カテゴリ未分類 0
全114件 (114件中 1-50件目)
まだまだ要注意なヒトスジシマカ。 じっと襲撃のチャンスを待つ・・・。まだまだ。いまじゃない。 いまやつはラベンダーに水をやっているが、やつはこっちに気 づいている。もうすこし、がまん・・・このまま、だ。水をや り終えたとき。そこが勝負になる。 そう、葉の剪定とか、植え替えの日取りや植え替えに必要な資 材をかんがえはじめたとき・・・目の前のラベンダーではなく、 次のラベンダーの作業を考えはじめる瞬間、そのときに隙がで きる。その瞬間を狙って静かに攻撃し、目的を達成したら、早 めに退散する。 それが、こちらがとるべき最良の方法だ。そして欲をかかない こと。できれば、やつにきづかれないうちに退散するのがよい。 おっ、鉢を手に取り始めたぞ。そろそろかな。いや、まだ、も うすこし。そうだな3鉢目くらいのときに静かに背後に回りこ もう。 よしっ、いまだっ。というわけで、こちらの注意力が散漫になったときを見計らったかのように、首筋から耳たぶ、顎にかけてのライン、そして肘や二の腕の裏、背中、ふくらはぎ・・・などなど人間からは見ることのできない体の部位を死角から狙って吸血攻撃をしかけてくる あいつ。そうそれが、ヒトスジシマカ〔いわゆるヤブ蚊です〕。 ヒトの行動と心理状態が、なんてわかるものかわと、彼女らの凄技にはただただ感心させられてしまいます。「人の接近を察知できる距離はおよそ4~5m」とされているこのヒトスジシマカの能力。しかし、どうにもそれだけではかたづけられない〔ヒトの心理を読む〕能力も併せもっているかのようです。ちなみに私が被害を受ける場合は、世話をするラベンダーのいずれかの鉢の葉の裏になどで、こちらの注意力が散漫になるまで、じっと しているんですから、ほんとに始末が悪いです。ヒトスジシマカ。日中の吸血活動の最盛期は 16~18時。具体的には 温度26℃、照度200~6000ルックスの条件下でもっとも活動する・・・という活動特徴をもつヒトスジシマカ 。デング熱に、チクングニヤ熱、そして西ナイルウイルスなどなどいろいろな熱帯由来の感染症を媒介する懸念がもたれているだけに・・・みなさま 注意&予防されてくださいね[前回のデング熱関係の回はこちら]。。 2010年前後は東北以南が生息域だったはずのヒトスジ シマカですが、2020年以降には北海道を除く全都道府 県にまで生息域を広げ、現在では北海道進出もまじカとい われるヒトスジシマカ。この勢いでいけば ここ南九州で はそのうち真冬以外にはいつも出現しちゃったりしないか と、けっこう真剣に心配しております。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Sep 6, 2023
身近になったマダニの被害。に対処するには。“目は口ほどに物を言う”ということで、このブログでもたびたびイラストの効能をとりあげてきましたが、この厚労省のマダニ被害に対する啓発ポスターは、効果絶大。 2019年の回ですが、宮崎県では先月も草取り中の被害者[死亡例]がでたということで、ご参考までによろしかったら。 ↓ 山ありダニあり。 畑での農作業 茂みでの草刈り 山のなかでの山菜採りや 狩猟をするとき ダニが あなたを狙っている。ということで、ダニの媒介する感染症のなかでも治療法がなく高い致死率を持つ SFTS / 重症熱性血小板減少症候群には、とくに注意してまいりましょうね。さらに前回の対策につけくわえて とくにSFTSの発生が多い地方・地区においては ■ ダニが取りつきにくい化学繊維の服を着る ■ タオルや上着などを むやみに地面に置かない ■ 防虫スプレーを使用する ■ 着ていた衣服は屋外で叩く ■ 作業服を持ち帰る場合はビニール袋に入れ袋の口を縛る ■ 着ていた服は早く洗濯する ■ 農作業やキャンプのあと、すぐにシャワーを浴びる ■ 散歩させたペットは散歩のあとにブラッシングする ■ 野生動物はもちろん野良猫などの存在にも注意するなどの対策を徹底してまいりましょう。なんといっても吸血動物の関わる感染症は、たとえば感染経路が異なるインフルエンザなどと比較して数百倍の感染力があるという考察研究もあるとのことですので、転ばぬ先の杖・用心大事でかかりましょう。 アヴリル・ラヴィーンかかった「ライム病」。この病気 もマダニが媒介する感染症。。その数か月間にわたった 療養のようすは こちら。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Jul 6, 2023
