。2012年の韓国の大統領選挙を狙った韓国社会内の葛藤助長など、北朝鮮の介入が露骨になるだろうという予想もある。とはいえ、軍部には「全ての軍人を勇敢な戦士として準備させるべき」と主張した。社説が「戦争の火種が炸裂したら、核の惨禍しかない」と主張しているが、核の脅威を間接的に現わしたように見られる。 2009年の新年社説には韓国に対する非難はなかったが、今回は「南朝鮮の保守政府は戦争の下手人、反統一対決の狂信者」と主張した。ただし、韓国の李明博大統領に対する直接の非難はなかった。対話・協力を公言した北朝鮮が政府と対話する為に、レベルの調節をしているという分析である。一部からは、韓国との当局対話が難しいので、極秘接触を通じた韓国との関係解法が模索されているとの憶測も注意深く提起されている。 (2)国際関係-新年共同社説の対外関係に対する言及は短かった。「東北アジアの平和と全朝鮮半島の非核化を実現しようという立場と意志に変わりがない。自主・平和・親善理念の下、我々に友好的に対応する国々と、親善協助関係を発展させる」が殆ど全てだった。対外関係の改善意志を明らかにしながらも、アメリカについては挙論さえしなかった。去年、「韓半島の平和の根本問題は、北朝鮮-アメリカの社会敵対関係を終熄させること」としながら、アメリカとの平和協定締結の立場を積極的に提起したのとは、違った雰囲気が伺える。 北朝鮮首脳部は、今月19日にワシントンで開催されるアメリカ-中国首脳会談を計算に入れているようである。外交消息通は、「北朝鮮のチョナン号、延坪島攻撃とウラン濃縮施設の公開以降、アメリカ-中国間で北核リスクを緩和しなければならないという共感帯が形成されている。従って、北朝鮮はその結果に注意深く関心を向けている」と言った。 (3)国内問題-北朝鮮の国内問題の焦点は、経済難の克服と民心に合わされた。北朝鮮が立てた「2012年強盛大国進入」の準備と、金正恩後継体制の軟着陸の為のように見られる。北朝鮮は社説の中で、「軽工業は今年の最重要分野」と強調した。また、「農業戦線は人民生活問題解決の生命線」という表現も使っている。去年に続き2年連続して経済問題を社説の題名にした点からも、切迫感が感じられる。社説が「民心は高度に安定している」と主張したが、実際は違うということである。 社説が「自力更正」と「我等の方法による社会主義経済管理原則」を強調しながら、貿易・輸出などの対外経済に言及していない点も目を引く。2009年11月の貨幤改革の失敗に続き、去年、金正日の特別指示で設立した朝鮮大豊(テプン)グループの外資誘致構想が、国際社会の対北朝鮮制裁で成功しなかった衝撃のためと見られる。社説はその代わりに、地下資源開発による「資金の確保」を強調した。
2011年01月09日
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北朝鮮の映画創作の基本となる理論は、1973年4月に金正日が北朝鮮の統治理念であると同時に、唯一の思想である主体思想に立脚して書いたという『映画芸術論』である。『映画芸術論』とは、映画創作の細部指針を提示したものであり、「映画文学」から「創作指導」まで、映画に関したほとんど全ての部分に関する指針が提示されている。『映画芸術論』は(1)生活と文学(映画文学論)、(2)映画と演出(演出論)、(3)性格と俳優(俳優論)、(4)映像と撮影(撮影論)、(5)画面と美術(映画美術論)、(6)場面と音楽(映画音楽論)、(7)芸術と創作(創作方法論)、(8)創作と指導(創作指導論)で構成されている。各章のタイトルからも分かるように、俳優の演技や仕草から映画の普及に至るまで、細部指針を提示していて、全ての映画人たちの映画創作の絶対的な教本となっている。 映画文学(シナリオ)映画創作の基本になる文学、すなわちシナリオを映画文学と言う。全ての文学芸術作品がそうであるように、映画で最も重要なことは文学(ストーリー)である。映画文学の基本は、主体事実主義に立脚して、人民生活の中で作品の核心となる思想的中身(種子)を捜し出すことである。映画は種子を土台に、人民大衆を革命的に教育して、自主性実現のための闘争へ組職動員することが映画の目的である。映画演出演出は映画の生命であり、映画の種子を深く把握して、感情の流れに合わせる。北朝鮮の映画は、事件の論理的連結よりは、感情の流れを重視する。演出家は創作の司令官と比喩されるが、演出家の独創性を強調する「演出第一主義」を排撃して、資本主義的な要素と教祖主義的残骸を完全に無くして、新しい主体的な演出体系と方法を確立することを強調する。俳優と演技北朝鮮で学ぶ人々を共産主義革命家として育て、人々を革命的に教養・改造する芸術家と評価する。俳優に強調されることは思想である。俳優は人物を表現して体験する際に、思想体験に基礎を置いて創造的に個性を表現しなければならない。また、人物を真に表現するために、生活をよく知らなければならないと強調する。生活をよく理解して、人物の性格の核を成す思想と、その変化の過程を正確に理解して、体験を通じて人物と有機的に統一しなければならない。言い換えれば、労働階級的意識を持って、その性格と生活の本質を把握し、自分自身の思想と感情として受け入れて、演技しなければならない。