19世紀のアメリカ(54)
第2章 明白なる天命...15
ジャクソンは、西部開拓の推進こそが、連邦としての合衆国を維持する最良の手段であると考え、そのための環境整備を進めたのです。白人の進出していない平地は、形式的に合衆国の公有地であるとしても、実質的には先住民インディアンの土地でした。
ですから、白人が進出するための環境整備とは、インディアンの土地からインディアンを追いたて。奪い取ることにほかなりませんでした。ジャクソンの時代は、確かに白人の民主主義は大いに進みました。初等教育の進展に果たした彼の役割も、確かに大きいです。しかし、ジャクソンはインディアンの権利は無視し、蹂躙することに関しては、何の躊躇もしませんでした。
アメリカの「建国の父」たちとその世代は、建前としては、インディアンの各部族を「ネーション(国家)」として認めていました。それゆえ、土地利用については、互いの合意の基づいて、条約を結んでいました。領土の拡大も条約を通じて行なうのが望ましいと考えていました。
しかし、1819年の武力によるフロリダの獲得に態度の硬化した南部のインディアンは、今後白人には土地を売らないと、宣言したのです。
困った白人の対応は、ここから二つに割れたのです。
続く
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