
今日の写真:「晩秋の御射鹿池(みしゃかいけ)/蓼科高原」
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NIKON D610, AF-S NIKKOR 28-300mm f-3.5-5.6G ED VR
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2016/11/29 火曜日
(承前)
静かな初冬の夜更け、外は氷点下12℃。
夜行性の動物たちの幽かな気配の他はなにも感じられない静寂の世界。
いつしかわたしは、記憶の奥深くへと沈んでいったようだ。
***
外からは蝉の声が聞こえる。
そのけたたましさからいまが盛夏であることがわかる。
暗室用の分厚い遮光カーテンのほんのわずかな隙間から
真っ白な一条の太陽光線が真っ暗な室内に射し込んでいる。
そのほのかな光の中にぼくはいる。
そうだ、ここはK大学の心理学研究室の実験用暗室の中で
ぼくはベームの指揮するモーツアルトのレクィエムを聴いているのだ
。
1年生の教養課程の時に履修して親しくなった音楽史の教師から借りたLPレコードを実験用のオーディオ装置で聴いているのだ。
K大学では文学部の学生はHキャンパスで1年間の教養課程を修了したのちに
選抜試験を受けて希望の専攻課程にはいる。
もちろん誰もが希望通りになるとは限らない。
むしろ希望通りの専攻科に進めるのは僥倖(ぎょうこう)と言ったほうがいい。
もう1回大学受験をするようなものなのだ。
だから僕はとても勉学熱心な1年生だった。
カオスとも言えるHキャンパスを抜け出してはやくこのアカデミックなMキャンパスに来たかったのだ。
したがって履修した各科目の教師達の受けはとてもよかった、当然ながら。
じつにシンプルな世界だ。
このレコードは彼自身の私物であり、とても大切なコレクションの中の1枚であることは彼がこのレコードを扱う時の極めて慎重な所作でそれとわかった。
僕も必死にアルバイトして手に入れたジャズレコードの扱いにはとても慎重だからその気持ちが痛いほど良く理解できた。
だからとてもとても大切に扱っている。
そしてもう何十回聴き返していることだろう。
研究室の中では音響実験用のこの部屋がいちばん空いている時間が長いことと
当然ながら音響空間として優れていること
そして放送局並のプロフェッショナルなオーディオ機器がそろっていることも
僕が気に入っている理由だった。
しかしなによりも
完全に一人きりで時間と空間を独占できることが最高だった。
ここは若き日のぼくのサンクチュアリだった。
現在のぼくのサンクチュアリといえばまず思い浮かぶのが御射鹿池(みしゃかいけ)であるように。
蓼科高原観光情報:
平年より進行が遅かったのでカラマツの紅葉の見頃が続いています。
秋の蓼科高原はまだまだ紅葉が美しく、服装さえ整えていればとても温かく楽しむことができます。
諏訪湖畔の桜並木の真っ赤な紅葉も見頃で、とてもきれいです。
御射鹿池の広葉樹は落葉しましたがカラマツなど針葉樹は写真撮影にちょうど良いバランスになりました。
皆様のお越しをお待ちしています。(*^-^*)
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岡田@隊長さん