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娘を保育園へ入園させよう、と決断するまでには大した時間はかからなかった。娘に刺激を与えてあげたい。そう考えても、私の居住地域では、身体障害者手帳を持たない程度の難聴で、且つ療育手帳の軽度判定を持つ程度の知的障害児である娘の進路は、知的障害児通園施設『あおい学園(仮名)』しか選択肢がない、と判明したからだ。『あおい学園』を見学した瞬間。そこにたゆたう、澱んだ空気に身が凍った。ベテラン、といえば聞こえは良いが、もはや、目的意識もなく、惰性と保身しか目につかない子供への接し方、指導内容。鍵をかけずに部屋を出入りし、1ヶ月に1度の避難訓練を行わず、有名無実化してしまっている安全への対策。全く異なる業種から首をすげかえられている素人所長には威厳がなく、決定権は職員に握られている。あまりにも静かな食事風景。食事中でさえむき出しでテーブルの横に置かれている、おまる2つ。私たち入所希望者が団体で見学している目の前でさえ、この有様だった。普段は推して知るべし…だろう。私の住んでいる市には7つの知的障害児通園施設がある。「他の施設を見学させてもらえないか」と、セラピスト、という名前の異動してきただけの公務員だが療育の責任者、大川(仮名)さんに申し出てみた。が、想像以上に強い口調で反対された。「各施設は居住地域によって振り分けられ、余程の事情がなければ措置されない」つまり、『あおい学園』には入れたくないから他所へ、という理由では駄目だ、という。市立大で障害児教育にたずさわっている教授にその辺りの事情を聞いてみた。『あおい学園』は市が運営し、他の周囲の施設は民間に委託しているから、雰囲気は『あおい学園』とは異なっていると思う。また、民間では私的契約(※注1)でも子供を入所させているから、入所させようと思えば不可能ではない。ただ、その場合、措置を辞退して他の施設に通う形になるわけで、波風を立ててしまうことになるだろう。私一人の問題なら、なんてことはない。自分が正しいと思うことをさせてもらう。が、『あおい学園』と、娘が個人レッスンで通っている難聴児通園施設は同じ敷地の同じ建物内にあり、影響が全くない、とは思えない。守るべき者が出来ると人は強くなるのか…弱くなるのか…。少なくとも、変わることは確かだ。私は考えうる限りの彼女の将来を思いやり、保育所入所を決断した。が、それは、新たな茨の道の始まりでもあった。【注1】知的障害児通園施設は基本的に保育所と同じ、措置、という形で行われる。保育所の入所決定権を役所が持っているように、知的障害児通園施設も児童相談所が入所決定権を持っている。私立の施設では、私的契約(措置外)という形で入所させることがある。各施設と個人、両者の話し合いのみで入所を決定できるが、自治体の補助が出ないため、個人負担分が大きいのが通常である。定員を超えて入所させることも可能であり、これが果たして合法で、適切なのかは知らないのだが、暗黙の了解のようになっている。
2005.02.02
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以下は、私が娘を保育所(※注1)へ入所させる際に経験したことをまとめたものです。保育所入所は各自治体によって差があり、障害児の扱いも異なります。何より、その子供にとって、保育所入所が最良の選択とも限りません。皆様が選択する際の参考程度にお役にたてれば、嬉しく思います。pms【注1】保育所とは、児童福祉法により児童福祉施設の一つである。日々保護者の委託を受けて、乳児または幼児を預かり保育するところ。厚生労働省所轄。「保育園」とは、その通称である。(広辞苑第5版より)尚、以下のページより、便宜上、通称である『保育園』という表記に統一することとする。
2005.02.01
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