

山荘を作ってから数年は我が家まで入って来なかったのだが、数年後から 70
坪ほどの菜園の作物を狙って、猿・猪・鹿・ハクビシン等の野獣が侵入してくるようになった。
恐らくそれらの動物が運び込んだと思われるヤマビルが、我が家のキウイの棚下に定着してしまったようである。
4 年前には隣家の住人が庭仕事でヤマビルに噛まれたと話していたのだが、翌年はとうとう自分が被害にあった。
朝起きて布団を上げる際、足元の布団のシーツとカバーが血に染まっており驚いたことがあった。
次に訪れた際、マットレスの折目にビックリするほどの凝血とミイラ状の塊を見つけた。
一晩中吸血し満腹したヤマビルが布団とマットレスの間に潜り込み、乾燥してミイラ化したものと推測出来た。
今年 9 月にはキウイの棚の下で洗車し、家に上がって安楽椅子でテレビを見ていて左足の甲が真っ赤に出血しているのを見つけヤマビルに吸血されたと判断した。
血だらけの足を水洗いしたところ、糸を引いて止めどなく流血してきた。
創作上のドラキュラやバンパイアなどの吸血鬼は人間の生き血を啜り、血を吸われた人も吸血鬼になるとされている。
吸血鬼は一度死んだ人間がなんらかの理由によって、不死者として蘇ったものとの設定である。
これらの伝承は
埋葬
されたのに
棺
の中で
蘇生
した人や
死蝋
などで腐敗しにくかった死体、あるいは 14
世紀のペスト大流行による
噂
の流布により生まれた話と推定される。
ヴァンパイア
はヨーロッパをルーツとする伝説上の吸血鬼であるが、
中国
の
キョンシー
なども同工異曲である。
ただ伝承で吸血鬼という名称がついていても、全てが人の血を吸う設定とはなっていない。
吸血鬼は想像上のものであるが、実際にヒトの血を吸う吸血動物が多く存在し場合によっては吸血鬼と呼ばれることもある
。
吸血動物の多くは主に血液を栄養源とするものと、産卵するために吸血するものとがある。
カ(蚊)は後者の代表で、産卵のために血液を必要とする。ただし、
チカイエカ
は血を吸わなくても、少数であれば産卵することができる。
普段は他の動物の血を吸っているものが、たまたま異種動物の血を吸う例もある。
山にいるアブやヤマヒルと人が日常的に遭遇することはないため、生息域に近づかないかぎり襲われることはない。
人の生活圏に常在するノミやシラミには、専らヒトだけに寄生する種やヒト以外の動物を宿主とするものがある。
ネコノミ はヒトの血も吸うが、シラミは本来の宿主以外での吸血はほぼ無い。
吸血の方法にはカやアブのように動物の体表面に針を刺して血を吸うものと、ヒルのように皮膚を傷つけて出た血を吸うものとがある。
血液は血管の外に出ると凝固して吸い出せなくなるので、吸血に際して多くの場合血液の凝固を阻止する成分を注入することがある。
そのため抗血液凝固物質に対するアレルギー反応等で、刺傷部位に掻痒や腫張を生じることが多い。
カやアブのように対象動物の近くに住んでいるものと、普段は離れた場所にいて対象を探してやってくるものがある。
南京虫の別名を持つ トコジラミ は人家や動物の巣内にいて、対象者がそこに戻ってきたときに吸血のために接近する。
ノミ や シラミ は常に動物の体表にいて、必要に応じて吸血する。
ネコノミ は 普段はネコが対象だが、ヒトに付着すれば血を吸われることも珍しくない。
アブ ・ブヨ・ ヌカカ ・ トコジラミ ・ ノミ (ヒトノミは人のみを、猫やイヌノミは偶発的にヒトを攻撃する。)・ネズミノミは ペスト を コロモジラミは 発疹チフス を媒介する。
ツツガムシ は幼虫が偶発的に攻撃し、 ツツガムシ病 を媒介する。
陸上に生息し前後の吸盤を使って尺取り虫のような動作で獣やヒトの血を求めて素早く移動するヤマビルや、主に湖沼・田など水流の無い停水域の水中で泳いでヒトの血を吸うチスイビルとがいる。
ヒルはミミズやゴカイなどの仲間で、環形動物に分類されている。
ヤマビルやチスイビルは哺乳動物を吸血するがカと異なり、それらの動物から感染症を人に伝播したという事例は報告されていないが気持ちの良いものではない。
ヒルの前吸盤の中央はY字状をした筋肉質の3つの顎を有し、それぞれ70~80の顎歯が並んでいる。
この歯で皮膚を切り裂き、抗血液凝固物質のヒルジンを出しながら血が固まらないようにして吸血する。
フィブリノーゲンを分解してフィブリンに変えることで、血液が凝固し止血する。
血管を流れる正常の血中で血液凝固が起きないのは、
アンチトロンビン
によって凝固作用が阻害されているためである。
ヒルジンはトロンビンを阻害する点ではアンチトロンビンと同じだが、フィブリノーゲンに対する活性だけを強力に阻害する点が異なっている。
またヒルの 唾液 は 麻酔 成分を含んでいるため、痛みや痒みを感じないまま吸血される。
そのため蚊による吸血と異なり吸血痕からの大量出血を見て、初めてヒルの吸血に気がつく場合が多い。
ヤマビルは体重の 20 倍もの血液を吸うとされるがその量は多くても 1ml 程度と言われ、場合によっては吸血後の流血量の方が多いように思われる。
脳梗塞患者やその予防としてビタミン k 阻害剤ワーファリンを投与されるが、ワーファリン常用者ではより出血が止まり難くいのではないかと推測される。
ヒルの吸血痕からの流血の多さに驚くが、傷絆の貼付など適切な処置をすれば間もなく止血され傷は数日で治癒する。
ヤマビルは動物の呼気に含まれる炭酸ガスや体温を感知して、 1 分に 1m 程度の速さで移動する。
大きさからすると、かなりの速さである。
ヤマヒルの攻撃を防止するためにヤマビルキラー(液剤 10 倍希釈)・ヤマビルエコキラー(粉剤)・DDVP乳剤 (4000 倍希釈 ) ・塩水( 20 %)・マリックスター・ヤマビルジェット・ヤマビルファイター・ヤマビルファイターエコ・ヒルノック・ダウンヒル・ヒル下がりのジョニー・消石灰、木酢液など多くの殺虫剤や忌避剤がある。
ヤマヒルの活動期は
4
月~
11
月だが、中でも
6
月~
9
月には生息密度も高まり特に雨中及び雨後は活動が活発となる。
ヤマビルの生息域の拡大には、猿・猪・鹿などの野生動物が寄与していると言われる。
野生動物を吸血して満腹になると自然に落下しその場所で卵を産む。
そのようにして、生息域を広げている。
ヤマビルを拡散する野生動物の侵入を防ぎ、乾燥、草刈りや落ち葉などの片づけ・風通し・日当たりをよくなど環境を改善することでヤマビルの定着・増殖を抑制することができる。
吸血しているヒルを
無理に引き離すと皮膚を損傷するので、タバコや線香の火を付けたり塩をかけることで自然に落下させる。
傷口から血を押し出して、抗血液凝固物質を絞り出せば
治癒が早くなる。虫刺さされの毒を吸い出す、「ポイズンリムーバー」の使用も有効である。
ヤマビル除去後は出血が続くので傷 バンなどで傷口を塞げばほどなく止血され、傷痕は残るが一週間ほどでほぼ治癒する。
再々吸血されては敵わないので、天気が回復したらキウイの棚下に消石灰を大量散布したいと考えている。
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