
写真:「静かな雨」
20180620-DSCF8685-5
FUJIFILM X-E3, FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
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2018年6月20日(水)
昨夜からの雨は未明にかけて最も強く降ったようです。眠りが浅くなったときに聴く雨音は、すっかり繁った新緑の森を強く打ち続けていました。
しかしその音は不思議と心地よく再び深い眠りへと導かれていったのを憶えています。
雨でも野鳥は歌います。歌わないこともあるので、それは単に歌っているのに雨音にかき消されているのか、実際に雨の様子によって歌うのをやめるのかさだかではありません。
雨の音。風の音。
ここでは自然の立てる音以外には存在しない。自然の立てる音や気配はわたしたちを慰撫しているかのようです。
森の動物たち。野性の鹿。キツネ、タヌキ。リス、オコジョ、アナグマ。数え始めると切りが無いけれど、彼らの気配もまた不思議と心地よい安心感を与えます。
このような場所で唯一わたしたちが緊張するのは不意に現れる人間でしょうか。(笑)
ストレスフルな仕事に従事していたころにはそのためによく夢を見たことを思い出します。それがこの地に来てからはまったく見なくなったのです。
ここでの暮らしも25年たちました。いま再び夢を見るようになりました。平和な夢ばかりですが、それなりにスリルとサスペンス(?)がある夢です。
私はすっかり癒やされたことを感じます。25年かけて傷ついた心と体は25年かけて癒やされるのでしょう。傷が癒えるためには、そのように傷つくのに要した時間と同じだけの時間を要するのです、たぶん。
豪雨とまでは行かないまでも夕立のような降りの雨はいつしか収まって、いまは静かに雨が降っています。
静かな雨。透明なグリーンの葉を打つ雨の音はわたしたちをいつしか瞑想のような境地へと導きます。澄み渡った大気と、静寂とがやはり人間には必要なのだ。
もちろん激しい戦いの日々も生きるためには必要なのだろうけれど、同時にこのような環境に身を置いて心身を癒やすこともまたわたしたちが自分を見失わないために必要なのだと思う。
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岡田@隊長さん