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カテゴリ: Book Review
「乱神(上・下)」(高嶋哲夫、幻冬舎文庫)を読む。

時は鎌倉時代、北条時宗の治める日本は一度目の元寇の後、二度目の元の襲来に怯える日々。そんなところに、十字軍の一部隊であるエドワード・ガウェインらが博多に漂着。

初めは異国人同士で対立・警戒しあうが、次第に打ち解ける中で、二度目の元寇に対して日本の武士と西洋の騎士が力を合わせて立ち向かっていく、という歴史エンタメ小説。

設定自体は荒唐無稽かもしれないが、時代描写や人物描写が丁寧なので、物語として非常に読みやすく、作品世界にすんなり入って行ける。特に、仏教を信じる日本とキリスト教を信じる西洋の文化・価値観の違い、そしてそれをお互いに乗り越えて協力するというストーリー展開はかなり面白い。

高嶋作品と言えばサイエンスもの、軍事モノが多い中で、この作品は異色な設定ではあるが(武士道や騎士道も軍事かもしれないが…)、通奏低音的には他の作品に通じる作風であるような気がする。

2箇所、面白かったところを引用させてもらおう。



宗教とは不思議なものだ。人の救済を目的にしながら、また地獄に追い込むことにもなる。それほど人は弱いということだ。



乱神・上/高嶋哲夫


乱神・下/高嶋哲夫





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Last updated  2012.06.18 15:41:08
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