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いつもはメールが来てもほとんど返事くらいの返信がたいがいで、まして返信もしなかった事のほうが多かった気がする。
たまにやり取りするような事になると画面を通して彼女の嬉しい顔が伝わってくるかのようで、話したかった色んな事を書き添えて送ってくる。
そんな時決まって、彼女とはあくまでも一歩距離を置こうとしていた自分は、楽しい時間を引き裂くかのように急に冷たい態度をとったり、投げかけられたメールに返信をしなくなったりした。
普段会うこともままならない中でのメールのやり取りなのに。
彼女が自分の中に深く入り込んでくる事が凄く怖かった。
もう手遅れなのに離れた所から見た人達に対してはそうではないと言い訳ができるように、一線を引く事で自分の立たされている場所を守ろうとしているだけだったのかもしれない。
それは彼女に対しての冷たくする態度や対応の原因の一つでもあったと思う。
自分はあくまでも中立の立場であるかのごとくに振る舞い、自分との関係よりも新しい道を進む事を冷たくも勧めたりと。
本当はもう自分の中でいなくてはならない存在だったのに気づいていたのに。
自分の気持ちが知られるのも怖く、恥ずかしく、強がり交じりでの冷めた態度。
熱くなる彼女の気持ちを何度もはぐらかし、振りほどいては悲しい思いをさせてきた。
でもそんな彼女の気持ちはブレることはなかった。
いつも真っ直ぐで何度も折れそうになってもいつも向いていてくれた。
そんな気持ちにブレる自分。
何度も目を逸らし、自分の気持ちに向き合う事さえもなかった。
彼女は人を愛するという事に真剣で本気だった。
自分の人生の中でこんなにも愛されるという事はもう決してないだろう。
そしてその愛に応える事が出来なかった、手遅れな愛したいと思う気持ちは今もブレない。
今でも思う。なぜ深く入り込んできた彼女を一度でも受け入れてみなかったのかと。
一度でも本気で受け止めて自分の気持ちを裸にしてしてみなかったのかと。
ブレない気持ち、今でも忘れない。
happy day 22.