温故知新

2008.09.22
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運動会シーズン。
ご多分にもれず子どもたちの保育園でも来月早々に行われ、
9月に入って、ずっと、そのための取組が続いている。
その中の種目、リレーでいろいろあり、今日、ひとつの結論が出たようだった。
それを書きたいと思う。

うちの保育園では年長だけがリレーを行う。
だから、リレーは子どもたちにとって、ちょっと憧れの、ちょっと大人になった気分の、
大切な行事である。
今年の年長、娘を含めて12人も、リレーを行うことになった。


子どもたちの意見で男の子6人チーム対女の子6人チームで走ったそうだ。
娘が足を引っ張り女の子チーム惨敗。
が、その日は、それで別に悔しいやら何もなく終わったそうだ。
娘にいたっては笑顔で手をふりながら走ったらしく、
リレーについても全く認識していなかった。

次の機会。
一部の子どもたちが、娘のせいで差が大きくつくことに気づいた。
娘は他の子どもたちとコース半分も差がつくそうなのだ。
そこで、子どもたちの意見で、速い子チームとその他チームをつくり、
娘を速い子チームのトップにした。
が、結果。速い子チームの負け。


次の機会。
また、速い子チームの負け。
とうとう速い子チームで2番目に速い女の子が泣き出した。
「△△(娘の名前)のせいで勝てなくていやだ!!」

保育士はこの瞬間を待っていたらしい。

みんなで娘の足を触って、
「やわらかい」「ほそい」
自分の足を触って、
「かたい」「ふとい」
「△△は病気だから、みんなと同じように走れないの。どうしたらいいと思う?」
と、保育師が言うと、さまざまな意見が出たようで、結論、
娘はみんなと半分の距離のところからスタートしよう、ということになったらしい。
娘もそれで了承。
やってみたら良い勝負になり、1回目は速い子チームの勝ち、2回目は普通チームの勝ち。
その日は保育園からクラス便りが出て、ノートにも詳細が書いてあった。

が、次の日。
娘とリレーについて話していたら、娘がポツリと、
「せんせいがね。△△のことびょうきっていったの。
△△、びょうきじゃないのに。それがいやだったの…。」
娘がこんな風に、自分の中のマイナスな感情をストレートに表現できたのは、
それも自分からこんな風に言い出したのは初めてで、私は驚いた。
「…え。そうだったんだ。…もしかして、リレーも半分はイヤなんじゃないの?」
「…うん。△△、みんなとおなじようにはしりたい…。」
「だったら、病気のことは、ママが先生に話してあげる。
だから、リレーのことは、△△が自分の気持ちをみんなに話すんだよ。
△△が話し合いで1回、それでいい、って言っちゃったんだから、
やっぱり同じだけ走りたいけどいい?って聞いてみるんだよ。」
と、言った。娘は、
「うん!みんなきもちわかってくれるかなぁ。」
と、嬉しそうに言った。
私が先生への連絡帳を書いているときも、
「せんせい、△△のきもち、わかってくれるかなぁ。」
と、心配顔でのぞきこんできた。

夫の5連休。
夫の実家で、娘はずっと走っていた。
おじいちゃんと、お父さんと。
いつもいつも走っていた。
その顔は真剣で、私の気持ちを動かした。
市販の靴の中で、しっかりしたつくりのメーカーの、中でもとびっきり軽い靴を探しだした。
そこの中に装具の中敷きをはめこんで、
体のバランスを保ちながらも軽い、運動会用の靴をつくった。

そして、連休明け。
娘は、みんなに言った。
「あのさー。△△もみんなとおなじだけはしりたいんだけど…。」
すると、あっさり「いいよー」の声声。
一番速いアンカーの子が、
「オレがむちゃくちゃはやく走ってやるからだいじょうぶ!」
先日、泣きだした子が、
「わたしもメッチャはやくはしるから!」

そして、新ルールでよーいどん!
なんと、速い子チームの初勝利!

娘は今までのようにお手振りもせず、笑顔も見せず、歯をくいしばって真剣に走り、
相手との差もコース4分の1にまで縮み、普通チームのリードでレースがすすみはしたが、
アンカーで逆転の涙涙の大勝利だった、らしい。

話によると、娘は自分が走ったあとは地面に絵を描いていて、
アンカーが走ったあとも、一緒に勝利を喜ぶこともなく、
いまいちリレーが分かっているのかどうなのか、って感じだったらしい。
が、チームの子どもたちの真剣な想いは確かに娘に届き、
連休中に彼女を練習させ、みんなに自分の気持ちを伝え、真剣に走ることができた。

そのことを『すごい』としか表現できなくて歯がゆいほど、
素敵な素敵な経験をしているな、と思った。






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Last updated  2008.09.26 01:15:31
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Re:運動会、リレー練習の顛末(09/22)  
ayukirara  さん
娘さん凄いですね。とってもしっかりとした意思を感じました。
それと保育園の対応も素敵だなと思います。

私の子は自閉症と知的障害ですが、いつも”子供のせいで勝負が負けた!”と言われるのが怖く、ハラハラしながら見ています。
でも負けることも、勝つこともそれなりに1つ1つ意味があるんですよね。(特に負けることは)
だから結果より過程を大事にしてあげるようにしました。一生懸命やったんだからそれでいいよって。

運動会は色々ドラマがありますね。 (2008.09.26 11:11:12)

Re:運動会、リレー練習の顛末(09/22)  
UNI子  さん
運動会のリレー

私も似たような経験しました
「どうしても、勝てないんだよ」
なんて、子供達にわざわざ教えてもらったり(汗)


いろんなことを感じながら頑張れるって、良いですね

すごい経験だと思います
こうやって成長するんでしょうね

「気持ち」を伝えたいって難しいことを乗り越えたって凄いと思います!!
(2008.09.26 11:18:12)

Re:運動会、リレー練習の顛末(09/22)  
かおりのん  さん
まるでドラマを見ているような気分で読みました。

娘さん、自分の体のこと、
周りの思いと自分の認識の違いに「嫌だ」と思ったって口に出せたこと、すごいですね。
じぃーんとしちゃいました。
そういう思いは、口に出してくれなくちゃなかなか解らないし、本人にしてみたら口に出すことって勇気がいることですよね。

周りの子供の「俺が早く走るから!」なんていう気持ちも、すばらしい!

いい経験ですね。
娘さんのみならず、周りの子供たちにとっても
ほんとうにいい経験なんだろうなと思います。 (2008.09.26 16:34:41)

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