浸水被害で大事になるのは消毒。。大水害がおこった地域では、“匂いがついてしまうので洗濯物さえ外に干ない”といった状況が現出します。〔世の中の清潔志向を批判する学者さんもおられるようですが〕実際の水害現場では、まずは なにより消毒が大切 になるのです。というわけで床上浸水被害に遭遇した場合の対策の回となります。風水害多発地帯に住んでいるものとしての経験からのはなしということで過去分ですが、よろしかったら。 ↓家財道具や日用品も丸ごと被害に遭う床上浸水被害にあった場合、もっとも気をつけねばならないことは感染症という二次被害発生を防ぐ ことです。河川の氾濫による濁流は「簡易浄化槽・下水・家畜やペットのふん尿・生ゴミなどの感染症をひきおこす可能性の大きい汚染物を含む水」だとかんがえねばなりませんから。そこで対策として、早急にかんがえねばならないことは、ふたつ。まずは 家屋や家屋周辺の消毒。そしてもうひとつは、まだまだ暑い時期とはではありますが〔消毒や片付け作業に当たる場合には〕怪我をしないように万全の服装で消毒作業に臨むことです。片付けと消毒作業は、たとえばつぎのようになります。 長袖・長ズボン・マスク・ゴム手袋を着用 ↓ 家財道具を運び出した後、泥を洗い流すか、雑巾などで水ぶき ↓ 床下・屋内外の壁・床を消毒液に浸した布などでよくふく または 消毒液を噴霧器でぬれる程度に散布し、屋内の風通しをよくする ↓ 家財道具もおなじように処置 ↓ 屋内の乾燥を確認した後、家財道具を運びいれると、これで片付けと消毒作業に関する一連の作業は終了です。使用する消毒薬ですが、体験上もっとも効果があると考えているのが、塩化ベンザルコニウム・オスバン液。一般的には 逆性せっけん とよばれています。床下・屋内外の壁・床・家財道具など多目的に使え人体に対する刺激がすくないのが特長ですので、よろしかったら。・・などと一連の消毒作業も、書くだけならほんとうに簡単です。しかし実行するのはなかなかに大変。正直いって、もう笑うしかないほどの困難を伴う大変な作業になることのほうが多いものなのです。なんといっても「長袖・長ズボン・マスク・ゴム手袋を着用」からして大変。暑さきびしいシーズンに浸水被害にあったとしたら、もうそれだけで暑さに参ってしまいます〔夏場であるほど現場の悪臭もひどくなりますし〕。そして清潔な水が入手できない場合もかんがえておかねばなりません。たとえば、浄水場のポンプが浸水被害で故障した場合などです。そのような事態ともなれば、被災後1週間を過ぎた時点であっても断水といった状態になる場合も往々にしてあるのですから。こんなかんじで。 → 台風後の植物のお入れ方法については こちら 。 繰り返しになりますが、水害時に閉口してしまうのは、水道の 浄水場も浸水してしまった場合。ここ宮崎では復旧に2週間以 上もかかったケースがありましたが、これには ほとほとよわ りました。 「夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜」のの
Jun 5, 2023
マダニ被害は 3月うちからのご用心を。3月20日、熊本県は上益城郡の女性[78]が、マダニを介して発症する感染症である 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で死亡しましたと発表しました。熊本県内での死亡確認は、今年では初めてとなります。県によると、 女性は家庭菜園で草取りをしており3月6日に腕のかさぶたに気づいて医療機関を受診し、その後入院。入院後は症状は落ち着いていたものの16日に発熱し、19日に症状が急変し、20日に死亡した・・・と報告されています。マダニが媒介する感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)SFTS。例年では4月後半から水が温んでくる5月に発生のピークを迎えるというのが南九州のガーデナーやアウトドア愛好家のあいだでの認識であったのですが、ここ数年では3月後半からという早ーい時期からの発生も目立つようになってきております。ということで農作業やレジャーなどで「草むら」や「やぶ」に入る機会が多くなってくるこれからの時期。肌の露出をなるべく避けた服装+防虫スプレーといった万全の対策を講じることが大切です。関連分として 過去分ですがよろしかったら。 ↓『マダニ被害を防ぐためにも農作業時の服装はしっかりと。』県内で シカやイノシシ・サルなどによる鳥獣被害 が 広がっています。最近では単に農地への侵入などはおさまらず、畜舎などへの侵入による家畜飼料の食被害が発生している地区さえあるとの報告もあるようです。