ひこじいさんのブログ

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2013年01月22日
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      莟=つぼみ。 汝=なれ。

今年の冬は、例年になく寒い日が続いている。14日には、何年か振りで大雪が降った。漸く雪融けした庭の陽だまりに、今年も蕗の薹が顔を出した。フキは蕗、苳、款冬、菜蕗とも書き表すキク科フキ属の多年草である。

蕗の薹の「薹」は、野菜などが花を咲かせるために花軸を延ばしたものを言い、そのような状態になることを「薹が立つ」と言う。
使い方は、ホウレン草や人参・大根に薹が立つというように用いる。一般には、野菜に薹が立つと硬くなって食味が悪くなり食用には不向きとなる。

また、未婚の女性が年齢を重ねた場合にも同じような意味合いで使われる。

蕗の薹は早春に一番初めに春を運んでくる食べ物で、独特のほろ苦さと香りがある蕗の薹を食べると春の近いことが感じられる。

昔から親しまれている山菜だが、肝臓に対して毒性があるピロリジジンアルカロイドが含まれているのでアク抜きをしてから食べる。

蕗の薹は蕾の状態で採取するが、その最もポピュラーな食べ方としては天婦羅がある。天ぷらにすると、アクが抜ける。


虚子も次のような俳句を詠んでいる。

   蕗の薹の 舌を逃げゆく にがさかな       高浜虚子


蕾が香りもあって最高だが、花が咲いてしまった蕗の薹でも蕗味噌や佃煮として利用することが可能である。

伸びてしまった蕗の薹は、葉や花を取り除き茎の部分をアク抜きして、肉や白滝と一緒に煮れば蕗の茎よりも柔らかく筋もないので美味しく食べられる。

同じキク科の植物に、多年草のツワブキがある。石蕗とも書き葉は常緑の深緑色で、厚みと艶があるほか黄色の花が秋から冬にかけて咲くなど生物学的には違いが大きいが、葉茎の外見は蕗に似ている。

福島県、石川県以西の沖縄県まで分布しており、蕗と同じように食用になる。

ツワブキを宝香と書く。宝香とは防虫剤や香料にする竜脳香のことだが、香りが似ているためツワブキのことを宝香と呼ぶ。
またツワブキに良く似た仲間に雌宝香と雄宝香がある。
このうち雄宝香とは丸葉岳蕗を指す。
マルバタケフキは、亜高山帯に群生し花が咲く前は一見蕗に見え、登山途中で採取する人を見かけるが、これを食べたと言う人の話を聞かないので食用にはならないと思われる。

茎の高さは40-120cmにもなる。根出葉には長い葉柄があり、葉は蕗に似た腎円形で径30-40cmにもなり葉縁は鋸歯状になる。茎につく葉の葉柄の基部は、広く膨らんで茎を抱いているので蕗との見分けは容易である。



(1月19日のブログ「これも毒草」参照)

両者は明らかに異なっているので、日ごろ良く観察してさえしていれば決して混同するようなことは無い。

何年か前の5月、北海道旅行の際阿寒湖のホテルに一泊した。朝ホテルの庭を見ると、鹿の群れが行く雪の中に、蕗の薹が一面に顔を出していた。ビニールの袋一杯採取して、自宅に帰って早速佃煮を作ったのだが、香り味とも期待したものとは異なり、食べることができなかった。
バスガイドに聞いたら、北海道では蕗の薹など摘む人はいないと話していたので、もしかしたら本州の蕗の薹と異なり、食用にしてもあまり美味くないのかも知れない。







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最終更新日  2013年01月22日 14時27分12秒


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