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知性・理性・感性教えて頂いたこと55 大切なことは意識がプラスにならなければならないということです。食事をするときは、おいしく食べた方がよいのです。それは、おいしさを意識して食べるからです。同じように、今日一日生きるのに素晴らしく生きているんだという実感を持ったらいいのではないでしょうか。仕事もやりがいがあるといったら価値があります。しかし、つまらないといったら価値がありません。要するに意識の違いであす。或いは、結婚する人たちは、あの人は素晴らしい、結婚したいといいます。親に、あんな男の何処がいいと問われれば、娘さんの方は、何処が悪いと聞き返すというのがあります。要するに意識が違います。しかし、結婚した、素晴らしいとしたその結婚の幸せ感が、何年続くのでしょうか?4~5年すると感動がなくなります。趣味で、つり、ゴルフなど長くやっていると味わいがあり、面白くなるのであります。それなのにプラスの気持ちで結婚したのに、長く暮らせば暮らすほど感動があるはずなのに、そうならないのは、どこか狂っているのではないでしょうか。結婚した時、最初は喜びであったはずです。これが10年、20年したらどうなるかという問題であります。ずいぶん意識が違うのではないでしょうか。意識というのは、私達が、自分の能動的な意志で努力しないと、ずっと高めていくことができないのです。本当は、小さな子供、若者達よりも、より長く生きたお年寄りになればなるほど、長く生きたベテランですから生きる喜びと感動が多い事になるのが本当の姿ではないでしょうか。生きる喜びや感動がますます増えていくように、意識をプラスの方へよりもっていかなければならないのが本来の姿ではないのでしょうか。そこで、自分の気持ちをいかにプラスにしていかなければならないかということが大きな問題です。食べておいしい、着物を買ってきて喜ぶ、結婚して幸せと思う、旅行もプラスを求めて、要するに幸せを求めての行動しかないのであります。よりプラスの行動を願って欲求を満たす行動しかないのです。結婚も、したばかりの時は、お互いに譲り合いますが、長くたちますとお互いに思いやりがなくなり、愛の精神がなくなってしまいます。だから意識が違ってくるということになります。生命は、三つの能力をもっています。それが知性・理性・感性です。知性ーーー事実を知る力、事実を認識する力です。事実を事実として認識する力を知性といいます。知性という能力を使って大自然の事実を事実として認識した。これが科学です。理性ーーー事実を価値判断する能力をいいます。ここにプラスチックで作られたリンゴがあるとします。これは食べられない。この様に事実としてつかんで食べられないと判断したら、これを理性といいます。私達は、毎日判断しています。理性として何がプラスであるか、何がマイナスであるかを判断しています。買い物に行って買おうか買うまいかと判断しています。人にあって、挨拶するかしないかも判断します。理性が低いとお互いが殺しあうようなことをやってしまうというのです。知性で原爆をつくれるとか、原子力を使えると判っていても、理性が低いとマイナスをやってしまいます。だから、理性を高めないといけないのです。理性が低いとせっかく一緒に幸せに通ろうと思っていても、夫婦で仲たがいして通ったり、親子で対立して通ることになります。また、自分の知識を親と喧嘩して通るため使う場合があります。理屈を言う為、人間と人間が、親子や夫婦、兄弟、家族で対立するために知識を使っても何にもなりません。理性を高めないと生きる価値を見出さない事になります。価値判断する能力を理性といいます。自然の大きな生命の愛が働いて、私達全ての生命あるものに生命を与え活かしてくれているのだなというふうな感動を持つことが出来るのだなと判断したら、そこへ感性というものがあります。