そのような野生動物の侵入が一般的となった地区において、充分に注意しておかねばならないこと があります。それが 「重症熱性血小板減少症候群/SFTS」 対策です。ご存知のように、この マダニが媒介するSFTS は、発熱や下痢などの症状が続き、有効な治療法のないまま最悪の場合は死亡することもある怖い病気です。野生動物を目撃したり、姿が見えなくても被害を確認したりした場合は、〔農作業時はもちろんのこととして]裏山にいく場合などであっても[マダニ被害に逢わないに]肌を露出しないような服装をすることをこころがけましょう。 → 関連記事は こちら 。そんなマダニ被害から身を守る服装例ですが、のののののののののののののの ● 首にはタオルなどをまき、首筋をださない ● シャツのそで口は 手袋の中に入れる ● シャツの裾は ズボンの中に入れる ● ズボンの裾は 長靴の中に入れるといったようなものになりますよ[図をご参考に]。ここ 宮崎県が全国でもっともSFTSにかかった患者数が多い県であるという現実を みなで共有してまいりましょう。 健全な農家経営に必要なもの、それはまずはなんといっても 経営者の健康ですよね。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 25, 2023
雨の日の早朝にでてくるチカイエカ。冬なのになぜか首筋や顔面に虫さされのあとができちゃって・・なんていう方、ぜひご一読を。↓24時から28時に放送されていた サッカーワールドカップ。よしっ、本日もワールドカップみるぞ、と気合入れていた22時すぎ。 室内が18度あったからか、時計の前にとまっているのは・・・ 蚊だっ。 アカイエカだと思って、しげしげと 観察するに いや 白っぽい。やつだ、チカイエカだ。 だとしたら、こんなふうに観察しているヒマはない。サッカーの試合に熱中しているスキをついて、 首筋や耳の裏、さらにはヘタすると、顔面までやられる。そう、奴はホバリングが得意で、フワフワと表現するのに近いそんな飛び方で、羽音をたてずに襲ってくるのですから。さらには、蚊取りマットなどの殺虫剤に強い耐性をもっているみたいで、アカイエカよりも格段に室内での生存率が高いのにも手を焼いているのです。そんな手ごわいやつが 無防備でそこにいる。ということで今回は万全の態勢をとり、やおら昆虫採集用の目の細い網をもちだし、時計とともにゲット、その後 処分しました。まあしかしなんですね、もしこれでサッカーをみていないとすれば、奴の存在に気づかないままにきっと朝方に吸血されていたはず・・なんともこまった生き物であります。というわけで、今回は生きた状態のチカイエカ、あのアカイエカよりも白っぽく感じる身体の色を持ち、室内に潜み、冬であったとしても朝方近くに襲ってくるという理不尽すぎる吸血生物チカイエカのご報告でした。 チカイエカ近影 → 前々回分は こちら。 前回分は こちら。 室内にひそんでいるチカイエカですが、刺されつづけている うちに、奴の出現する状況が なんとなくわかってきました。 危ないのは雨の降る前の日。朝の時間に放射冷却現象がおき ないとみるや、出現してきます。ちなみに “あす山沿いで は雪”という天気予報がでていた昨日の夜、お風呂場の脱衣所 で発見し駆除しました。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」ののk
Dec 22, 2022
家畜のウイルス病を防ぐ理由[わけ。今年は秋口から全国各地で各地で発生し始めた鳥インフルエンザ。最近では、かりに人が食したとしても大丈夫、あれはトリの病気ですからといったふうの報道しかなされないかんじになってきているのですが・・・もともとは、こんな重大な問題もあるからふせいでいるのですよということで やはり以前の分の畜産農家でない一般人の車の消毒のはなし[こちら]の関連する2016年11月分です。つけくわえれば、そんな鳥インフルエンザにかかったトリのフンでも フン尿使用を歓迎するタイプの農業では使用するのを可/よしとするのかなあ・・・ なんて問題提起の回である[こちら/ウイルス拡散を防ぐには素早い殺処分と確実フン処理だ]もご紹介しながら、よろしかったらご参考に。 ↓『家畜のウイルス病を防ぐ理由[わけ。』ウイルスは変異することで、鳥に感染するタイプのものが他の動物にも感染するようになることがあります。鳥から人への感染が繰り返されると、ウイルスが人の体内で増えることができるように変異してしまい、さらに人から人へ容易に感染できるように変異する可能性もあります。