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2007.06.25
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カテゴリ: 学生村



 質問者2 すみません、割り込んで。それに関してうかがいたいのですが、加野さんはそうやってイタリア語も話せるようになったということですが、それを20年間放っておいて、話す力もかなり落ちているとご自身でもおっしゃっていますが、今再び、かつての自分を超えることができると思われる根拠はどこにあるんでしょうか。

 加野 スペイン語ができて、イタリア語の特徴がある程度わかると、単純に単語を置き換えるだけでしゃべれてしまうんです。もちろん、いわゆるfalsos amigos、発音がそっくりでまったく別の意味になる単語などを心得ておく必要がありますが、そういう問題をある程度克服すれば、それなりに用を足せるようになるんです。ですが、ことばというものは、パズルでもなければゲームでもありません。そんなことができるようになったところで、それはそれだけのことです。
 イタリア語の文そのものの蓄積があまりない人間が、単純な置き換えによって話せてしまうのは、やはり一種のまやかしです。もちろん、ちょっと旅行したりするにはそれで何とかなりますが、本当にイタリア語で話をし、イタリア語で議論するには、イタリア語の文の蓄積が必要です。スペイン語やフランス語からの類推でその場しのぎをしていては、やはり押しが利きません。
 スペイン語には圧倒的な自信がありました。相手がスペイン語を母語としない人間だと、文法的な間違いや語法の間違い、スペイン人なら絶対言わない言い方だとか、そういうことが手に取るようにわかりますが、イタリア語ではそれができません。今は話せていても、今言いたいことは言えても、次に言いたいことが本当に言えるかどうか、いつも不安になります。イタリア語文の蓄積がないからです。
 日本人は間違っていても何でも、とにかく思ったことを口にすることが大切だと言いますが、それはあくまで話すコツというか、自分の知識をいかに動員する方法というか、そういうものを身につけるには重要なことですが、そんなものはヨーロッパの人たちなら当たり前のように身につけていることです。問題はもっとずっと先にあります。
 20年間放っておいて思うのは、意外に落ちないということです。ある意味、自転車と同じです。いや、アイススケートくらいですかね。
 そういう意味で、イタリア語の文の蓄積がほとんどなくて、コツだけでしゃべってきた私が、これからイタリア語の文を蓄積すれば、どんなことができるようになるか、実はとても楽しみになってきたんです。


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Last updated  2007.06.25 00:48:14 コメントを書く


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