感性ーーー感じる力、存在の感じる力を言います。理性的にプラスに判断する事が出来た時に感性がプラスになります。理性を高めると生きる喜びと感動が違ってきます。どの様に感じるかで、顔つき、雰囲気、言葉、行動が違います。知性・理性・感性を総合的に生命の力として与えられています。プラスに使えれば、生き方自体がプラスになるのであります。この三つはバラバラには働いていません。総合されています。お互いに生命をより高めあっていくことが自然の価値観です。自然が与えて下さっている親子という事実を踏まえて、そこに素晴らしい生き方があるのだなというプラスの判断をすることです 自然の大きな生命の力によってしていて下さるのであります。こういう理性的な判断ができたら、生きる生き方がずっと高くなります。知性・理性を無意識に使うのではなく、今度は意識的に感動を高めていく事です。どんな相手であっても、こちらが本当にプラスの実感を持ち、本当にプラスの意識で接すると如何なる人間関係も解決していきます。人類の中に愛を持たないで敵対心や憎しみを持ったときには、永久に解決にはなりません。そうすると生きる事が喜びではなく、悲惨となります。マイナスの意識で会社に行ったら、いやでしょう。いやだって一日生きるのであります。感性がプラスでありますと、相手のいい点を見て、或いは生きる喜びの方を見て素晴らしい生きる喜びだと判断するでしょう。そしてそう判断すると気持ちがそうなるでしょう。どちらの気持ちをはぐくむかは自分次第です。知性を使って、知る力をつかって開発していったものを科学といいます。感性をつかって開発していったものが芸術です。でもそれは大自然という事実があるからであります。例えば、バラの花の絵があったとします。バラが無いとバラの絵を描けません。人生が無かったらどんなドラマもかけないのであります。そうすると、どちらが元かといいますと現実が元です。自然が活かしてくれている人生が元です。この元を良くしなければ人間が、その能力を使って開発していった、科学、倫理、道徳観、芸術も良くなりません。私達は大自然の大きな生命に対して、一体全体、何回感謝しているのでしょうか? 生きる喜びのプラスの方を感じたでしょうか? 自然は休みがありません。生きる感謝をし、知性・理性・感性を高めて、地球の為に、より良い生き方をする事が大事です。
2026.09.06
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消渇小便利淋病脈併 第十三 解説・処方まとめ本ドキュメントは、『金匱要略』消渇小便利淋病脈併 第十三の条文解説および関連処方の構成・適応症をまとめたものです。 1. 概要・病態分類消渇・小便利・淋病はいずれも口渇の症状を呈しますが、小便の出具合に明確な違いがあります。その原因は主に以下の3つに分類されます。厥陰病(上熱下冷): のどの乾きと上衝感を伴い、下剤は禁忌となります。虚勢(陰虚) : 疲労や気血不足(栄気・衛気の損傷)から生じる口渇・小便自利です。脾虚胃熱 : 胃熱によって消穀・頻尿となり、淋病や消渇を引き起こします。 2. 各条文解説条文 1:厥陰の消渇【読み】 厥陰の病たる、消渇しく、気上りて心を衝き、心中疼熱し、飢えて食欲せず、食すれば即ち蛔を吐す、之を下せば止むを肯ぜず。【解説】 厥陰病になると「上熱下冷」の状態になります。のどはやたらと乾き、腹の方から気が込み上げて心を衝き、心中が痛く熱く感じられます。空腹感はあっても食欲がなく、無理に食べると虫(蛔虫)を吐いてしまいます。これに対して下剤を使うと、下痢が止まらなくなってしまいます。消渇 : いくら水を飲んでも口の渇きが止まらない病気(小便は少ないのが普通)消渇小便利病: 消渇でありながら小便がよく出る状態。淋病 : 小便が気持ちよく出ない病気。 条文 2:虚勢の消渇【読み】 寸口の脈 浮にして遅、浮は即ち虚と為し、遅は即ち労と為す。