人と鳥のインフルエンザウイルスが豚のなかで、いわば合体することもあるといいます。いわゆる新型インフルエンザウイルスはこうした経緯によって発生するだろうと予想されていること・・・これが鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]のひとつです。 たとえば2009年におこった新型インフルエンザの由来については『新型の豚インフルエンザウイルスは人と鳥、2種類の豚が持っ ていた計4種類のウイルスが複雑に混じりあってできたことが、 米国や日本の研究チームの 解析でわかった。米疾病対策セン ター(CDC)や世界保健機関(WHO)が公開する新型イン フルの遺伝子情報をもとに調べた。予防や治療の基礎データと な るウイルスの正体が明らかになってきた。米コロンビア大な どのチームは、今回のウイルスと過去の研究でわかっている豚 のウイルスの遺伝子情報を照らし合わせた。この結果、ウイル スに8本 あるリボ核酸(RNA)のうち、6本が北米の豚に 感染するウイルスから受け継がれたもので、2本が欧州やアジ ア由来のユーラシア型の豚ウイルスから受け継 がれたことを 見つけた。 前者の6本には、人、鳥のそれぞれに感染するウイルスに由来 するRNAも混ざっていた。人は通常、豚や鳥のインフルには かからないが、豚は人や鳥のインフルにも感染する性質を持つ。 98年ごろ、北米で豚インフルが流行したときに、豚の体内で 豚ウイルスと人のA香港型ウイルス、鳥ウイルスが混じり合っ て、まず「3種混合」のウイルスができたとみられる。これが 北米の豚ウイルスと交雑を重ね、最終的にユーラシア型の豚ウ イルスと合わさって「4種混合」の新たな豚ウイルスになった という。 このウイルスの表面のたんぱく質が、人に感染しやすい変異を 起こした可能性が高い。生物資源研究所(沖縄県名護市)の 根路銘(ねろめ)国昭所長たちは、北米の豚ウイルスから受け 継がれた6本のRNAのうち、1本が人、2本が鳥、3本が豚 (北米)由来であることを示した。国立感染症研究所のウイル ス研究室長などを務めた根路銘所長は「ルーツが詳しくわかっ てきたことで、対策につなげられる可能性がある。今後もウイ ルスは変化する可能性があり、監視が必要だ」と話している。 2009年5月3日 』 と、こういうような検証報告がなされた経緯がありますしかるに現実には・・・食に関する風評被害を警戒するあまりなのか、鳥インフルエンザの発生時になされる報道が[上記の新型インフルエンザ問題は棚上げされるかたちで]単なる農業問題のひとつのようなかたちで報道されがちなことは、日本で生活するものにとってじつに問題をはらんでいることに思えてなりません。ということで、今回は 鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]は養鶏業への被害拡大や食肉消費への風評被害をふせぐためだけではない、日本国民の健康にも影響してくる問題とするべきだ というおはなしでした。 そしてもうひとつ、新型インフルエンザには注意せねばな らない点があります。それは2009年の新型インルエン ザ感染者のうちの死者の年齢層です。米国の米疾病対策セ ンターが発表したデータによると、18歳から64歳以下 の死者が多いことです。60歳以上の層の死者が大部分を 占める季節性インフルエンザの被害とは、この点が大きく 異なっています。さらには症状が発現してから、死亡にい たる経過時間の短かい症例があることが、気をつけねばな らない大きな特長といえるでしょう。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 11, 2022
ハーブ。ハーブでしばく。ペストの医者[こちら]にならってペシペシとしばいたかいもあってか息災に過ごせて1年経過。で、よろしかったら。 ↓ キイボードをたたくときも お茶するときも、夜も 昼間も いつも みじかに置いている、ハーブの枝の 一輪挿し。コロナウイルスの蔓延するにいたった現在/いまは、その傾向に拍車がかかり[ハーブな生活はこちら]、上記の一輪挿しと併せ、ハーブのせん定枝を束ねて、外出したときなどは車中に持参して、用事を済ませて車内に入ろうとする自らの身体を、まるで北欧のサウナで ペシペシと人肌を打つ白樺の枝のようにはたまた“段平のハガキを見てパンチの練習をする矢吹丈”のようにハーブの枝でペシペシペシペシと“打つべし”してます/笑。ちなみにこちらが 車中に持参している 枝ズ。 左はローズマリー。