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カテゴリ: 書評
見出し:やっぱり、アンティークは楽しい。

石澤季里著『フランスの骨董市を行く!』(角川ONEテーマ21)

 自らアンティークの学校を主催する著者が綴る骨董市めぐりは、フランスの、それも観光名所は違う、土地の習慣や文化に根付いたスポットをたどる躍動感と体温のある紀行文だ。随所に挿入される、出品者や旅の仲間との会話もリズムがあり、読み手まで楽しくなってくる。
 一般的に我々が抱くアンティークの手軽さとは違い、まさにその道のプロの目線なので、私のような素人では到底腰が引けてしまうような驚くべきエピソードも散見されるが、単に聞こえの良い“アティーク本”とは異なり、項目一つとっても、深く掘り下げられていて勉強になる。
 ただ、大きな括りをアンティークとしてある一方で、扱われるテーマがモノよりも地域によっているような感触があるせいか、尻切れとんぼの連続のような肩すかしを喰う瞬間もある。大テーマを立たせる「一貫性」という横糸があると、紀行文的な楽しみがもっと味わえたかもしれないが、それは欲張りというものだろうか。付録は、実用的ではないが、基礎を学ぶにほどよい(ちなみに、カラー頁には時々骨董市に関するウェブサイトなどの情報もあり、数寄者にはありがたいだろう)。
 収録された写真は、カタログ的でなく、スナップ的で楽しく美しい。これも一見の価値アリ、である。(了)


フランスの骨董市を行く!





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Last updated  2008/04/03 09:12:35 PM
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