バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: 映画/エンタメ
 買ってからずっと観るチャンスのなかったDVD『 真夜中のピアニスト 』を去る土曜日に観ました。
 もともと『マッド・フィンガーズ』というハーヴェイ・カイテル主演映画のリメイクですが、本DVDの特典映像で出演者らが語っているように、「オリジナルの良さは残しながら」、ジャック・オディアール監督独自のストーリー解釈やコンセプト(たとえば、三人の女性を通じて主人公が大人になる、とか、父の復讐をしないことが主人公の成長を象徴している・・・など)によって、まったく違った映画に仕上がっています。このジャック・オディアールは、ヴァンサン・カッセル主演の佳作『 リード・マイ・リップス 』の監督でもあり、同作品で、きわめてフェティッシュで閉鎖的で拘束的なシチュエーションの中に置かれた男女の人間模様、関係性を緊迫感たっぷりに描いていました(ストーリーそのものはそれほど個性はないのですけど、描写が際立っていました)が、この『真夜中のピアニスト』。とにかく疲れる映画。主人公のピアノの練習がハード、といったような意味ではなくて、なんか余計に呼吸を求められるような、息が詰まるような、テンションが高まりっぱなしの緊張感。自分がオーディションを前にしているような、ヘンな緊張感で、観ながらハァハァ言ってしまうんです。どっと疲れる。
 これ、要するに主人公の焦燥感をリアルに描いている証拠なのでしょうけど、上映時間、ストーリー展開など、どちらかと言えばそれほど濃くない作品でこれほど疲れたのは初めてかも。それほどに、些細な事一つとっても、神経質な程に徹底的に描き込まれた作品。骨太、というのはこういう作品を言うのかも知れません。
 主演はもちろん、映画『ルパン』で一躍フランスを代表する俳優に躍り出たロマン・デュリス。こういうザラついた作品との相性は抜群ですね。(了)

追)特典ディスクには削除されたシーンがたくさん入ってましたけど、これ全部入ってたらもっと疲れてたとハズ。ま、それを差し置いても、削除されたシーンを観れば、“編集の妙”もよく伝わってきました。

「リード・マイ・リップス」のジャック・オディアール監督×「ルパン」のロマン・デュリス主演...
『真夜中のピアニスト』





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Last updated  2006/05/29 07:02:17 PMコメント(0) | コメントを書く


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