右は 神道でお供えする かみじゃかき。行った先と 気分によってつかいわけております。ウイルスにはきかないとはおもうのですけれども[こちら]、まあ 良い香りに包まれると気分よくなることだし、よろしかったらお試しを。。さらに個人的な希望とすれば事務所に帰社したときなどは、“チャンパラトリオのハリセン”よろしく、いやおうなく捉えられ、ハーブの太枝をもって待ち構えている会社のヒトに向かって放り投げられ叩いたりしばいたりしてもらいたい。そんな気分。で、そんな個人的なハーブ枝需要の高まりをうけて とくにローズマリーを主体に 鋭意挿し木で増殖中~。 ちなみに大きい写真の、ローズマリーに囲まれた 真ん中の鉢は、デンタータとピナータのラベンダ 挿し木となります。→ 薬草の役僧の話はこちら 魔女とハーブのはなしは こちら。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 31, 2022
ペストの医師のいでたちに、いまや共感。一年経過して、あらためて またおもう・・よろしかったら。↓カラス男とでもいうべきか、あるいは東宝怪獣映画のモゲラのコスプレというべきか、初めてそのルックスをみたときは水木まんがの表現を借りれば ギョギョギョ としたのを鮮明に記憶している出で立ち。。そんな格好といえば・・・ そう、ペストの医師です。長いコートと、同じく長い革手袋。頭をすっぽりと隠す大きな帽子に、長靴。そして患者を、ペストにかかった患者に直接触ることを避けるための診察棒を携えているあの画↑。そしてなにより特徴的[個人的には怖いイメージをもってしまう]なのが、あの防護メガネと一体になっているような、あのクチバシ付きマスクです。 繰り返しになりますが初見したときは、死神コスプレの別バージョンにちがいない・・とも おもいましたものね。しかし。しかしです。2021年現在のいま、新型コロナウイルス及び変異種の蔓延する世界の状況に関するニュースを知るたびに、自分になかでその思いは変わりました。このおおげさとも思えた扮装に関する、その当時の人々の感染症に対する必死さというか真剣さというか、そんな覚悟というようなものが理解できるようになりました。なってしまいました。とくにハーブを栽培している身として、なにより理解できるようになったのが、あの扮装のなかでもっとも特徴的な、あのマスクについたクチバシです。じつはあのクチバシのなかには、ハーブが詰められていたという、このマスクを制作したといわれる17世紀のフランスの医師シャルル・ド・ロルムさんに関する記録を耳にしてからは です。 記録曰く・・・「長さ15センチのクチバシのような形で、中に香料を入れてい た。穴は鼻孔近くの左右に1箇所ずつの2つしかなかったが、 呼吸をするのには十分だった。クチバシに仕込んだハーブの 香りを、吸い込む空気にまとわせることができる」と、いうことなのだそうです。ということで今回は、コロナが蔓延するまで理解できなかったペストの医師の出で立ちが、いまは充分に共感できるようになってしまった・・というおはなしでした。 もちろんハーブが感染症予防に効くのかどうかは現在 を生きる私にもわかりません。しかしたとえばカトリ ック修道院でのハーブ栽培のはなし[こちら]や魔女の 白魔術などにかんする民間療法のはなし、 あるいは 日本の疱瘡絵のはなしなどを耳にするにつけ、なにか 心の拠り所になるものがあってもいいというきがしま すね、こうなってきたら。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 28, 2022
ハーブな生活といえば。ウイルス[こちら]に対抗する・・というテーマというかたちで、以前の ハーバルライフといえば思い出すのが、これ。『修道院の薬草箱』という本です。 修道院で栽培されてきた、伝統的な70種類の薬草を取り上げ、それぞれの働きや使用法、適応症について紹介した本です。ハーブティーや入浴法など、植物の有効成分を最大限に引き出す100以上のレシピが、頭痛、胃もたれ、風邪といった症例に応じて紹介されていますよ。自然療法への関心が高まる現代において、家庭でも安心して実践できる手引書として、私たちの心身にやさしく手を差しのべてくれる一冊であるといえるでしょう。興味を持たれた方は、よろしかったら。 そして、修道院です。遠い昔から修道院の施設で育てられてきた薬用植物は、本にもあるように、修道士の手によって育てられるとともに、いろいろな病気の治療に用いられてきた過去があります。そう、修道院の修道士はいまでいうところの、お医者さん的な役目を果していた面があったのですね。