虚は即ち衛足らず、労は即ち栄気傷す。【解説】 寸口の脈が浮いていて遅い状態のとき、浮は「虚」、遅は「労」を原因とします。虚によって表を守る衛気が不足して脈が浮になり、労によって内を守る栄血が少なくなって脈が遅になります。 ※過労などで疲労すると血(栄気)が減少します。血が不足すると衛気の巡りが悪くなり、虚勢(虚熱)が生じて口が乾きやすくなります。虚勢病の多くは「小便自利」となるため、虚勢から「消渇小便利病」へ移行します。 条文 3:胃熱・脾虚による消渇・淋病【読み】 趺陽の脈 浮にして数、浮は即ち気と為し、数は即ち消して大いに堅し。気盛んなれば則ち消数、数復数ならば即ち堅、堅数相搏てば即ち消渇を為す。【解説】 趺陽(足の陽明胃経)の脈が浮数である場合、浮は胃の働きが過剰であることを示し、数はよく食べて消化し大便が堅くなることを意味します。胃熱により小便の回数が増え(数)、水分が奪われることで大便が固くなります。気(胃熱)と数(小便数)が相競うことで消渇の症状となります。 条文 4:男子消渇(腎気丸)【読み】 男子消渇、小便反って多く、飲一斗を以て小便一斗なるは、腎気丸之を主る。【解説】 男性の消渇で、小便の量が本来少ないはずのところがかえって多く、水を飲んだ分だけ小便が出てしまう症状には「腎気丸」が適します。 条文 5 & 6:水逆・五苓散【読み】 脈 浮、小便利せず、微消渇の者は、小便を利し汗を発するに宜し、五苓散之を主る。【読み】 渇して水を飲まんと欲し、水入れば則ち吐する者、名づけて水逆と曰う、五苓散之を主る。【解説】 脈が浮で小便の出が悪く、身体に少し熱があって喉が乾く者には、小便を通じさせて発汗を促す「五苓散」を用います。また、喉が渇いて水を欲するものの、飲むとすぐに吐いてしまう状態を「水逆(すいぎゃく)」と呼び、これも五苓散が主治します。 条文 7:文蛤散【読み】 渇して水を飲まんと欲し、止まざる者は文蛤散之を主る。【解説】 喉が乾いて水を飲みたがり、いくら飲んでも渇きが止まらない者には「文蛤散」を用います。文蛤(味:苦平)は陰を補い陽気のめぐりを良くします。身熱・悪寒があり、口の中はさほど燥かないが無性に水を飲みたがる者に適します。 条文 8〜10:淋病の症状と禁忌【読み】 淋の病たる、小便裏状の如く小腹急、痛み臍中に引く。【読み】 淋家は、汗を発すべからず、汗を発すれば則ち必ず便血す。【解説】 淋病は、排尿時に尿道を研磨されるような痛みを伴い、小便の出が悪く、下腹部がひきつれて臍まで痛みが響きます。淋病の患者に発汗治療を行うと下焦の熱をさらに助長し、血尿(便血)を引き起こすため発汗は禁忌です。 3. 処方構成と適応症一覧処方名生薬構成・特徴主な適応症状(証)括蔞瞿麥(かろくばい)丸(がん)括蔞根、茯苓(薯蕷)、瞿麥、附子※粉末を蜜で練り丸剤とする。小便の出が悪く、水気(むくみ)があり、非常に喉が渇く者。腹を温め小便を利する。蒲(ほ)灰散(かいさん)蒲灰、滑石小便の出が悪く、喉の渇きや強い痛みを伴う者。あるいは手足の冷え、全身水腫がある者。滑石(かっせき)白魚散(はくぎょさん)滑石、乱髪の黒焼、白魚小便が出ない、排尿時の激痛、尿血(血尿)、または頻尿で痛みがあり、喉が渇く者。茯苓戎鹽(ぶくりょうえんじゅ)湯(とう)茯苓、白朮、戎鹽小便の出が悪いにもかかわらず漏らしやすい者。水分の停滞による動悸、めまい、頭重、胃満などを伴う場合。白虎加人参湯知母、石膏、甘草、粳米、人参喉がやたらと渇いて水を飲みたがり、水を飲んでも口・舌がカラカラに燥いてつらい者。猪苓湯猪苓、茯苓、阿膠、滑石、澤瀉熱・汗があり、喉が乾いて大いに水を飲み、小便が通りにくい者。排尿痛が激しい者、下腹部熱感のある者。
2026.09.06
