映画『沈黙の脱獄』- 沈黙シリーズ初心者でも鑑賞可能【初心者向け】※条件付き

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2012年05月10日

映画『沈黙の脱獄』- 沈黙シリーズ初心者でも鑑賞可能【初心者向け】※条件付き

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テーマ：私のお薦めＤＶＤ（ビデオ）(787)

カテゴリ：洋画 - スティーヴン・セガール (爆笑辛口)

沈黙シリーズ初心者でも鑑賞可能
　 No.23【初心者向け】※条件付き
沈黙の脱獄
Today You Die
　アメリカ（2005年）91分
　■ 監督　ドン・E・ファンルロイ
　■ 出演者　スティーヴン・セガール/ アンソニー・“トレッチ”・クリス/
サラ・バクストン/ マリ・モロウ/ニック・マンキュゾ
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『 ~~端午の~~ 漢の節句』 　の5月に相応しい、
　　スティーブン・セガール作品一挙レビュー！ をお送りしております。
　　今回はその3回目。

　　いつもの様に　レビューを読む際の 説明事項 を記載しました。

１．ブログ主はセガール作品になると作品の内容同様に、本気か冗談か判別不能の
　　レビューを書く癖があるので、あまり 真に受け無い ようお願い致します。

２．今回セガールレビューは、
　　制作順を示す為に作品に 通しナンバー を導入しました。
　　番号が増す程、鑑賞する難易度も増す一つの目安にして頂ければと
　　思います。

３．セガール作品を見る事が出来る（耐えられる）視聴制限枠として
　　３段階のレイティングシステム を設けました。
　　攻略の際、予期せぬ怪我を避けられれば何よりです。

　　【初心者向け】
　　鑑賞した作品が代表作の　『沈黙の艦隊』　程度の、
　　映画にも 一般的な常識を求めがち な、良識ある鑑賞者の方向け。

　　【セミプロ用】
　　代表作以外にも鑑賞経験があり、ある程度の知識と、
　　ある程度の 事情を理解出来る　寛容な鑑賞者の方向け。

　　【プロ仕様】
　　ほとんどの作品を鑑賞し、事情に精通し、通常なら甘受出来ない内容にすら
　　突き抜けを求める様な 非常に寛大な度量 を持つ、稀有な鑑賞者の方向け。

　　それでは今回も始めましょう。
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-STORY-

ハーラン・バンクスは、悪人から金品を盗み出し、
その大半を貧しい人に分け与える義侠の大泥棒。
しかし愛するジェイダとの将来を考え、彼は泥棒稼業から足を洗うことを
決意する。

そして、マックスが経営する警備会社で現金輸送車の運転手として働き始める
ハーランだったが…。

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-解説-

セガールは今回は泥棒です。
義賊とかそういう設定は　別にどうでもいいですｗ

意味深で予見的な重々しい効果音と共に
占い師が次々とタロットカードを選ぶ場面から映画が始まり

最後に選ばれるカードは一体何なのか
息を呑んで見守る女に出されたカードは「死」だった事で

なにか悪いことがあるのか？と女が硬い表情で
占い師に尋ねる、ミステリアスでその後の展開を予見させる
実にサスペンスフルな場面と言えますが

「死は変化でもあり悪いこととは限らない」とにこやかに答えるので
観ている方も

「何だこの緩さは？」と感じる事と思いますが

正にそういう映画です。

映画が始まって数分で
怪盗というより軍事作戦を展開する屈強の兵士のような動作を見せ
邸宅に侵入するセガールが

まるで空手の師範代の様に背筋を伸ばして
マスクも被らず堂々と参上した時点で

早速　完全な ミスキャスト だと思い知らされ
B級映画決定の瞬間と言える導入と言えますが

セガールファンにとってこの一連の流れは
想定の範囲内 と言えるでしょう。

『麻薬業界は景気がいいらしい・・・』などと、
演目の中途で自ら説明的なセリフ回しを演技の一貫として要求される事は

その様な説明は演技で見せるのが役者としての資質と捉えれば
主役をはる役者ならば屈辱的采配以外の何物でもない所ですが

番組の前説でもやる司会者か、はたまた
底抜けの世間知らずかのどちらかにしか見えない本映画の主役の演技は

ラジー（最低映画）賞常連の余裕からか、
役作りには拘りを　 微塵も感じさせない　潔さを感じて

実に清々しい程の予定調和な世界観を貫いていると言えます。

そんな造りの映画だからなのか
なぜこんな人混みに紛れる筈も無い巨漢の大仏の様な人物が
今まで逮捕されないで来たのか不思議に思う所を、

占い師の彼女のお陰で事なきを得て来たという電波な設定で
クリアします。

ここまで観た限りでも、あまりの大味な演出の数々に

かと言って、ダメ映画ファンが望むような、
飲んでいる水を吹き出す程の突き抜けも期待出来無いので

言ってみれば、のんびり暮らす毎日にふと気がつけば居る
鬼の様なリラックマなセガールが悪党をカトンボの様に投げ倒す

マニアック映像を堪能する類いの映画なので
一般の映画ファンの方では甘受出来ないものがあると思いますが

郷に入れば郷に従え の言葉の通り、脚本演出の些末な傷などは
何も無かった様に目をつぶるのが、セガール映画鑑賞の ルール です。

これは【セガール映画初心者】の鑑賞者の方を怪我から守り、
安全に本作を鑑賞して頂く為の 絶対条件 と捉えれば

全てが非常にクリアに見えてくると思います。

ファンにとっては セガール映画 だという時点で、
主人公が泥棒にしては丸刈りでも緑のジャケットも着ていない
お姫様の心も盗んで行かない銭形警部をパトカーごと山の彼方に放り投げる
鬼のようなルパン三世が

警察に捕まらない事は 周知の事実 でもあるので

観客を少しでも早く物語に引き込みたいある程度のご都合主義は
アクション映画にはよく観られる展開であっても

様々な大人の事情が交差するセガール映画では
ここは余計な 小細工 と言えるでしょう。

さて、いつもの様に悪党から金品を奪ったセガールは
冷感の強い相棒の女が抱く漠然とした不安を察して

次のベガスでの仕事を一区切りに
泥棒から足を洗う事を考え始めます。

しかしベガスでの仕事は現金輸送車に
大金が入ったアタッシュケースを積み込み

そのまま目的地に運ぶという堅気なものだったにも関わらず

アタッシュケースを積み込むやいなや
アタッシュケースを積み込んだ警備員の男が

他の警備員たちを次々と発砲したので事が大事と化し

セガールは銃で脅してくるその男の言われるまま
不本意な現金輸送車強奪に巻き込まれ
夜のベガスの街を警察の追跡を交わしながら

出会い頭にパトカーを
まるでサッカーで脱げたスパイクが吹き飛んで行くように蹴散らし
ド派手な逃走劇を繰り広げます。

全ては雇い主によって仕組まれた罠で
その為セガールは全ての罪を背負わされて投獄されますが

セガールが生きていた事と現金輸送車から金が無くなっていた事は
相手に取って計算外となりました。

同じく投獄された輸送者強盗の男は獄中でセガールに刃物を突き立て
金の行方を聞き出そうとしますが

まるで人形でも振り回すようにあちこちぶつけられた挙句
腕をへし折られ バタンキュー します。　

ここは小さな笑いを取るだけなので【セガール映画プロ】でも釣られて
黒幕達と強盗の意図が判明するという

物語の中核をなす重要な事項をもスルーしそうになりますので
お気をつけ下さい。

しかし脚本家もココで一仕事終えたと感じたのか、
その後話は急展開となり

セガールはその後仲間を募り脱走し
自分をハメた者たちに復讐を遂げるため

一人、又一人と　事件に関係した人物を見つけ出し、
一捻り にし、爆破して行きます。

それに合わせて展開もドンドン雑になって行きます。

制裁の方法としては通常、「一捻り」するか「爆破」するか
どちらか一つを行えば充分な所を、

裏切りを許さない執念の一念からなのか
相手を一捻りも二捻りもして懲らしめた挙げ句、
髪の毛一本すら残らないまでに周りもろとも木端微塵にするという

全く考えを読み取れない鬼の様な進撃の巨人のセガールからは
想像も付かない様な

正にポタージュスープの缶に一粒のコーンも残さない程の念の入り様です。　

セガールはその後ギャング達を嵌めて同士討ちにさせると
堪らずあぶり出された様に屋上に逃げ出そうとする男の襟を捕まえて
その場にあった万力で頭を挟み込み拷問します。　

男は目を剥いて　 死んだっつ 　という顔になるので
通常ならセガールの制裁を受けた事でよしとなる所ですが

その直後男はなぜか何も無かったかの様に
自力で万力のハンドルを緩めて逃げようとします。

絶対要らない展開なのにも関わらず
万力で殺害とは何かのギャグか　と、制作サイドの横槍でも入ったのでしょうか

監獄で相棒となった男が、
やたら説明的なセリフを述べた後、万力男を拳銃で撃ち殺しますので

その様なオーバーアクトは忙しい朝の出勤前に
バタートーストにマーガリンを塗るかの様な二度手間で

セガール映画の風上にも置けない 無粋の極み と言わざるを得ません。

事件の黒幕については、
分かりやすい程の 犯人ですフラグ を立てながらの登場となるので

ここは見なかった事にする セガール映画ルール が
中々飲み込めない【セガール映画初心者】の方にとっては

全く気が抜けない一時間半となりますが

セガール映画ファンには納得の、
一般の方にもまずまずの仕上がりの一本となっております。

沈黙シリーズ初心者でも鑑賞可能な本作、時間が許せば見る価値アリ
その結末は、自己責任にてご確認下さい☆

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