なかでも、とくに植物毒による死亡事故や事件に対して現代の法医学者みたいな役割を果していた修道士もいたはず・・・という前提のもとで、書かれている物語があります。それがエリス・ピーターズ作の 『 修道士カドフェル 』 です。 この連作歴史ミステリーのテレビ版は、 こちら 。 主人公のカドフェルは、イングランドの聖ペテロ・聖パウロ大修道院の薬草園を管理してる修道士・・・薬草に関する知識が豊富で、自分で調合した薬で治療も行い、治療を目的として修道院の外にもたびたび出かけていきます。 修道士にしてはある意味世俗に長けた、裏の顔のありそうな人物として描かれているのですが、が、そこは 作者のエリス・ピーターズさんもうまいもので/笑、「修道士になる前は十字軍に従事していた兵士であり船員であった」という粋な設定がなされてます〔おもわず納得させられたり〕。薬草や毒草、そしてミステリーとヒストリー好きな方にはお薦めの物語です。というわけで、修道院で栽培されてきた薬草を紹介した本と、その修道院で薬草を扱った役僧/笑を主人公とした物語のご紹介でした。 カドフェルのプロファィラーぶり。みものです。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jan 26, 2022
ウイルスの伝搬力って、まさに妖怪?つづきとなります[前回はこちら]。 ● ウイルスにかかっていたトマトの残滓などから感染します ● 感染していたトマトに触れていた農機具からも感染します ● 感染していたトマトに触れていた支柱からでも感染します ● ウイルスにかかっていたトマトの種からでも感染しますさらには、土壌に残った羅病したトマトの残滓からも感染することが知られており、乾燥土壌中でさえ2年間も伝染力を失わなかったという報告すらあります。という伝播力の強いウイルスのトマトに対する感染力の強さや感染経路の多様さから連想するのは・・・そう、吸血鬼/ヴァンパイアです。 映画や小説の中で、心臓に杭を打たれ日光を浴びたドラキュラは、いちど は滅びて灰になります。しかし、その灰に血液をたらすと・・・ふたたび再生復活するのです。これって、温度や湿度やトマトがあるという条件さえ合えば、圃場で再び動き出すいろいろなウイルス病のウイルスの動きとよく似ています。また、「吸血鬼/ヴァンパイアに血を吸われたものは、あらたに吸血鬼/ヴァンパイアとなって、いままで仲間だった人間を襲う」点。これなども、ウイルス病にかかったことがわからない程度の感染であっても、収穫や芽かぎなどの農作業管理を行ってしまうことで、健全な株に次々とウイル ス病が感染していくことにとてもよく似ています。これまで人間だったはずの仲間が、じつはすでにヴァンパイア化してた というようなシーンですが、このかかっているか・かかっていないかを疑う心理描写は、「吸血鬼/ヴァンパイアの物語」のキモ/売り物です ものね。もうひとついきましょうか/笑。こんどは妖怪ですが、たとえば鬼太郎の友人である一反木綿です。この妖 怪一反木綿は、切り分けられると、いちどはふつうの布切れにもどります。しかし、切り分けられた木綿に、たとえば水などがかかると切り口が自然につながって、ふたたび一反の大きさの妖怪となり、自らの意思をもって動き出すのです〔八百八たぬきのでてくる 妖怪獣 の回参照〕。条件が整わなければ、動かないでじっとしている「もの」が、ある条件が加わることで生物化して動き出すということになるわけですが、これなと は、まさに「生物と無生物の中間の存在」であるというウイルスの性質そ のものといってもよいほどによく似ています。そして思うんですよ。このような吸血鬼や妖怪の話しというのは、「ウイルス病で苦労したわれ われの祖先が、ウイルス病の怖さを伝えるために、妖怪やモンスターの姿として伝承してくださったのではないのか」って。ちなみに・・・宮崎県における鳥インフルエンザの発生した圃場における ウイルの侵入経路の不可思議さや同じく宮崎県を襲った口蹄疫ウイルスの広がり方からみたウイルス感染の恐ろしさというのはまさに妖怪でしたよ。つづく・・・。 ウイルスについて正式名称は濾過性病原体。DNAかRNAのどちら か一方を持ち、結晶化など無生物の特徴も併せ持つ。単独では自己 増殖できないが、生物に寄生することで自己増殖する。そのために ウイルスは、生物と無生物の中間の存在であるとされています。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Jan 24, 2022