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金匱要略講義:胸痺心痛短氣病脈証治 第九南洲會 解釈・解説資料第一条:胸痺心痛短氣の基本病理【原文・読み】■ 条文 第一条師曰、夫脈當取太過不及。陽微即胸痺動痛。所以然者、責其極虚也。今陽虚知在上焦、所以胸痺心痛者、以其陰弦故也。【読み】師の曰く、それ脈は太過不及に取るべし。陽微なれば、即ち胸痺し連りて痛む。然る所以の者はその極虚を責めるなり。今陽虚の上焦に在るを知る。胸痺心痛する所以の者はその陰弦なる以ての故なり。 【現代語訳・現代解釈】脈診においては「太過(浮きが強い)」と「不及(沈みが軽い)」の偏りに注意しなければならない。脈が非常に微弱で(陽微)、陰脈が弦(弦脈:琴の弦のように張っている)を示している場合、胸が痺れて痛みが連動して起こる。その理由は、上焦における陽気の極度な虚(陽虚)にある。上焦の陽気が虚しているところに、陰寒(冷え・血行障害)が脈弦として顕現するため、胸痺心痛を引き起こすのである。【詳細解説・備考】■ 講義ノート・ポイント・胸痺病(きょうひびょう):胸中の陽気(熱気)が衰え、血行障害(血の巡りの悪化)が生じることで起こる胸部の病。特に夜間に症状が激しくなる特徴がある。・太過と不及:太過は行き過ぎ(浮)、不及は至らないこと(沈)。軽く押して微か、強く押して弦である状態。・陽微(上焦の陽虚):胸中における熱気・気が不足し、冷えが存在することを示す。・陰弦(血行障害):胸における血不足・血流不全、および脈管そのものの拘急を示す。・病態のまとめ:気・血ともに不足すると胸痺となり、心痛や短気(息切れ)を起こす。陽気が弱まる夜間に増悪する。 第二条:平人の短気と実証の鑑別【原文・読み】■ 条文 第二条平人無寒熱、短氣不足以息者、實也。【読み】平人、寒熱なく短氣し以て息するに足らざる者は実なり。 【現代語訳・現代解釈】普段病気のない人(平人)で、悪寒や発熱がないにもかかわらず、呼吸が荒く息切れして満足に息ができない者は、内部に「実(つまり・滞り)」が存在するためであり、虚寒による胸痺の病とは区別される。【詳細解説・備考】■ 講義ノート・ポイント・平人:特別な疾患のない普通の人。・短気不足以息:息切れがして十分に深く息が吸えない・吐けない状態。・実也:胸中あるいは下腹部等に滞留・つかえ(水飲、熱結、積滞など)があることを指す。・鑑別のポイント:短気は陽虚・虚寒の人にも多く現れるが、裏実(実熱や水飲の滞り)によっても現れる。本条文は虚症の胸痺と実症の短気を鑑別するための指示である。 第三条:括樓薤白白酒湯(か楼薤白白酒湯)【原文・読み】■ 条文 第三条胸痺之病、喘息頭痛、短氣、寸口脈沈而遲、關上小緊數、括樓薤白白酒湯主之。【読み】胸痺の病、喘息し、胸痛みて短気し、寸口の脈沈にして遅、関上小緊にして数なれば、括樓薤白白酒湯これを主どる。 【処方構成・方解】生薬名性味・分量薬効・役割括樓実(カロンジツ)苦・寒(5g)胸脇部の熱を除き、燥を潤し気を順して気血の通行を滑らかにし、痛みを去る。薤白(ガイハク)辛・温(8g)陽気を増し、滞った気を散じ、胸中の寒気を温めて胸痺の痛みを治す。白酒(ハクシュ)甘・温(適量)血行を穏やかに促進し、薬力を胸部全体に行き渡らせる。(※清酒を2/3に薄めて代用) 【病態・脈診の解説】■ 病理考察・寸口脈(沈・遅):上焦(胸部)の気が虚して寒があることを示す。胸中の陽気が寒に圧迫されて痛む。・関上脈(小・緊・数):中焦(脾胃)の状態を示す。小は気血不足、緊は寒、数は虚。中焦が虚寒で気血を十分に生成できず、上焦が虚寒になる根本原因が中焦にあることを示している。 第四条:括樓薤白半夏湯(か楼薤白半夏湯)【原文・読み】■ 条文 第四条胸痺不得臥、心痛徹背者、括樓薤白半夏湯主之。【読み】胸痺臥するを得ず、心痛背に徹する者、括樓薤白半夏湯これを主どる。 