バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: バベルの闘技場
 観てしまいましたね、W杯日本×オーストラリア戦。いやはや、なんとも悔しい結果になりました。「どうして最後にこうなるのかなぁ」という思いだけが残ったわけですが、その前に行われたスウェーデン×トリニダード・トバゴ戦を観ていて感じたことは、つくづくと監督の力量の大きさ。トリニダード・トバゴなんて、人口130万人の小国です。それがエースを抱え、上位食い込みが予想されたスウェーデンと堂々の引き分けでした(しかも、スウェーデンの方は焦りばかりが目立ち、むしろトリニダード・トバゴのほうがいきいきとプレーしていました)。試合終了後に、まるで勝利の凱旋のようにトリニダード・トバゴの選手もサポーターも大盛り上がりしていたのも納得です。国に帰ったら英雄ですよ。で、そのトリニダード・トバゴの安定したプレーには、ベーンハッカー監督の戦術眼への信頼があり、選手たちはしっかりと作戦を遂行していたのです。だからこそ、それ以外の部分での個人の力量やモチベーションが高い緊張感を生み出したのではないでしょうか。

 ジーコ監督が悪いとは思いません(何しろ、私はブラジル育ちですし、当時の英雄ですから)。ヒディンク監督が、自身のヴィジョンを信じ、徹底して選手に“仕事をさせた”のに対し、ジーコ監督は、日本選手の自主性を重んじました。個人技を重視するブラジル・スタイルのサッカーを推進したわけです。確かに今回の日本代表は、経験もスキルも、過去最高と呼べるラインナップです。ただ、個人技は、よほどのレベルまでスキルが到達しないと、かえってチーム仕事であるサッカーでは悪影響(試合のリズムについて)が及ぶ可能性も高いのではないでしょうか。ジーコ監督は、日本選手を信じていたのでしょうが、私個人としては、日本選手の個人技のスキルはまだまだ世界レベルではないと思います。そしてそのことが、ハーフタイムでジーコ監督が選手たちに出した「後半は、勝っているチームらしい試合をしよう」という言葉を、自信ではなく過信へと置き換え(つまり個人主義の暴走による緊張感の弛緩)させてしまった原因なのではないでしょうか。
 ハートやマインドの部分では、日本選手は十分世界レベルに達していると思います。責任感も申し分ないでしょう。やはりスキル。それも、ジーコ・ジャパンの目指すプレースタイルにマッチするだけのスキルが、やはり足りなかったのではないかと感じています。そうであれば、今求められるのは選手の自主性ではなく、まずは監督の“雷”。徹底してチームプレーと戦略に沿った仕事を、選手たちにさせること。そして、監督を含め、“チーム”として一つの勝利にこだわる連帯感ではないでしょうか。 
 個人技の王国、それも、ジーコ監督が求めてやまないすべてを有しているとも言えるご本家・ブラジルとの試合も控えている日本代表。ここで、一つ大きな気持ちの切り替えをし、もう一波乱起こしてくれることを願ってやみません。ジーコよ、ふたたび英雄になれ!!(了)





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Last updated  2006/11/02 04:34:46 PM
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