ウイルス病の怖いところは。ヒトでいうならノロウイルスに新型インフルエンザ。そしてコロナウイルス。家畜でいえば豚コレラや鳥インフルエンザに口蹄疫と、ウイルスばやりの世の中です。ということで、今回は農業の、まずは植物・作物のウイルス病についてのおはなしです。2010年前後の再掲載ですが、よろしかったら。 ↓『ウイルス病の怖いところは。』たとえば家庭菜園でも良く栽培されているトマトですが・・・栽培されているトマトの収量減を引き起こしたり、最悪の場合は感染したトマトを枯らしてしまうこともあるタバコモザイクウイルス病や黄化葉巻病黄化エソ病などのウイルス病があります。その伝染の経路ですが、まずはこのウイルスをもっている昆虫から伝染します。そしていちど感染してしまうと、つぎは昆虫がいなくても、かかった株から健全な株へと、次々とウイルス病が感染していくことがあります。これは、ウイルス病にかかってしまった株といまだウイルスにかかっていない健全な株とを、〔ヒトが〕同じ農作業管理をおこなってしまったために感染が拡大してしまうというケースです。また、そのような農業管理だけではなく、前の作でウイルスにかかっていたトマトの残滓が圃場に残っていた場合は、その残滓から感染するケースも場合によっては〔感染力の強いウイルス場合には〕おこりえます。さらには残滓ばかりではなく、前作で感染したトマトに触れていたトマトの樹に使用した支柱や農具から感染する場合もあります。驚くべきことには、かかっていたトマトの種からでも感染したとか、2年前に乾燥土壌中に鋤き込まれたはずの〔ウイルスに感染した〕トマトの残滓からでも感染したというような実験報告すらあります。ということで、タバコモザイクウイルス病などに代表されるウイルス病は ● なんといっても治療する薬がない ● 感染するちから が、強すぎる ● 第三者によって感染が広がってしまう場合がある ● 条件が満たされれば、不活性化していたものが活性化するといった点が、怖れられているわけです。怖れられるあまりに、「トマト栽培されている農家の田畑では喫煙者が嫌われる」といった伝説さえも生まれました。これは喫煙者の吸っているタバコ製品や、生産現場では喫煙を控えてはいても、ふだん喫煙している喫煙者者の手には、ウイルスが付着しているのではないかと疑われたためです。そして、このような感染パワーに満ちたウイルス病に対する対抗策ですが ● 媒介する昆虫をこまめに駆除する ● 作業に使う農具や農機具を清潔にしておく ● 早期発見に努める ● 発見した場合には、すばやく抜き取って処分すると、いったような手段がとられています。いじょう、今回は栽培されている作物に対して様々な病状を引き起こすことで収量減をもたらすウイルス病についてのおはなしでした。ちなみに栽培管理中の作業現場のヒトの手を介した感染を防ぐ方法ですが ● ハサミやナイフを第三リン酸ナトリウムの飽和液で消毒する ● ハサミなどの農具を、煩雑に取り替える などといった対策をおこなうことで、作物の汁液を介した感染を予防する方法 が取られていますよ。つづく。 植物に感染するウイルスの数ですが、世界中でいえば950種 以上、国内では300種以上があるといわれていますよ。 この種類の多さもまた、脅威です。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 23, 2022
ハーブ栽培の効用。 10年ほど前の回ですが、よろしかったら。↓ラベンダー作りの魅力・・・それはお花を楽しむと同時にハーブの一種であるラベンダーの持つ濃厚な香りを楽しめることにもあります。すなわち“剪定や挿し木・植替えなどのガーデニングの作業”をすることによって、同時に香りも楽しめるというわけです。さらには、自動的に頭痛・肩こり・不眠などに効果があるといわれるハーブの持つアロマセラビー効果にも浴することができるわけですから、なんという贅沢、そして効率の良さでありましょうか/笑。たしかに作業が終わるとですね、「樹がきれいになってよかった」という達成感を感じるのに併せて、落ち着きや安らぎというようなものを感じてしまうんですよ。そうこうやって長年して作業[こんなかんじ]しているうちに・・・ ● 肩が凝っている本日には、このラベンダーの剪定や手入れ ● 頭が重い日には、あのラベンダーの剪定や手入れ ● 鼻が詰まるとき、あのハーブの剪定や手入れや植え替えをやってみる・・・といった具合に、その日の気分や症状によっ手世話する植物の種類を変えたりすることまでできちゃったりするようになるんですから、年月と経験いうものはえらいものです。