撮影技術撮影家は、人々が生活の中で見ているように、自然に対象を撮影しなければならないし、画面の動きは作品の思想を明確にするのに焦点を合わせなければならない。撮影家は画面の造形性を生かしながらも、人民大衆の思想感情を代弁しなければならない。映画美術映画美術とは、扮装、衣裳、大道具、小道具など、映画に関わる表現形式の一切を意味する。映画で美術は、登場人物の生活と性格、時代を描写することであり、映画の画面を構成する際に特に重要である。映画美術は民族的形式で社会主義的内容を盛り込まなければならないという原則に従って発展させることを強調する。音楽効果映画音楽は、人民が楽しんで歌うことが出来るし、映画の思想性を高めることが出来なければならないと強調する。良い歌は、映画の思想芸術性を高めるだけではなく、大衆の中に普及して教養的役割を果たす音楽であり、映画音楽は深い思想と深い感情がなくてはならず、情緒的共感を導き出すことができなければならないし、映像と調和を成しながらも独創性がなければならない。一遍の映画に必ず3~4曲の主題歌を入れることで、更に新しい雰囲気を高めるのが特徴である。映画音楽では、原曲の雰囲気を生かしながらも曲を更に豊かに効果的にするという理由から、編曲も強調する。映画編集北朝鮮映画の編集原則は、人間関係と事件が感情の流れに沿って、次第に意識が成長する過程を重視する点である。映画の技法を強調することと違い、主体思想の要求に合わせて感情が高まるようにすることで、社会主義的楽観的展望を見せなければならない。
2011年01月05日
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中国との国境を守る北朝鮮の国境警備隊の兵士たちまで、麻薬の密売と人身売買など金儲けになる事なら何でもしていると報じられた。警備隊の兵士たちの中には、初めから金儲けを目的に警備隊への入隊を志願するケースもかなり多いなど、軍人たちの逸脱行為が余りにも深刻なことが分かり、北朝鮮政府は特に問題視している。韓国内にある脱北者団体のNK知識人連帯は12月28日、北朝鮮の現地消息通の言葉を引用しながら、「多くの国境警備隊の将校と兵士たちが密輸商人と手を組んで、人身売買、麻薬密売をしている」としながら、「北朝鮮から脱出しようとする北朝鮮の住民たちからお金を受け取って目をつぶるのは、今や常識になってしまった」と明らかにした。 以下はNK知識人連帯が報道した内容である。 ------------------------------- 最近、北朝鮮の警備隊に突然、特別人員点呼をするようにという緊急命令が下達されたことを受けて、休暇中だったり外出中だった将兵たちが急遽部隊に復帰するために混乱が起ったと報じられた。NK知識人連帯の消息通によると、26日の早朝、国境警備隊(両江道恵山市、咸鏡北道会寧市地域)に、特別に人員点呼をするようにという緊急命令が下されたとのことである。 内部の消息通は、「韓国軍の海上射撃訓練当日、北朝鮮軍に2級非常警戒令が下達されて間もなく、再度、特別人員点検のための緊急命令が下達されたことは異例の出来事」としながら、「部隊を出て休暇中だったり、後方基地や軍医所で病気の治療を受けていた一部の軍の将兵たちが、急遽部隊に復帰するために大騷ぎが起こった」と伝えた。 突然、特別人員点呼命令が下された理由について消息通は、警備隊の軍人たちの綱紀の緩みが深刻なレベルに達したので、それに対する措置だったとのことである。警備隊の将校や兵士たちは、軍服務期間に密輸商人たちと結託して、人身売買、麻薬密売、北朝鮮からの脱出の手伝いなどお金儲けに夢中になっており、軍旗は眼中にないとも伝えた。非常警戒勤務令が下達された21日、会寧では数人の北朝鮮住が警備隊の保護下、豆満江を渡ったが、中国辺境隊に捕まって北送される事件が発生したとのことである。 特に監視カメラが設置されたこの地域では、賄賂を受け取った保衛部軍官が、北朝鮮から脱出する場面を記録から削除するなど、脱北を積極的に手伝ったことが調査の過程で明かされ、北朝鮮政府が衝撃を受けたとも伝えられた。 また冬の酷寒期になったので潜伏勤務に出たくなくて、仮病で軍の病院に入院する兵士が増えたことを受けて、警戒所の勤務に入隊して間もない兵士たちばかりが動員される問題も提起された。最近、国境27旅団指揮部が冬季訓練を始めたので、第一線の警備隊の実態を緊急点検したところ、兵士の半数以上が休暇中だったり軍の病院で治療を受けていることが確認されたとのことである。国境警備隊に勤める下士官たちは経済的に余裕があるので、軍官たちに賄賂を上げて数カ月ずつ休暇を取ったり、部隊の病院に入院して酷寒期の潜伏勤務を忌避する傾向があるとのことである。 消息通は、将校たちは勤務に出ても知り合いの家で眠ていたり、中国に行って酒を飲んだりしているが、兵士たちは充分に食べることも休むこともできないのに酷寒期の潜伏勤務をしなければならないので、耳、手、足などに凍傷を負ったり、栄養失調に掛かって倒れるケースが多いと伝えた。 消息通は、国境警備隊は元々金儲けを目的に入隊した軍人たちなので、警備隊の綱紀に緩みが出るのは仕方がないが、明確な解決方法がないので、北朝鮮政府のジレンマは深まるばかりと付け加えた。
2011年01月03日
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