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BL小説です。興味の無い方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。
藤野さんの呟き5
否応無しに放課後はやってくる。
「ふ~~じのくんなにぼ~~ってしてるの?時間だよ」
倉本が後ろから抱きつきながら言う。
俺はため息交じりでのろのろと鞄を取り出し、机の中の教科書を詰め込む。
「こら、少しばかり時間稼ぎしたって部活には行かなくちゃいけないんだぞ、ましてやお前は部長だろさぁ~さっさと行く」
と鞄を奪われ、俺がしていた作業をサクサクと片付け、そのまま廊下に向かって歩き出す。
「倉本まてぇ~」
「お前がサッサとしないからだ。なぁ~さっくん覚悟決めたんじゃなかったのか?部活終わったら愚痴でも何でも聞いてやるから覚悟決めなさい。
「倉本。。。」
よし行くぞ、と言いながらまだ俺の鞄を持ったままズンズン進んで行く倉本の後ろ姿を追いかけて俺は走り出すがやはり、重い気分は変わらない。
そんな、倉本を追いかけ、結局部室の前に着いたのは何時もの時間とほぼ変わらない、時刻、部室にはまだ誰も来ていない。
「じゃな、終わったらここで待ってるからな。今日も泊まってやるから、一緒に帰ろ」
未だに子供の頃と変わらない倉本の俺に対する態度、彼の気遣いが嬉しいがあいつは昔から俺を甘やかしてくれるがその距離感が丁度よく、心地良い。
「うん、ありがとう。じゃ部活の後で」
「ああ~待ってる」
お互いの部室に入り、着替えて道場に向かうがやはり足が重いがここまで来たら行かない訳にもいかない。
道場の鍵を開けるのは俺の仕事でもあるし、部長が理由無しで遅刻するなんてことも出来やしない。
覚悟を決めて早足で歩いた。
鍵を開け道場に入るとピンと張り詰めた道場ならでわの空気が先ほどまで倉本を煩わしていた自分の小ささが洗い流されるような気になった。
そんな事をしている間に部員が集まり始める。
俺は準備運動を促し、柔軟を始めた頃に先生に案内され、20人程の1年がやって来た。
予想どうり人数だ、毎年これぐらいの人数が初日には集まるのだが二日目になると半分に減り、最終日には2、3人残ればよい方だった。
その新入生ご一行の中に見知った顔をみつけた。
あいつだ、渡り廊下を女子を引き連れ歩いていたあの男子だ。
気分が悪い、よりによってこいつが見学なんて有り得ない事だと思い、いっそのこと精神を鍛えなおすか入部を諦めるように仕向けるかだ。
気付くとあいつと視線が合う。
なぜだろう、俺を見る目が挑んで来るように思えるのは気の所為だろうか?
あいつとは話した事もなければ、知り合いでもないなのになぜ、俺に挑んで来るような視線を送るのか?
まさかと思うが俺の人気への嫉妬ならば大きな勘違いだ、俺は人気が有るなんて思ってもいない、ましてや俺の事を知った奴らは俺から離れていくのだから。。。生徒会長は成りたくて成った分けじゃない、俺、自身目立とうとしているのではない、それを嫉妬として見ているのなら辞めて貰いたい。。。気のせいだと思いながらそっと視線を外すと、顧問の先生から声がかかり、部員との対面を告げられる。
俺は一息つき、新入生の前に立つが何時もと変わらない反応が帰ってくる。
頭が痛い、浮ついた気分でここに居られるのに腹が立つがここでは我慢し、所作を披露することになるのだが相変らず、ざわざわと騒がしい、妙な視線を感じ、そっちに視線を向けるとまたあいつだ。イライラが頂点に達した、こんな具合では弓が引けないと思い、声を荒げてしまった。ああ~~やってしまった。。。何時もの説教が俺の口から次から次えと流れ出る。
唖然とする新入生、分かっているのに止められないのは俺自身の問題。。。
俺の説教が2時間を越そうとした時、先生から声が掛かる。
「藤野、済まん私はこれから職員会議があるんだが出ていいだろうか?」
俺は助かったと思う、そして新入生も同じ事を思っただろう。
俺は終了の合図をすると一気に空気が緩むのを感じた。
部活を終了し、部室に向かうと倉本がすでに着替えて待っていた。
「藤野お帰り。」
「ああ」
軽く返事をすると俺は部室に戻り着替えをすると倉本と帰る。
歩きながら話をする。
「さっくん?やっちゃったか?」
「ああ」
何があったか察しが付いている。
「やっちゃった。。。」
「そっかやっちゃったもんは仕方が無いな。で今回は何時間コース?」
「2時間で済んだ。。。」
「お前にしちゃ短いんじゃないのか?」
そう、今回は先生の都合で止められたがへたをすれば3時間コースだったよなぁ~と思う。
まぁ~~そう落ち込むなと頭を抱えられ、よしよしと頭を撫でられる。
なんて心地良いのだろう、倉本は俺の欲しいものをくれる。甘える俺。。。これじゃ駄目だ。。。
与えられるばかりの俺、倉本には何も返せていない。
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