ひこじいさんのブログ

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2014年09月04日
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IMG_0004ワレモコウの花.jpg

甲斐駒ケ岳の東麓の標高600mを超える山里でも、この10数年の間に多くの山野草が姿を消して滅多に見られなくなった種も多い。

秋の七草のススキや葛は勝手に蔓延っているが、女郎花・河原撫子・桔梗・藤袴などの自然の姿を見なくなった。

七草には数えられていないが、かつては土手の到る所に生えていたワレモコウも少なくなった植物の一つである

ワレモコウはバラ科の植物で、かつては日本列島の山野では普通に見られた植物である。

冬は地上部が枯れて地下茎の状態で越冬し、春に再び芽を出す多年草である。タンポポと同じように生長点が土中の根にあるので、地上部を刈り取っても再び芽を吹く丈夫な植物である。地下茎は、太くて短い。

山荘造成の盛り土に種が混じっていたらしく、突然芽を出し以後庭の到る所に広がった。

放任すると花茎が2mを超えるほどにも伸びて、枝の間がだらしなく疎になり見栄えが悪くなる上甲州特有の強風で倒れ易くなる。

7月初め頃50cmほどに伸びた茎を一旦地際から切り戻すことで、芯の詰まったコンパクトな花を咲かせることができる。

今年はうっかり切り戻し作業の時期を失してしまったので、2mを超えるほどにも伸び8月の台風11号の強風と豪雨によってすっかり倒伏してしまったので支柱を立てて誘引した。



穂は短い楕円形の濃いチョコレート色をしており、花弁は退化していて花に見える部分は実際には萼である。

花穂はネコヤナギに似て見た目には柔らかそうだが、案外にガサガサとした硬い小さな松毬のような手触りに吃驚する。

穂状に小花を咲かせる植物は一般的には下から先端に咲き進むものが多いが、ワレモコウは逆に先端から下に開花していく「有限花序」である。

太い根にはタンニンを多く含有しており、漢方では止血薬などに用いられる。また、若葉は茹でてアクを抜けば食用になる。

ワレモコウには様々な漢字が当てられており吾木香・吾亦紅・我亦紅・我毛紅・地楡(漢名)などと標記され、別名に酸赭、山棗参、黄瓜香、豬人參、血箭草、馬軟棗、山紅棗根などがある。

「吾木香」の意味は日本の木香を意味しており、インド原産でキク科の薊に似た花を咲かせる木香の根に似ているからとする説。

「吾亦紅」は和歌や俳句などにも一般的に使われ、その由来についてそれらしく聞こえる尤もらしい作話が伝わっている。

「名前を付ける際この花の色は何色だろうとの論議があり、茶色・こげ茶・紫などと夫々が言い張った。そのときどこからか、「私は紅だと思う。」と言う声が聞こえた。長老には花が自分で言っているように聞こえたので、「花が自分で言うんだったら、われ(自分)も紅である。」と言ったことから「我亦紅」となった。」という。

また割木瓜の木瓜とは漢民族が鳥の巣と卵を表した丸い模様のことで、ワレモコウの小花の形が割れ目を入れた木瓜の模様に似ているからだという。

漢名や漢方では「地楡」と呼ばれ、漢方では清肺湯や槐角丸に配合される。根に含有されるタンニンやサポニンは、収斂薬目的で止血や火傷・湿疹の治療に利用される。


     吾も亦 紅なりと ひそやかに  虚子







     花言葉   愛慕





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最終更新日  2014年09月04日 06時58分08秒


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