比較テイスティング第４０弾＝モンティーユとシモン･ビーズの２００１一級＝

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2012.01.29

カテゴリ：ワイン･テイスティング

今回は、ワインのグローバリズムを扱ったドキュメンタリー映画『モンドヴィーノ』に登場したワイナリ、ドメーヌ･ド･モンティーユ(映画では登場した全オーナー(?)のユベール爺さんがかなり頑固ぽさを醸し出していましたね)、それと日本に馴染みの深いシモン･ビーズの、２００１ヴィンテージの１級ものです。
シモンピーズは、このワインの2009ヴィンテージがＲＷＧの2011に掲載されたワイン1,500本の中のベスト３０の15位に入っています。要はトップの１％に入っているということですので期待が高まります。

Ｐommard Ｌes Ｂezerolles　2001

　　　ＶＳ

Ｓavigny-les-Ｂeaune 1er Cru
Ａux Ｖergelesses　2001

＜＝購入元：
ワインショップ篠崎 (売切れ)

ポマールの一級畑ベズロルはボーヌとの境界近くにあり、広さは 5.9 ha。

サヴィニ=レ=ボーヌの一級畑オー･ヴェルジュレスは３区画からなり、18.87 ha とサヴィニで最も広い。

除梗は若木(基本的に樹齢が20年に満たないぶどう樹のみで、それ以上の樹齢では果梗付きのまま発酵槽行きであったが、最近は各ヴィンテージ毎にフレキシブルに対応し、年によっては除梗するケースも見られるとのこと。

購入元：　ノムリエ

シモン･ビーズ2001-2.jpg

【比較テイスティング結果】

色
色はどちらも殆ど同じで、縁に少しオレンジが入った2001らしい色合いです。若干モンティーユの方が濃くかつ少し濁りがあるようで、シモンピーズの方が透明感があります。(後で分かったのですが、モンティーユの方は澱が少し出ていて、それが完全に沈んでいません。今までに結構動かされているのではないかと思われます。一方、シモンビーズは澱は全然出ていません。)

香り
香りは最初からモンティーユの方が妖艶な感じ(あの良かったプスドールのポマール2001と同じような感じ)で良いです。一方、シモンピーズは未だ若い感じの赤系果実の香り(フランボワーズやチェリーか？)でチョットおとなし目。２時間以上経つとシモンピーズは少しお新香ぽい香りが出てくる(最初は若々しい感じの果実風味であったことを考えると、あまり長熟ではないかも)。

味わい、料理との相性
最初はモンティーユの方が酸味が強く未だタンニンと酸が良く溶け込んでいない感じで、シモンピーズの方が滑らかで美味しいと思いましたが、時間が経つとシモンピーズは酸が立ってきて少し薄くなったような感じもします。一方、モンティーユの方は変わらない感じで少しは味わいが滑らかになりますが、酸は未だ強いです。
料理との相性では、チキンロール(牛蒡巻き)と鮭のハラスがモンティーユの方に合っている印象です。醤油ベースのあご(飛魚)出し仕立て鍋の豚肉には、シモンビーズの方が合っている感じです。また和牛ステーキを山葵醤油で食べると、シモンビーズの方が合う感じがします。
ところで、シモンビーズは随分脚が長いと思ったら、アルコール度が13.5%もあります。このヴィンテージにしては驚異的なのでは？　
一方、モンティーユは控えめな12%です。

総合評価
香りは明らかにモンティーユの方が良いです。シモンビーズは典型的なブルゴーニュらしさはありますが平凡な感じです。
味わいは最初はシモンビーズの方がシルキーで良かったですが、最終的には同程度かなぁという印象です。
価格的には、モンティーユの方が２千円ぐらい高いのでしょうか(私の購入価格ではもっと差があります)？
今回の結果を考えるとシモンビーズの方がコスパは良いかと思いますが、モンティーユの方が長熟そうで、それを考えると市場値どおりの差かと。

【買えるショップの紹介】

(モンティーユ)
　　　　ウメムラ　⇒　ドメーヌ･ド･モンティーユ　ポマール･1er・レ･ペズロル [2001]

　　＝ヴィンテージ違い＝
　　　　タカムラ　⇒　ポマール１級レ・ペズロル［1997］：在庫2

　　＝畑違い(リュジアン)＝
　　ワインダール ⇒　ユベールドモンティーユポマールプルミエクリュレリュジアン 2001

(シモン･ビーズ)
　　　　ワイン屋　大元　　⇒　サヴィニ･レ･ボーヌ　１Ｃｒｕ“オーヴェルジュレス”[2001] ：在庫3

　　＝高評価の2009ヴィンテージ＝
　アルベルワインショップ　⇒　 [2009］サヴィニーレボーヌプルミエクリュオーヴェルジュレス：在庫3

シモン･ビーズの2001は香りはイマイチでしたが、今度は評価の高い2009を試してみたいです。それにしても、この畑はブランも１級であり、どんな風にピノとシャルドネが増えられているのでしょうか？　それに関しては、こんなページもあります。⇒ aux vergelesses blanc

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