バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

PR

×

Profile

快筆紳士

快筆紳士

Calendar

Archives

2026/10
2026/09
2026/08
2026/07
2026/06
2026/05
2026/04
2026/03
2026/02
2026/01
2007/04/21
XML
カテゴリ: 書評
見出し:“人喰う私”のアタマのなかの宮殿。

トマス・ハリス 著、高見浩訳『ハンニバル・ライジング』(新潮文庫)

 希代の怪物ハンニバル・レクター博士がいかにして誕生したかについて、おそらくは、知りたい人と知りたくない人がいるだろう。読後、結局ハンニバル・レクターも、ミュータントであるマグニートと同じか、という醒めた想いが残った。怪物は生まれながらにして怪物にて、だからこそ人はその偉業=異形に畏れ、おののくのでなかったか。
 『香水』におけるグルヌイユしかり、アタマの中の宮殿が徐々に大きくなり、玉座の間が出来上がるとき、人は夢現の区別もつかず、この世でしてはならない禁忌を犯す。日常に見られる悲劇的事件はすべてこのパターンを踏襲している。あらかじめ言い訳ありきの見境なき凶行。
 かの名高きレクター博士には正統な怪物、理由なき怪物でいて欲しかった。レクター博士の言い訳など、彼の美しき伝説には必要ないのだ。
 と、書くであろう読者が多いことを懸念した予防線的あとがきが付され、それが一層面白くない。救いは、映画ではギャスパー・ウリエルの危うい美しさが開眼するとのこと、この作品は映画で楽しむこととしよう。(了)


ハンニバル・ライジング(上巻)


ハンニバル・ライジング(下巻)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008/04/03 09:14:34 PM
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Comments

プラダ バッグ@ gpzqtt@gmail.com 匿名なのに、私には誰だか分かる・・・(^_…
バーバリーブルーレーベル@ uqafrzt@gmail.com お世話になります。とても良い記事ですね…
バーバリー マフラー アウトレット@ maercjodi@gmail.com はじめまして。突然のコメント。失礼しま…

Favorite Blog

小銭入れ付き札ばさ… New! 革人形の夢工房さん

新・さすらいのもの… さすらいのもの書きさん
価格・商品・性能比較 MOMO0623さん
抱きしめて 愛の姫.さん
天使と悪魔 ♡ り ん ご♡さん

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: