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村上春樹氏が「エルサレム賞」の受賞講演で述べられたという言葉。「高くて硬い壁と卵が衝突するような場合、自分は壁ではなく卵の側に立つ。たとえ壁が正しく卵がまちがっていても」と。この言葉を聞いたとき、人生で初めて自分が「壁」というものに遭遇したときのことを鮮明に思い出しました。それは大学に入った年。まだ学園紛争の名残が少しあった頃、学内でささいな衝突があったのかどうか、機動隊が大勢入ってきて、学生に向けてジュラルミンの盾を並べて無表情でまさに「壁」を形作っていたのでした!そのとき、機動隊の方々はお父さんの世代と言っていい年齢の方々に思え、こちらが何か話しかけたら答えてくれそうなものだと思ったのに、何を語りかけても無表情の状態を崩さない、まさに「壁」だったのです。このとき、壁は「国家そのもの」だと思いました。村上さんは壁は「システム」だとおっしゃったようですが、私がそのとき感じたのは、「ジュラルミンの向こうにいたのは、冷たい国家権力そのもの」だということでした。人間の言葉は通じない、学生が何人か集まって何か言っても歯牙にもかけない、厳然としてある力、絶対に正しい、何物をも寄せ付けない力それは「国家」!でもそうじゃない。間違いのない国家なんてない、何物をも寄せ付けないなんてことはありえない、と信じないと、お国のやることに逆らうなんてとんでもない、という時代にまたなってしまう、と恐れます。村上さんの言葉にとっても共感して学生時代の「おそれ」を思い出したのですが、でも一つ、違う点を見つけました。卵はいくつ集まっても壁には敵わないかもしれないが、人は団結することによって、壁より強くなれる、壁を壊すことができる!人にとってはもう必要のない壁人の共存にとって邪魔な壁を人の共同の力で壊しましょう!
2009年02月22日
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について本日の朝日新聞・「耕論」で興味深い記事がありました。3人の人が述べている中で、小泉改革の立役者?島田晴雄さん(千葉商科大学長)の『競争に勝つのが最大の使命』という論です。3人の方の立場はそれぞれ「労組の幹部、小泉改革を支えた経済学者、派遣社員千人を正社員にする決断をした経営者」と説明されています。立場が違えば、主張が違うのは当然のことながら、びっくりしたのが、その「小泉改革」の島田さんの論の中で、「300万人近い失業者のうち、どんなに頑張っても職が見つからず食べていけない人を把握し、100万円ずつ支給するなど思い切った策をとるべき。それなら定額給付金の一部で済む」というお言葉。労組の幹部さえ言ってない、あるいは野党の人も言ってないような言葉をこういう立場の方がおっしゃるのですね~。と感心している場合じゃないのでした。今の資本主義の枠内でこの問題をなんとかまるく納めたいとするなら、一番大変なところに手当をして、体制批判にまで気持ちが行かないようにするのは、体制擁護派としては当然のことなのでした。昨日の派遣労働をとりあげたNHKの「日本のこれから」という番組でも思ったのですが、今の体制をそのままにするなら、労働者側にたてば「派遣」労働者の立場を守れという意見になるし、経営者側にたてば、経営が第一、競争に打ち勝たなくてどうする、という意見になるしかない、ということはあまりにも当たり前、という感じがしたのでした。正反対のことを望んでいるのに、正社員と非正規労働者の「格差を是正しなくてはならない」とどちらの立場の方たちも異口同音に述べておられたのが印象的でした。経営者の側からすれば、正社員の立場が守られすぎている!!のが問題(非正規労働者の方に近づけたい?)といいたいのでしょうね。なんでも、なかなか首を切れないのが問題だと、言いたいようでした。経営者の立場からすれば、労働者はいつでも首を切れるようでないと困る、ということなのですね。なんとも、資本主義とは非人間的ではありませんか。。。それなのに、資本主義をなんとかしようという考えはまるで見られないのですね・・その枠内で問題を論じようとすると、どうしても、こうした議論にしかならないし、景気がよくならないと労働者は雇用もされない、景気変動に左右されるしかない、弱い立場から一歩も出られない情けない状況におかれたまま、ということになるのでは・・。次のあるべき社会についてそろそろ考え始めないと、労働者はいつまでも「不安定な生活に脅かされ続けねばならない」状態から抜け出せなさそうです。
2009年02月08日
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