ひこじいさんのブログ

ひこじいさんのブログ

2014年12月16日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
IMG_0001 (14).jpg

IMG_0003 (3).jpg

     ゆく年や あはれ霜除 敷松葉   万太郎

敷き松葉とは、霜柱や冬の寒さから苔を護るために、苔の上に敷かれる枯れ松葉のことを言う。
冬の苔庭に施工することで、風情を添える重要な目的も持っている。敷かれた松葉は互いに絡み合い、苔の上から風で飛ばされ難い。
また用便の際の消音と尿が飛び散るのを防ぐために、小便器に松葉を敷く場合もある。

12月の初旬に、庭園と紅葉の名所として名高い京都圓光寺を案内して貰った。今年の紅葉は例年に比べて早く始まった分、終わりも早かったようである。

冷たい雨にモミジの葉は、すでに全て落葉していた。モミジの樹の下のスギコケの上には、落葉した真っ赤な葉が分厚く敷かれていた。

これも恐らくは敷き松葉と同じ趣向で、庭に風情を添えるために人為的に敷かれたものであろう。その証拠には、通路の敷石や白砂の上には一片の落ち葉も散っていなかった。


圓光寺は1601年に徳川家康が、伏見に創建したものという。その後相国寺山内に移り、さら1667年に現在の一乗寺小谷町に移転されたという。

山門を入ると枯山水が広がり、更に中門を抜けると「十牛之庭」といわれる苔と紅葉で有名な庭がある。



一の尋牛(じんぎゅう)から、十の入鄽垂手(にってんすいしゅ)までの十画で表したものである。

この図に表されている牛は人の心の象徴で、牛を悟りに童子は修行者として見立てている。

中国宋代の禅僧廓庵(かくあん)禅師の描いたものが、有名である。巻子(かんす)・画帖などのほか、掛幅(掛軸)1幅に10図を描いたものもある。中国伝来の他室町時代以降の禅僧や、画人によって制作されたものも多い。

神社や置物等で良く見る、童子が牛の背に乗り笛を吹く像は六の騎牛帰家(きぎゅうきか)が出典で、探し求めた牛を捕えて大人しくなった牛の背に乗り家へと向かう姿として描かれている。悟りがようやく得られて、世間に戻る姿を象徴的に表現したものである。

この「十牛図」から想を得て近世初期に造られたとされる池泉回遊式庭園の真ん中に、左を向いて坐した姿の黒々とした石があり座敷からは低い軒で切り取られた空間に見事に浮かぶ。

降りしきる雨に濡れた苔と散り落ちたモミジの葉、敷き詰められた白砂、庭を取り囲む竹林が静寂の中に見事に調和して、古人が楽しんだ風雅の長い歴史が偲ばれる庭でもある。


         北向の 庭にさす日や 敷き松葉   荷風





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014年12月16日 09時48分32秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

フリーページ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ひこじいさん

ひこじいさん

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

ひこじいさん @ Re:今年も大文字草開花の季節(10/19) 春の陽だまり1592 さん 今日は、初めまし…
春の陽だまり1592 @ Re:今年も大文字草開花の季節(10/19) 初めまして ピンクの大文字草、可愛いです…
ひこじいさん @ Re:新しい施設で名称も変わって(11/13) 悠歩さん コメントありがとうございます…
悠々山歩@ Re:新しい施設で名称も変わって(11/13) 私の町に移転して来たのです。この立川基…
ひこじいさん @ Re:公園で独特の臭いが(10/26) 悠歩さんブログへの訪問ありがとうござい…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: