温故知新
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時の流れは、それまで重ねてきた年数を分母にして出来上がった分数の大きさによって、その感じ方が違う、と言う。3歳の娘にとっての1年と、私にとっての1年、とでは、ざっと10倍以上違うことになる。ここを休止していた時間を上の計算で換算すると、娘軸で考えれば、私にとってそれは1週間ほどにしか感じていないことになる。なるほど。それほどにしか感じていないかもしれない。が、時の流れは正直で、3ヶ月分の出来事は、しっかりきっちり詰まっている。大人になる、とは、時間のやりくりを上手くやっていくことなのかもしれない。休止した理由。それまでに考えたこと。その間に考えたこと。そんなことを来月あたりから、ゆっくり書いていきたい、と思っていた矢先。どうしても吐き捨てたい出来事があった。そんな吐瀉物が喉元までせりあがり、どうにも息苦しくて仕方がないので、少し、ここに置いていきたいと思う。娘の保育園のクラス懇談会。担任の保育士から全体の説明があった後、一人一人の家庭の抱える『今、悩んでいること、困っていること』を話すことになった。今までの経験から、こういう場で、私が本当に悩んでいること、困っていること、を熱く語ったところで、マイナスにこそなれプラスに転じることはない、と悟っている。が、全く、障碍に触れないのも痛々しく思われ、これまた得策ではない。ここは、適度な障碍ネタを出しつつ、でも、みなさんと同じような悩みもありますよ、というための最適な悩みは何だろうな。私がそんなことを考えていると、ある母親の番になった途端、彼女は泣きだした。ここ1週間、悩みが重なって夜も眠れない、という。嗚咽でとびとびになりながら彼女が語った、その悩みを聞いた瞬間、私はこの場から帰りたくなった。…お腹の子供が男の子だと判明したんです……上の子は女の子だし、私自身も女兄弟で、妹の子供も女の子だし……絶対、女の子だと思って、もう名前も決めていたんです……男の子なんて、どうやって育てていいか分からない……女の子はお嫁にいけるようにすればいいけど、男の子は勉強もさせなきゃいけないし…この件で夫とも喧嘩し、『だからって、腹の中から消す訳にはいかないだろ』と、言われた彼女は、…自殺して、彼に一生、この発言を後悔させてやるって本気で…と、更に泣く。それを聞いていた、男の子2人を育てている母親が、彼女を慰める。男の子の可愛さ。良さ。自分も女の子が欲しかったこと。語りかけながら、彼女も涙ぐんできた。そして、下の男の子が肺炎で1週間入院したエピソードを語った。…もう絶対、入院なんてさせないって思ったの。健康なら男でも女でも我が子なら可愛くなるよ。周囲が続々と各々の男の子女の子観を語りだす中、私は自分が今どこにいて、何をしているのか分からなくなってきた。以前、日記に書いたこともあるが、私は歴史の本流から切り離されているんだな、と、そのときにまた痛感した。もし、その場に、最近流産した人がいたならば、きっと、場は、その方を気遣って、こんな話題を早々と終わらせていたに違いない。それは、流産というイベントは歴史の本流から外れていないからだ。が、障碍児は違う。私が、妊娠中に、お腹の子供には障碍がある、と宣告されたことや、娘にはこれから何度も手術や入院が待っていることや、健康でなくても可愛い我が子であることなど、自分たちとは遠くかけ離れた、というよりも、次元の違う世界に漂っていると認識しているから、当然、気遣うことはない。悪気はない。悪い人たちでは決して断じてない。自分が歴史の本流にいないことを自覚して、転ばないように、傷がつかないように、気をつけて歩いていけばいいだけなのかもしれない。追記不在にしている間にも訪問してくださった方に感謝します。コメントして下さった方々には、少しづつレスさせていただきたいと思います。こんな不安定な私ですが、これからもよろしくお願いしますね。pms
2006.05.26
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