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くーる31 @ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
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masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
Tessera @ どうもありがとうございます。 カモメ7440さん 激励を頂き本当にありが…
カモメ7440 @ うまい! おそらく散文詩だと思います。 ショート…

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Jan 21, 2007
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カテゴリ: 柔らかい思念
 グレーテルは親切だった老婆をかまどの火の中に突き落とすと、もがき苦しむ老婆に眼もくれず、すぐに次の行動に移った。
 金目の物を探すことである。現金が一番良いが、もちろん貴金属や宝石でもこの際やむをえなかった。それらを手に入れなければ事態が変わらないことをグレーテルは十分に理解していた。

 ヘンゼルとグレーテルは貧乏で苦しんでいた両親に森で捨てられた。飢えと渇きで苦しんでいた彼らを助けてくれたのが、山中の小屋で一人で住んでいた老婆だった。お菓子の家は存在しえなかったし、老婆は決して悪い魔法使いではない。それどころか、豊かな生活をしていたわけではないにもかかわらず、老婆は自分が食べるためにとっておいた食料を二人の子供にわけてくれたわけだ。

 子供の時は女の方が男より精神的に早く成長する。妹のグレーテルの方が兄のヘンゼルよりも先を読んだ。この生活力のない老婆と三人で暮らしていくことができないのは明白だった。自分が生き延びるために誰を犠牲にするべきか、グレーテルはすばやく判断したのである。

 グレーテルは老婆の殺害で動揺しているヘンゼルをせきたて、家中を探させたが、やはり老婆の家には金目のものはほとんどない。わずかな現金と老婆の指からむしりとった指輪を持って、二人は人里を目指した。グレーテルはもう一度だけ両親を信じようと思った。貧困が彼らを狂わせたと思いたかった。

 わたしは「ヘンゼルとグレーテル」という童話の最後を正確には思い出せないが、わたしの記憶が正しければ、子供を捨てることを父親に提案した母親は子供たちが家に戻ったときには既に亡くなっていたことになっていたと思う。そんなにうまい具合に母親が亡くなるだろうか。

 グレーテルは老婆から盗み出した現金と指輪では一家の生活はまたすぐに破綻することを予測していた。グレーテルは密かに自分たちの家に忍び込むと身を潜め、両親の言動を見張った。そして母親殺害を決意したのである。それは自分の敵を倒すのと同時に、一家の支出を減らすための口べらしにもなったのである。

 ヘンゼルはもちろんのこと、父親もグレーテルの犯行に気づいていたにちがいない。おそらくその後は、一家は微妙なバランスを保って表面上平和に暮らしたにちがいない。少なくともグレーテルが二人の殺人容疑で逮捕されたという話は後世には伝わっていない。









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Last updated  Jan 28, 2007 02:27:54 PM
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