愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2009/04/10
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カテゴリ: 実践ビジネス力


    ……実行できる答え[下]

  【実践ビジネス力 5】
   <Renewal UP>

備前「確かに唐知さんの言われる

   通りです。但しそれは組織を

   厳密に運営している場合の話

   です…………。実態は……、

   ……といえばですね、ごくおおまかな運営になっています

   からね……『組織運営のコツは、四角い重箱に丸いフタを

    する様なものが良い』等と言う人もいる位です……」

唐知「…………うーん……大多さん。

   その言い方……、局面によっては、一理あるなぁ……。

   しかし通常は企業では『信賞必罰』がとても大切な事

   なんです。それがなかなか徹底しないのは、企業でいえば

   すべて上層部の責任と言って良いでしょうね」

大多「……全て……ですか?」

地蔵さん

唐知「そう全てです。賞も罰も上層部の権限で決めて、実行する

   ことですからね。……徹底した信賞必罰政策をとる事に

   よって、副作用的に起こってくる、社員の士気の低下の

   問題や、人間関係のもつれ現象等に対して、うまく解決

   していく自信を持っていない人が、上層部に多い

   結果ですね……。……逃げる人が多くなっています」

大多「………………」

唐知「俗っぽい言い方をするなら、『法律にゃー滅法強いが、

   喧嘩の仲裁は苦手』なんていう人達が、結構上層部に

   座っている企業が多いですからね。

   …………困ったことです。

   まぁ、組織論は横に置いておいて考えてもですね……、

   問題に気付かないというのは、その種の能力が不足して

   いるわけだから、それはある程度仕方ないでしょう。

   そして、その人達は、多分その能力に見合った報酬しか

   貰ってないはずです。しかし……気付くレベルの人達は、

   当然その解決を期待されているはずだし、ちゃんと、

   それに見合う報酬を受けているはずです。

   だから『放置の罪』で糾弾されねばなりません」

行き止まり

大多「ひゃー……、厳しいなぁ唐知さん。……いつもながら」

唐知「いやいや、どうも。お褒めにあずかり光栄です……。

   そして私が言いたいのは、その事が組織の責任であると

   同時に、人災でもあるという事です。

   いや、むしろ、人災のケースの方が多いかもしれないと

   いう事です」

大多「……人災……ですか?」

唐知「そう、人災です。テーマの曖昧さにこそメスを入れる

   べきであるにも拘わらず、その曖昧な方の舞台が好きで

   『抽象』という名の扇をかざして、やたら華麗に

   踊りたがるクセの人がいませんか……?

   そういう人には十分に気をつけなくてはいけませんよ」

大多「『華やぎ流』の踊りですか。ハッハッハ……。

   今言われたように、解決策を実施に移すプロセスが、

   全然見えない答えを、いつも出してきて、

   平然としている連中は確かに存在しますよ。

   俺は素晴らしい答えを出したんだから、後は、

   実行できない連中が頭が悪い……なんていう、

   顔してますよ」

水仙二輪

備前「うーん……ただ大多先輩!我々のような技術系の仕事の

   分野では、ほとんど見受けないですよ。

   仕事の性格上の違いなのかな……。まぁ、管理系の仕事の

   分野にそういう人が多い様に感じます…………」

大多「うーん。そうかなぁ………………。うーん…………、

   まぁ、確かにその感はあるかな。しかし唐知さん、

   彼らはやはり間違っている訳ですか?」

唐知「いえいえ、あながち、そうとばかりは言い切れません。

   例えば、参謀本部的な部門ですね、一般的には戦略企画

   部門とでも言いますかね。そういった部門でのビジョン

   形成のプロセスだとか……、構想計画を立てるプロセス

   なんかでは、十分に存在するアプローチ方法ですから、

   あながち間違った行動とは言えません。

   ……言えませんが、企業のラインの第一線の部門で

   あれば、ちょっと困りますねぇ。きっと、良い結果に

   結びつかず良い評価もされないんじゃないですかね」

大多「只、そういう連中を見ていると、仕事の進め方云々の

   問題というよりは、何かこう本人達の性格というか、

   長年の考え方の癖の様な気がしますがネェ。それも、

   かなり頑固な…………」

漁火橋


唐知「うーん……。先程から話してますように、

   これは問題提起の仕方にも、おおいに原因がある訳です。

   提起する方の罪と……、このままでは抽象的で駄目だと

   見破れない罪とでも言いますかね。

   しかし、一方でですよ。一方で個々人の問題解決への、

   取り組み方という面から見ると多くの場合、彼らは

   実業の世界を生き物として動態的に捉えていない、

   むしろ統計手法をベースにした静態的分析論を好む

   きらいがありますね」

備前「しかし唐知さん……、それは、どちらも大切なんじゃ

   ないですかね」

唐知「…………」

備前「……話が少しずれてません……?

   流れや動きを読んでから答えを出すにしても……、

   ある時点とかあるエリヤとかに絞って、分析するにしても

   ……大切なのは、対応策の具体性とおっしゃりたいんじゃ

   ないんですか……?」

スヌーピー

唐知「その通りです…………。

   大多さん、あなたは、なかなか油断ならない後輩を

   お持ちですね……。

   今、備前さんが言われた具体性という言葉をですね……、

   もう少し、唐知流に噛み砕くとしたら、

   再三言ってますように『素早く実行に移せる策』と

   いう事でしょうね。社内にしても、市中にせよ、現場は

   刻々動いていますよね。そして、その動きの一番底の

   ベースのところで人の持つ意志の力が大きな力を

   振るっています」

大多「……意志の……チカラ……デスカ?」

唐知「そう……。俗に言う『5W2H』の『Who』と

   『Heart』なんて、結果の良し悪しに対して、

   実に大きな影響力を発揮しますよね。

   誰がやるのかという事、どんな決意でやるのかという事、

   これらは問題を解決する為の極めて大きな要件に

   なります。

   特に、営業や研究開発の分野のように、適正な要員を

   選び出す事が、極めて重要な課題では顕著な様です。

   こういった、数字やデータに出てきにくい要素を、

   よく折り込んで考えているかということは重要な事に

   なるでしょう」

大多「確かに評論家的なタイプの人達は、その辺が弱いという

   面はありますが、例外もありますよ…………」

竹


唐知「例外は当然です……。

   ただ言えることは、企業の第一線の運営に関する問題解決

   というのは『実行可能な道順を提示する』という事で

   あって、論理的に正しい答えを並べ立てても遠回りにしか

   ならん……という事を教えてやらなければいけませんね。

   そしてその道順は、誰でもない自らが設計すべきものだと

   いう事もですね……。

   ……設計ですよ。

   設計です。……描くのとは違います」

備前「うーん、ちょっと、こんがらがってきたなあ。現場を、

   動態的に捉えるかどうかという事と、実行可能な案が

   提示出来るか、どうかという事は別の論点のように

   思いますよ」

大多「うーん。でも、唐知さんが言いたい趣旨は、分かる

   ような気がします。経験的に相互の絡みが深いという

   判断なんでしょうねぇ」


          <完>


【実践ビジネス力 1】『問題提起』という名の落とし穴 [上]

【実践ビジネス力 2】『問題提起』という名の落とし穴 [中]

【実践ビジネス力 3】『問題提起』という名の落とし穴 [下]

【実践ビジネス力 4】正しい答えより……実行できる答え[上]




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Last updated  2009/04/20 11:39:55 AM
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