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2007.06.28
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カテゴリ: 学生村



 質問者3 文の蓄積というのは、非常に面白いですね。もしかすると、言語間距離の問題を克服する糸口が見つかるのではないかと思いますが、その点はどうなんでしょうか。

 加野 ほかの方のために説明させていただきますと、言語間距離というのは、母語と学習しようとする言語とがどれだけ違うかということですね。英語の母語話者がフランス語を習得するのに必要とする時間を1とすると、ロシア語3、日本語10などと言われています。

 質問者4 英語から見てロシア語が3なら、日本語とロシア語との言語間距離はどうなりますか。7ですか。

 質問者3 ロシア語が日本語から見て英語のまだ向こう側にあるとすれば13になりますね。それも足し算ですめばの話で、掛け算なら30になります。

 加野 でも、本当にそうなんでしょうか。文法を機軸にするとそうなりますが、情報を機軸にすると、事態が変わってきます。
 たとえば、スペイン語では基本的にsをつければ複数形になりますが、イタリア語では最後の母音が変化します。基本的にoで終わる男性名詞はiに、aで終わる女性名詞はeになります。それで終わればいいのですが、eで終わる名詞のなかには男性も女性もあって、複数はiになります。これに形容詞がかかるとやっかいなことになって、名詞の語尾は同じiでも、形容詞の語尾は男性の場合にはi、女性の場合にはeになります。
 もちろん、ここでは単純化して話をしてますので、それだけですむわけではありません。仮にこれで全部だとしても、スペイン語では名詞と形容詞を並べて話すとき、 o o、a a、os os、as asというリズムでほぼ間に合います。ところが、イタリア語だと、o o、a aにi i、e e、e iなどが加わって、話すときのリズムがつかみにくくなります。


 質問者4 そうすると、少なくともその点だけをとれば、イタリア語の方が日本語から見てスペイン語より遠い位置にあるということになりますね。

 加野 そういうことになりますね。それが私にとっても大きな壁になりました。文法から攻めていくと、どこまでいってもそういう問題がつきまといます。relazioneという名詞と esterno という形容詞を知っていて、女性だから冠詞がla、形容詞はesternaになって、複数になったら、冠詞がleでrelazioneはeで終わっているからrelazioniになって、さらにesternaは女性複数に合わせるとesterneになるなんて考えていたら、とてもじゃないけど、肝心の情報伝達をしないといけない段になって、容量が残っていないなんてことになります。その証拠に、13ヵ国対訳文をブログに発表している人がいますが、文法はまちがいだらけで、母語話者がけっして使わない語法はまあいいとして、意味をなさない言い回しが多いですね。
 文の蓄積というのは、基本的には、こういう名詞と形容詞がひとつになったもの、もちろん冠詞がいる場合には冠詞も含めて、le relazioni esterneという情報単位が頭に入っていなければいけないということです。
 いざ情報伝達をしようとする現場に臨んで、文法のことを考えないといけないということ自体、おかしいんです。文法というものは無意識の領域に沈めてしまわないといけない。
 手持ちのカードが何枚もあって、そのなかからどのカードをどこでどう切るかが会話であり、情報伝達であるわけで、その場に及んで一からカードを作っているようでは、情報伝達なんかおぼつかないですよ。

 質問者3 つまり、そこに言語間距離の問題を克服するヒントがあるというんですね。

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Last updated  2007.06.28 10:49:59 コメントを書く


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