【処方構成】括樓実 5g / 薤白 3g(※減量)/ 半夏 5g(辛平:気を補い水気を去る、嘔吐・胸中不快を治す)/ 白酒 400ml【小陷胸湯との相違比較】処方名構成生薬病態と治療目的小陷胸湯括樓実・黄連・半夏胸中に熱がこもる「結胸」。黄連・括樓実でこもった熱を清解し、気血の巡りをよくする。括樓薤白半夏湯括樓実・薤白・半夏・白酒胸中の「虚寒・水飲」。温剤で肺・胸部を温め、水気(痰飲)を取り除いて血流を改善する。 第五条:枳實薤白桂枝湯・人参湯【原文・読み】■ 条文 第五条胸痺心中痞、留氣在胸、胸滿、脇下逆搶心、枳實薤白桂枝湯主之。人参湯亦主之。【読み】胸痺心中に痞えて胸にあり、胸満し、脇下心を逆搶するは、枳實薤白桂枝湯これを主どる。人参湯も亦之を主どる。 【処方解説と2方の鑑別】■ 処方鑑別の要点・枳實薤白桂枝湯(枳実4g, 薤白8g, 桂枝1g, 厚朴5g, 括樓実5g):中焦に熱が結し、気が胸に突き上げて(逆搶)締め付けられる痛みを起こすもの。夜間に激しくなる傾向。桂枝で肺の陽気を補い、厚朴・枳実で積滞・熱結を降ろす。・人参湯:中焦(脾胃)の「真裏寒(深い冷え)」によって胸痺を起こすもの。左脇から右肩にかけて突き上げる冷え・胃の冷えがある場合に用いる。 第六条:茯苓杏仁甘草湯・橘皮枳實生薑湯【原文・読み】■ 条文 第六条胸痺胸中氣塞、短氣、茯苓杏仁甘草湯主之。橘皮枳實生薑湯亦主之。【読み】胸痺胸中気塞がり短気するは、茯苓杏仁甘草湯これを主どる。橘皮枳實生薑湯もまたこれを主どる。 【方解と病態比較】・茯苓杏仁甘草湯(茯苓3g, 杏仁2g, 甘草1.5g):水飲(水分代謝障害)によって胸中の気が塞がり、息切れ(短気)を起こすもの。水分の偏在を整え、気を巡らせる。・橘皮枳實生薑湯(橘皮2g, 枳実3g, 生薑8g):胃中が冷えているために上焦に熱がこもって胸中が塞がるもの。胃を温め(生薑・橘皮)、胸のしこり・塞がりを散じる(枳実)。第七条〜第九条:其の他の胸痺・心痛処方【第七条:薏苡附子散】■ 第七条【原文】胸痺緩急者、薏苡附子散主之。【解説】胸中の痛みが発作的(緩急)に起こるもの。皮膚の乾燥(ガサガサ)や強い寒けを伴う場合に適する。薏苡仁(湿熱を去り急を緩める)と大附子(強烈に温める)の2味。 【第八条:桂枝生薑枳實湯】■ 第八条【原文】心中痞、諸逆心懸痛、桂枝生薑枳實湯主之。【解説】心臓のあたりがつかえ、動悸・吐き気など(諸逆)を伴い、心臓が吊り上げられるように痛む(心懸痛)もの。表虚による衝逆や頭痛・肩こりにも応用される。 【第九条:烏頭赤石脂丸】■ 第九条【原文】心痛徹背、背痛徹心、烏頭赤石脂丸主之。【解説】胸痛が背中まで突き抜け、背中の痛みが胸まで響く激痛。胸中の陰寒(深い冷え)に対し、強烈な辛温剤(烏頭・蜀椒・乾姜・附子・赤石脂)で肺気・陽気を強力に補い温める。 【補足:九痛丸(九種心痛を治す)】■ 九痛丸の効能【構成】附子、生野狼毒、巴豆、人参、乾姜、呉茱萸(煉蜜で丸剤)【主治・兼治】九種の心痛(あらゆる激しい胸痛・心痛)、卒中悪(食物中毒等の急変による腹満・絞痛)、冷気の上気、落馬・事故による打撲血疾など幅広い過酷な実寒・血瘀病態に対応する。 胸痺心痛主要処方の一覧比較表処方名主な病態・症状治法・特徴括樓薤白白酒湯喘息、胸痛、短気、寸口沈遅上焦虚寒・胸陽不振に対する基本方括樓薤白半夏湯胸痺で横になれない、心痛背に徹する痰飲(水気)が強く胸痛が極めて激しいもの枳實薤白桂枝湯心中痞、胸満、脇下より心を逆搶中焦熱結・気逆による締め付け感人参湯心中痞、冷えによる突き上げ中焦(脾胃)の真裏寒・胃冷え茯苓杏仁甘草湯胸中気塞、短気、水気あり水飲による気塞・喘息・息切れ橘皮枳實生薑湯胸中気塞、息が荒い、胃冷え胃寒による上焦の気滞・嘔逆烏頭赤石脂丸心痛徹背、背痛徹心(極めて劇しい痛)陰寒内盛に対する強力な温裏・鎮痛
2026.09.06
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