2006年05月12日
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カテゴリ: BALLET

La Fille du Pharaon ” (The Pharaoh’s Daughter)” (3 Acts)



Libretto: Jules-Henri de Saint-Georges and Marius Petipa,
 edited by Pierre Lacotte
 based on Theophile Gautier’s novel, “Le Roman de la Momie” (The Romance of the Mummy)
Production and Choreography: Pierre Lacotte based on motifs from the ballet “The Pharaoh’s Daughter” by Marius Petipa (1862)
Music: Cesare Pugni
Scenery/Costumes: Pierre Lacotte

Conductor: Pavel Klinichev
Music: Tokyo City Philharmonic Orchestra


Taor: Sergei Filin
Ramze: Anastasia Yatsenko


ロシア国立ボリショイ・バレエ団 2006年日本公演
『ファラオの娘』全3幕

2006年5月12日(金) 18:30開演 東京文化会館

アスピシア-ファラオの娘:マリーヤ・アレクサンドロワ
ウィルソン卿/タオール:セルゲイ・フィーリン
ジョン・ブル(ウィルソン卿の使用人)/パッシフォンテ:デニス・メドヴェージェフ
ラムゼ-アスピシアのヌビア人の奴隷:アナスタシア・ヤツェンコ

漁師:ユーリー・バラーノフ
漁師の妻:エカテリーナ・シプリナ

第1ヴァリエーション(女性):ナターリヤ・オシポワ
第2ヴァリエーション(女性):
  アンナ・レベツカヤ
  ダリア・グレーヴィチ
  アリョーシャ・ボイコ

第2ヴァリエーション(男性):アンドレイ・ボロティン
二人の騎士:ゲオルギー・ゲラスキン
  エゴール・クロムシン


第1の川-グァダルキヴィル:エカテリーナ・クリサノワ
第2の川-コンゴ:アンナ・ニクーリナ
第3の川-ネヴァ:エレーナ・アンドリエンコ
ファラオ:アンドレイ・スィトニコフ
ヌビア王:アンドレイ・メラーニン
猿:岩田守弘
ナイル川の神:ゲオルギー・ゲラスキン
ナイル川の神の召使い:エゴール・クロムシン
  アルテム・ヴァフティン
  ヴィクトル・アリョーヒン
  キリール・ニキーチン

女人像柱:ヴィクトリア・オシポワ
 アンナ・ニクーリナ、
 アンナ・バルコワ
 クセーニャ・ソローキナ

高僧:アレクセイ・ロパレヴィチ
黒人の奴隷:アレクサンドル・ペトゥホフ
協力:東京バレエ学校

指揮:パーヴェル・クリニチェフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


ボリショイの「ファラオの娘」東京公演最終日。
きょうはアレクサンドローワ、フィーリン。
フィーリンはまさに王道。すばらしく、完璧。
アレクサンドローワもヤツェンコもよかったです。
でもでもでも~
毒の入った強い酒を飲んだ後に、清涼飲料水を飲んでも酔えない。
ツィスカリーゼというあくの強いダンサーのまったく同じ舞台を見た後だけに…入り込めなかった。順番が逆だったらよかった。ツィスカリーゼとフィーリンが交代した以外はほとんど同じキャストだっただけに、2日前の舞台を巻き戻して早送りしているような感覚に捉われた。もちろん主役2人以外のシーンに関してだが。ツィスカリーゼ…まったく罪な男だ。
作品について言うと、壮大な駄作。2回も見るものじゃない。ラコットはボリショイの才能と我々のお金を浪費している。ラトマンスキーは再考すべきだ。彼もいろいろボリショイという巨大な国家的集団の中で苦労しているのだろうが。ぶっちゃけ言うと、「スパルタクス」が見たかったです。

第1幕

古代エジプト

タオールが出てくる。タオールはすっきり顔。ほっ。2日前のツィスカリーゼは「僕がファラオ!」という濃い化粧だったのでぶっ飛んだが。ツタンカーメンが出てきたかと思ったもん。

ハンターたち(女性)
最初にラムゼがパドブレしては矢を射ながら出てくる。
すぐにアスピシアが出てくる。迫力。
2人のダンス。ラムゼがアスピシアの手をとってジュテ・アントルラセするところが2日前は手を取っていたが、きょうは2回目は手も触れていなかった。自分の力でジャンプしていた。この2人のダンスは実に迫力。ヤツェンコがすごくシャープなのだ。
アスピシアは足を90度真横に振り上げるダイナミックな変則的フェッテ。
あっという間に白いチュチュに着替えたアスピシアは昼寝?する。上手から現れたタオールは猿と遊び、姫を見つけて起こす。夢見心地で立ち上がってからぱっと目を醒ましたアスピシア。最初はおずおずと踊る。タオールは愛を誓う。ラムゼが気づいて「だめよ~」の踊りを踊る。
タオールのソロ、

ライオン。タオールは矢を射る。射た後、弓をその場にどんがらがっちゃんと投げ捨て、姫の許に馳せ参じる。

ファラオが本物の馬に引かせた馬車で登場する。誤解が解けて、命の恩人として城に招待されるタオール。

第2幕
宮殿。
タオールは、
「なんて美しい姫なんだ~」と彼方を見ながらやっている。お付きのパッシフォンテが
「ね、ね、そこにいますよ、姫が」
「ああ、姫」
「命を救っていただいたお礼に何でもお好きなものを差し上げるわ」
アスピシアは奴隷に宝箱を開けさせる。タオール、
「私がほしいのは…」姫を指差す。
「あ、あたし?」
「そうです。」
「あら~~」盛り上がる。
パパ、ファラオの登場。
「さぁ踊りましょう。」
6人のダンサーが出てくる。主役の2人を合わせて8人で踊りを繰り広げる。

コーダ
タオールのソロは後ろに足を90度の高さに伸ばしながらジャンプし、トゥールザンレールという組み合わせを3回繰り返す。最後はシェネで締め。

マリーヤのフェッテ。足を90度真横に上げたシャープなフェッテ。

ところがそこにヌビアの王がやってくる。ヌビアの王は結婚を申し込む。アスピシアは速攻断る。

鏡の踊り
ラムゼが鏡を渡す。アスピシアは鏡に彼(タオール)の姿を映し、鏡に投げキスする。悲しそう。ラムゼは姫の気持ちが可哀想で泣いている。2人の騎士がアスピシアをサポートする。エゴール・クロムシンとゲオルギー・ゲラスキン。クロムシンは若い子でにこりともせず一所懸命やっている。一方ゲラスキンはクロムシンの顔を見て、時々噴出しそうになっている。笑い上戸なのかしら。最後に全体で決めポーズを作る。 あの写真になっているポーズ ですね~この写真の上手(かみて)で膝をついている男性はゲラスキンだと思います。下手の人はクロムシンとは違う人です。多分。

アスピシアはタオールに自分の指環を渡す。アスピシアは婚礼衣装に着替えるため連れ去られる。夜。夜明けになれば婚礼。嘆くアスピシア。駆け落ちする2人。身代わりになったラムゼに愛しそうに頬ずりするアスピシア。
第2幕了。

第3幕
漁師の家。
「どうぞここに私たちをおいて下さい。」
「だめです。」わっと泣き出すアスピシア。しょうがないな~と許す漁師。喜んで踊るアスピシアとタオール。漁師夫婦とお互いに踊りでもてなしあう。
パッシフォンテの酔っ払いの踊り。踊り終わった後、タオールが用意した椅子に座る。ここ、ツィスカリーゼはパッシフォンテが座った後、椅子を後ろに倒して上から覗き込んでいた。お茶目だったなあ。

ヌビアの王がやってくる。
河に身を投げるアスピシア

ナイル川の底。
ここで笑いのスイッチが入ってしまいました。ゲラスキンを見ているとおかしくて。しかも男性ダンサーは海草?なのかゆ~らゆ~ら腕を揺らしていてもうツボ。4人のダンサーが姫と踊るが、もしこの人たちが全員ゲラスキンと同じ格好をしていたら大爆笑していただろうなんてバカなことを考えていた。アスピシアの踊りはすばらしい。魅せられたナイルの王はもうメロメロ。
「陸の世界に戻っても良いですか?」
「しょうがない。行くが良い。」
さよ~なら~。

神殿。僧達の踊り。高僧の化粧がすごい。唇が金、あごも金に塗っていて、すごくアーティスティックな顔。処刑。
そこへ帰ってくるアスピシア。
アスピシアの一途な願いがかない、結婚が許される。

シンバルの踊り

2人のすばらしいパドドゥ。きょうもすばらしかったマリーヤ。堂々たるものですね~

めでたしめでたし。

タイムスリップ
全幕了。

カーテンコール
マリーヤが指揮者を迎えに行く時、黄金のベルトがべろっと剥がれて落ちそうになる。あわてて押さえる。さらに挨拶する時、また落ちてきたのでええいうるさいとばかりはずして投げ捨てるマリーヤ。男前だ~
何度目かにフィーリンがさっと下がって後ろに並ぶダンサーの両手を握る。気配り。その間、マリーヤの一人舞台。高々と両手を挙げコールに応える。「あたしを見て!」…ツィスカリーゼさんにだいぶ影響されとるな~。
上から「SAYONARA」の看板が下がってきて、金の紙ふぶきと青い長いテープが舞ってくる。ファラオ役のアンドレイ・スィトニコフが金の紙ふぶきをすくってマリーヤにまく。
アレクサンドローワがのりのり。青いテープがずるずるひっついてくるので蹴飛ばしている。
自分で紙ふぶきをすくって自分にかけてる。なんともお茶目。カーテンの前でもやっていた。
ひざまずくフィーリン。マリーヤはうれしそうにリアクションしようとしていた。マリーヤはほんとにお疲れさまでした。







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最終更新日  2006年05月13日 16時23分23秒
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