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カテゴリ: アート
ルーヴル美術館展 フランス宮廷の美 』と『写実画壇展2008』どちらも最終日間近。最終日に近いことと、今年最高のお花見日和とあって、『ルーヴル美術館展』は少しは混むかな、と思いましたが、予想は外れて、割合ゆっくりと鑑賞することができました。
 ご存知、パリはルーヴル美術館に足を運んだとしても、パリに一定期間滞在し、なおかつ美術館に通い詰めるだけの意気込みがなければ、とうてい収蔵作品の数々を網羅することなどできるはずがありません。
 大画家たちも、若い頃は、なけなしのお金だけを持ってパリにやってきて美術館に通い詰めては、貧しい食事で我慢しながらルーヴルの大作と相対した、なんてエピソードが残っているもの。不肖、私も過去数回の経験では、ルーヴルでは、やっぱりスケジュールの都合上有名作品や絶対観たかった作品を追いかけるのが精一杯でしたが、ルーヴル美術館の魅力、底力は、テーマ展を開いても立派に催し物として成立するだけの作品を、膨大に抱えているところ。
 たとえば、今回の『ルーヴル美術館展』、18世紀フランス宮廷の装飾美術にスポットを当てた、いわばニッチなテーマ展ですが、それでも140点にも上る、ポンパドゥール夫人やマリー・アントワネットゆかりの名品が惜しげもなく披瀝されるというのだから、これはスゴい。嗅ぎ煙草入れや、食器、時計、壷など、宮廷の中の日常を彩る品々は、この時代にあっては単に機能性や利便性、あるいは豪華さを競うというよりは、もっと密やかな、そして少しだけスノッブな楽しみ方、例えば装飾もよりディティールの精密度が向上していたり、神話に題を採ったギミックが施されていたり、異国趣味的だったり、そういう部分が強く感じられます。特に私の好きな“青×金コンビ”のカラリングも鮮やかな磁器なども数点見られ、なかなか楽しめます。そう、かえってお膝元ではスルーしてしまうような名品をまとめて堪能できるのが、テーマ展の最大の魅力と再認識した展覧会でした。
 一方『写実画壇展2008』には知人が作品を出していることもあり、ひょっこりと顔を出したのですが、写実性というテーマ追求を換骨奪胎した躍動感溢れる作品も目立ち、写実という言葉の幅を感じました。また、この展覧会に限っては、なぜか各作品に「緑色」を探している自分に気がつき、これまであまり「緑色」に特別な思い入れを抱いたことがなかっただけに、新鮮な発見でした。なんで、いま緑、なんだろう???(了)

*写真は当日、桜満開の上野の賑わい。


一日で鑑賞するルーヴル美術館

著作です: 何のために生き、死ぬの? 。推薦文に帯津良一・帯津三敬病院名誉院長。





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Last updated  2008/04/07 10:17:42 PM コメントを書く


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