バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: 映画/エンタメ
 去る日曜日、実に何年かぶりに「ちびまる子ちゃん」と「サザエさん」を通しで観た。今や、日曜のプログラム、黄金リレーの二本だ。

 「ちびまる子ちゃん」。内容は相変わらずなんと言うことはない話。庶民の日常を描いたこの手のマンガ。「じゃりン子チエ」が「ちびまる子」ほどのブレイク(マーチャンダイジングを含めて)をしなかった、その境界について考える。或いは、「クレヨンしんちゃん」ブーム。
 「クレヨンしんちゃん」が大嫌いだ。というよりも、あれは子供が観て楽しい番組ではないはずだ。「クレヨンしんちゃん」は、実際はかなりアナーキーでナンセンスな、大人向けの風刺マンガだと思うのだ。
 話を戻す。まる子のお姉ちゃんは、クールビューティーだ。ある種の“萌え”である。エンディングテーマが変わっていた。西城秀樹氏が歌っていたこともあったような記憶がある。
 それなりに「ちびまる子ちゃん」の世界を踏襲したテイストだが、ちょっと浮かれすぎな気もする。これでは、オープニングと締めが同じである。爆チュー問題とのコラボレートの必然性が見出せない。アニメーションの振り付けは、パパイヤ鈴木氏のようだ。
 「サザエさん」が始まる。あぁ、これもオープニングが変わらない。良き知らせである。あのテーマ、いつ聴いてもモダンである。ストリングスとホーン・セクションのかぶせ方が、ものすごくファンキーにして上品である。特に、一番が終わって、二番に入る手前の間奏の音のハネ、粘っこいリズムが、実は相当に黒い。マーチとジャズの融合である。
 しかし、歌詞は相変わらずひどい。魚を猫にくわえられれば、確かに話題にはなる。しかし、買い物に行って財布を忘れても、歌にするほどの目引きがあるとは思えない。不可思議だ。
 カツオは駄目な子供の典型である。なぜなら、あの年齢ですでに“駄目な大人”になっているからだ。恐るべき子供。出世か、もしくはゴロツキのどちらかである。カツオにすぐにかつがれるサザエの勘の悪さよ。「女性の勘は鋭いのよ」説、全否定である。

 ノリスケは編集者だったのか。自宅で油を売っているのがばれそうになって、サザエからかかった電話に、息せき切らした声真似をして誤魔化そうとする。しかし並みの編集者の給料で、玄関から電話のある場所まで、息が切れるほど走らねばならないほどの豪邸には住めないはずだが。かつがれるサザエもサザエである。
 いささか先生の声はセクシーである。あのヘアスタイルをなんとかすれば、ちょいモテの可能性も否定できない。マスオの存在には癒される。今こそ、マスオの時代と声を大にして叫びたい。人間関係の緩衝材である。
 今日はワカメの登場が少ない。
 エンディングテーマは変わらない。またまた良き知らせである。変わることが求められる時代。そこに、変わらないことでポジションを保つことの難しさと、スタイルの究極を知る。不易流行。日曜日らしい日曜日であった。(了)






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Last updated  2006/09/19 04:51:06 PM
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