バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: 映画/エンタメ
 もう一度出会う映画、それも、できれば、偶然に出会う映画、というのがあるのでしょうか。『ベティ・ブルー』をはじめて観たのは、学生の頃で、当時、やけに構えて観たような記憶がうっすらとあります。
昔観た時は、あまりに激しいベティの愛ばかりが印象に残って、衝撃的というか、ショッキングというか、まるで突風に遭って目の前のものをすべて吹き飛ばされたような後味しか残らなかった気がします(ベティことベアトリス・ダル、最近なんか妙な映画に出てなかったか???)。
 たまたま街で、久し振りにタイトルが目に付いて、思わず手にとってそのままレジへ。
 久し振りに観た本作品。この二回の鑑賞の間には随分と時間が流れ、そして私も変わったなぁ、としみじみ。昔は、「可笑しくて、やがて哀しい」…そんな映画としか思えなかったんですが、今回観たらその逆で、「哀しくて、やがて可笑しい」映画だなという気がして。確かに強く激しいがゆえに哀しい愛の物語なんですけど、何も悲劇に向かって一直線なワケじゃない。ラストに至るまでには、色んなプロセスがあって、ラストシーンではじめて、ベティとゾルグ(ジャン=ユーグ・アングラード)が歩んだ時間が可笑しい=愛おしいものだと、もっと余裕というか、深い部分で観られるようになった様な気がします。嗤えるおかしさはたくさんあるけれど、可愛らしい滋味、という意味での可笑しさ。悲喜交々の人生の彩りみたいなものが見えてきたんです(と言いつつ、今回の発見としては、こんなに吹き出してしまうようなシーンの多い映画だったっけ???という発見。そういう余白を愉しめるようになったのも変化のゆえでしょうか)。
 ということは、今にしてはじめて、ゾルグの視点から『ベティ・ブルー』を観る事ができた、ということでしょう。かつては、ゾルグのつもりでいながら、無自覚に、周囲に対してベティであった自分が、ようやくベティが求めた平安であるゾルグとしてこの映画を観られるようになった。「ゾルグは女性にとって理想的な男性」。ありのままを受け入れる包容力と愛を指して女性がそう言う。その意味が、あの頃解るには私はあまりに幼く鈍感でしたが、もう遅かったけれど、今になってようやく理解できたような気がしました。
 蛇足ながら、ユニークでユーモラスな登場人物たちが見せる惚けた人情には…なぜかスパイク・リーの『クルックリン』を思い出してしまったんです。自分勝手な連鎖ですけど。(了)


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「旅から、音楽から、映画から、体験から生死が見える。」 著書です:『 何のために生き、死ぬの? 』(地湧社)。推薦文に帯津良一・帯津三敬病院名誉院長。





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Last updated  2008/09/29 01:42:49 PM
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