バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: 音楽
 今日たまたま、仕事で音楽関係の方と打ち合わせていまして、そこで色んな話になったのですが、一番盛り上がったのが、「音楽の切り売りはOKかNGか」、という話。
 今から20年近く前に、日本で初めてコンピレーションアルバムが発売されましたが、その後、このジャンルは、定着するどころか、人気ジャンルになりました。店頭で買うコンピレーションのほかにも、カタログやネット、そして深夜枠でのテレビ通販、とレーベルはもとより、レコード会社の垣根を越えてコンパイルされるこれらコンピレーションなるジャンルには、特定のコンセプトがありますよね。コンピレーションアルバムをつくるクリエイターは、それこそ、リズム、ジャンル、アーティストの性別、歌詞まで吟味し、コンセプトに沿った展開をを考えて作るのだそうです。『NOW』。『WOMAN』『LOVE RING』など、各社さん、色んな銘柄のコンピレーション出してますよね。 
 ところが、ユーザーは、「あ、このアルバム、聴きたい曲や、最近CMで流れた曲が3曲も入ってる」なんて言って買って行き、実に、その2、2曲だけをMDやiPod に落として、後の曲は「あ、一回も聴いてない」なんて案配。
 いや、それが悪いのではないのです。要するに、「着うた」にしろ、一曲ごとの全曲ダウンロードサービス、ネットでのオンラインストアがどんどん市場拡大し、ユーザーは、「アーティスト、アルバム、ジャンル」、ではなく、まさに「その曲!!」とばかりに、曲指名制状態、という傾向にあるということを私は言いたいのです。
 それが何を意味するかって?そう、15年前以上に日本に登場したコンピレーション・アルバムが、作り手の考えたコンセプトによってより抜きされた「作り手によるカスタマイズ・アルバム」であったとするならば、このジャンルがユーザーに教えてしまったことは、つまり、今や「ユーザーがより抜きして、自分だけの来んピレーションを作れるまでになった」ということ、その逆転現象の因果に思い到ったのです。
 私もiPodユーザーで、まさに自分だけのプレイリストを満喫していますが、こうしたメディアとそのフル活用こそが、ユーザーの音楽へのアクセシビリティを高めると同時に、もしかしたら、作り手のメッセージに耳を塞いでいる、ある種傲慢なまでのユーザーの成長を促進しているのかもしれません。(了)





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Last updated  2005/03/10 12:31:48 AM
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