なかなか切ないお話です。こういう展開だから、学園モノって、やっぱり後味が悪いし怖い。ハンター稼業を家業として継ぐことを宿命付けられたサムが、進路に悩んでいたとき、アドバイスをくれた先生とのさりげないけどあたたかい思い出話が散りばめられていたり、ディーンの教育観がわかる「ロビン・ウィリアムズ系熱血教師批判」が聞けたり、本筋とはかけ離れていてもなかなか味わい深い一話。ラストはなんとも甘酸っぱい、ディーンにとっては若さの敗北の場面。ここでやっぱり、私としてはボーイズ・2・メンの“It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday”あたりがほんのりじんわり懐かしく流れて欲しいところですが、ま、基本ロックな番組ですから。ないですね(笑)。 一方第14話『セイレーンの呪い』は…まぁ、広義で“オトナのスパナチュ”ですかね(苦笑)。仲睦まじい夫婦。夫が突如、妻を撲殺する。すっかり定番、FBIに扮したディーンとサムが聞き込みをするも、殺した当の本人が、罪も、妻への愛も完全に認めつつ、理不尽にムラムラきて殺害してしまったことを供述。 事件を担当する女医キャラによれば、それは恋をしたり、性的な興奮時に分泌されるホルモンが関係していると事。なにせ、真面目な男たちは皆一様に、“運命の女性”とお出会い、そしてその甘い囁きに抗いきれず、殺人の罪を犯してしまっている始末。その“運命の女性”の出没スポットはストリップクラブ。目の保養以外に収穫ない兄弟にボビーは、セイレーンの仕業を示唆し警告する(あ、セイレーンってサイレンの語原じゃん。警告か…うまく落ちたね、我ながら。はは)。 解決への糸口がつかみきれぬうちに、次なる事件が。母思いの若者が、“運命の女性”のためにその母を殺した現場から採取した血液をキャラに分析依頼にいくと、これまたお約束、本物のFBI捜査官ニックと鉢合わせ。ボビーが料理しながら、偽FBI兄弟の上司になりすますシーンは最高に痛快ですね。意外とフライパンさばき、上手だね、ボビー!! 事件の影響か、恋のホルモンにあてられたサムは、いい訳つけて、ディーンとニックをクラブの張り込みに行かせ、自分はキャラといいムードに。なんせセイレーンの誘いにかかると、事態がおかしいことにも気付かないってなわけだから、こりゃもう完全にキャラがセイレーンだね…と思わせて、意外や意外、セイレーンって変幻自在。だから男に化けちゃうんだなぁ。 女っ気なし、車で野郎と張り込み…も、話の合うヤツが相手ならまんざらでもない、と暢気なディーン、「オレは安パイだろ」状態も、実はこのニックがセイレーンだったから大変。今さっき、ウィスキー回し飲みしちゃったよ~。唾液で呪いにかかりました。ディーン、不名誉。 完全ノーガードなサム、呪いに掛かったディーンの襲撃に応じきれぬまま、サムもまた呪いの奴隷となり、セイレーンの言うがままに、ディーンとサムは互いに憎悪丸出しで、歯に衣着せぬ本気対決へ。そこへボビーが間に合った!!ナイス。というか、おいしいな、アンタ。 「あれは、その…つまり呪いのせいだ」。日頃の不満や互いが秘めた本音の言い訳には困らないシチュエーションも、なぜか適度にリアルなののしり合いが、微妙に尾を引くウィンチェスター兄弟、明日は何処へ行く…っとここまでが14話でした。 天使と悪魔の攻防から一転。でも、それぞれになかなかに良質なエピソードでした。でも次は…やっぱり本筋の展開を観たいです。いやぁ、年始早々何やってんだろ???(了)