達人のひとりごと(JKLab)
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5月号のMJ誌は創刊90周年特大号(CD付き)とのことでお値段が高いのだが、早速買ってみた。 もちろん、金田氏の211AシングルパワーIVCの後編を読みたかったためである。 読んでみて腑に落ちない点がいくつかあった。記事の中で、A2級の図1とは違って、A1級では図8のようにシンプルな回路になる、と書いてあるのだが、図1と図8が同じなので、よくわからない。先月号の回路図が最終的なものなのだろうと思って読んだのだが、製作のところに、出力トランスの負荷インピーダンスを10kΩでなく、5kΩとしたとある。一体、最終的な回路はどこに? 先月号で、せっかく211の特性曲線に10kΩのロードラインを引いていたのはどうなったんだろう。 出力トランスを半分の負荷インピーダンスで使うのは、それほど害がない手法ではあるが、トランスの特性はかなり変わる。アンプ出力が18Wから26Wに増えたのはめでたいし、211にとって軽い動作なので特に問題はないと思うのだが、特性の比較がないのでよくわからなかった。掲載されている周波数特性を見ると5kΩ負荷にしては少し高域特性が悪そうだし、歪み率特性は段が付いているためA2級アンプの特徴である3次高調波の増加が見て取れそうである。ちょっと心配なのは無帰還だとダンピングファクターが余り大きくないのではないかという懸念があることだ。 非常に興味深いアンプであるが、技術的な疑問が解決するには至らなかった。少しデータ不足で、まだ発展の余地がありそうなアンプである。
2014.04.13
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