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カテゴリ: 読書



 彼が旅をし続けるようになった訳、そして15年にわたる旅、自然の厳しさと美しさ、出会う人の温かさとさまざまな奇跡は壮大な物語のようです。著者の菊池さんが力を込めて、心を伝えようと書いた本であることもよく伝わりました。
 この本を読み進めながら、“はあ~すごい”と少しずつ読むたび感嘆の息を漏らしながら思いに耽る自分がいました。本は一気に読んでしまうことが多いのですが、この本は寝る前に少しずつ読み進め、布団に入ってからもう一度書いてあることを思い出しながら眠りにつくというものでした。


「あなたは、最終的に何を得るために歩いているのですか?お金のためですか?」と聞かれたことに対して、コールマン氏は言っています。
「この旅をして、私が最後に何を得るかは重要ではないのです。お金のために歩いているのなら、こんなに長く歩くことはできなかったでしょう。大切なのは、私の魂が何を得るかなのです。それは、この地球にいる間は得られないかもしれませんが、それでもかまいません。私が肉体を離れるときに必ず、この旅の報いがあると信じているからです。」
その言葉の意味がこの本を読むとよく伝わってきます。

本の所々に“ポールコールマンの生きる智慧”として彼の生き方、経験を通して学んだことが書かれています。それはスピリチュアルな内容で心を揺さぶられ、打たれます。

 それは例えばこんなこと


 しかし、今では、人の感情やその場の状況に敏感になり、トラブルを事前に察知できるようになった。危険を知らせるサインや前兆を感じ、実際にトラブルが起こる前に状況を変えられるようになったのだ。
 このような場合、私は周囲をくまなく観察する。天気、人々の様子や顔色、その場の雰囲気や脅威など。特に脅威が近づいてくるときには、肉体の感覚として伝わって来て、それが、威圧的な態度の警察官という形で表れてきたりする。
 そんなときには、まず胸の動悸を鎮めて、深く息を吸う。その場の空気と周囲の状況を作っている人々の感情とを一緒に吸い込むのだ。それから周囲と一体になり、温かさや穏やかさを感じるようにする。そして、ゆっくりと息を吐き、右手の掌を上にして挙げ、時計回りに回し、周囲の雰囲気を平和で満たすようにする。こうすると、自分と周囲の状況を落ち着かせることができ、危険を回避できる。
 「恐れ」は「脅威」を引き寄せるので、新鮮な空気を吸って「恐れ」を「安らぎ」と入れ替えてしまえば、攻撃しようとしている者の悪いエネルギーが消える。そこにはもう、攻撃しようとする者が拠り所とする「恐怖」のエネルギーが存在しないからだ”

 私自身を振り返ると、数年前の私は、周りにある負のエネルギーを持つ人と同調しすることがあったり、巻き込まれたり、その中でもがいていたりしていました。最近は、そういうエネルギーとは関わらないようにしているし、関わってもすぐに気持ちのを切り替え、バランスをとれるようになってきたように思います。 でも、そこまでが精一杯。いつか彼のように自分の周りを穏やかな波動で満たし、それを広げ、自分の力で相手を変えることができるようになれるでしょうか。

マザーテレサの本を読んだときにも感じたのだけれど、人のことを思い人や環境のために純粋な心で動いていると、困難な状況にあっても不思議な奇跡を引き寄せることができるもというのは本当なのだと感じます。普通ではあり得ない状況が彼らの周りには不思議と舞い込んできます。。自分で出来ることをすべてやったあとは、きっとなるようになる、うまく事が運んでいくことを経験で知っているから、彼らは不安をもたずにいられることが分かります“人事を尽くして天命を待つ”という言葉通り。
 目に見えない力は本当にあるということを彼らの体験を本を通して知ることで、まるで本当に自分も体験したようなありがたいような不思議な感覚が湧き上がって、何だか涙が出てきました。

ポール・コールマンの言葉
“戦争にお金と時間を費やさなければ、飢餓や病で、年間数百万品の人が命を落とすことはなくなるでしょう”
 同じようなことを、私も子どもたちによく言っています。(学校で勤めていたときにもよく言いました)理想的で響きの良い言葉とか、言うは易いと思われる言葉かもしれないけれど、これからの世界を担っていく子ども達に伝えていかなくてはならない言葉だと思います。

菊池木及実さんのブログ

ポール・コールマン氏の近況





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最終更新日  2007年01月17日 13時05分31秒
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