こういったものなどはハーブを長年栽培しているものだけに与えられた特権といってよいもののひとつでしょう。プチな幸せではありますけれど/笑。ちなみにお昼休みにラベンダーのプチ剪定をやった本日は、 デンタータラベンダーの茎葉をいれたお風呂を楽しんだあとに グラスに投げ込んだ ピナータラベンダーの花穂を愛でつつ、 シャーデーでも流しながらのネットサーフィンみたいな、“これっていちおうハーバルライフ?”みたいな夜にしようと思っております/笑。 太古の水ゴケの変化したピートモスや 鉱物であるゼオ ライト、そして ミネラルである化成肥料に、たとえば ボルビックのような清流の水を使った〔生ゴミ臭とか、 餌に抗生物質が入ったふん尿臭とは無縁の〕ガーデニングも ありだとおもうんですよね。よくよく考えてみればむしろこ っちのほうが、 〔薬品とは無縁の〕自然系だったりして。こんなふう。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 22, 2022
コウモリといえば益獣だったのだけれど。昨日の夕方。資材倉庫の電動シャッターを閉めようとして、倉庫の壁についている扉のスイッチを押そうとしたそのとき8センチ四方のおおきさほどの、黒い布切れふうの物体が足下に転がっているのに気づいた。コウモリだった。鼻の穴をまる見えにして、アゴをおもいっきり上につき上げる形で、すでにこと切れている。みたところ、まだ若い個体。そして気になるのは、今月にはいって2頭目の死体であることだ。ひとむかしまえ、そう5年ほど前であるならば、まあゴム手袋を装着するくらいの軽装備で拾い上げ、軽く掘った穴に土葬するくらいのことが普通のことだったのだけれど、 今回は今月にはいって2頭目ということもあり、前回よりも万全には万全を期して、 上下のカッパをきこんだうえに手袋+長靴の完全装備で、まずは遺骸と、遺骸があった周辺にまんべんなく消毒スプレーを散布し、スコップや取りバサミを使って回収した遺骸をより深くく掘った穴に埋葬しました。もちろん遺骸のコウモリに触れたか、触れた可能性がある用具類すべてにも、まずは消毒スプレーを散布したうえで洗浄。その後、用具を太陽光のもとで風乾したあと、再度消毒スプレーを散布後に収納しました。・・・今回のいっけん大袈裟すぎる対応をとった理由はもちろん新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策。『SARS-CoV-2は中国のコウモリを起源とする可能性があり、ほかの動物を介してヒトに広まった』という説がある以上は、用心するにこしたことないですものね。またヒトのコロナウイルスが逆にコウモリに感染し被害を広げる可能性だってありますし、またひょっとしてこの亡くなったコウモリが国外からやってきた個体である可能性だって ないとはいいきれないはずですし[国外からやってくるウンカのはなしはこちらツマジロクサヨトウのはなしはこちら]。もうしばらくの辛抱であるとはおもいますけれど、なんというか心配しなければならないことが多い世の中になってしまったものですね。 新型コロナウイルス感染症がおさまるまでは正義の 味方だったはずのバットマンや黄金バットも いま は肩身が狭いことでしょうね~。じつにお気の毒です。 いっぽうでジョーカーや怪人ナゾーは おおよろこび?「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Sep 16, 2021
蒸し蒸しする季節には “冷や汁”。河の河童もうだるほどの蒸し暑さ時には、 体を冷やす効果がある野菜を使った こんな料理はいかがでしょう。 冷や汁 / ひやじる です。現在では、宮崎県などに残っている日本料理ですね。 かつては、その見た目から、お味噌汁をご飯にかけただのものだ と誤解するむきも多かった 冷や汁/ひやじる ですが、じつはこれ日本に古来から伝わる夏の伝統食でもあるんです。 『古くは鎌倉時代の「鎌倉管領家記録」にみられる/ウィキペディア』という、この「冷や汁」。味噌を調味料としたこの料理は、僧侶等によって日本各地に流布され、その後、気候風土が適した地域のみに残ったことが、現在ではわかっています。 そんな 冷や汁/ひやじる ですが、夏場の健康食としては、じつにお薦めの一品です。 気になるレシピですが・・・ “はじめてだが、いっちょう食べてみるか”と思った方は、インスタントの冷や汁の素〔宮崎の県産ショップや通販などで入手できます〕がありますので、とりあえずは これを利用しましょう。 そして冷や汁に入れる具ですが・・・これはけっこう自由なかんじで。 代表的な具としては、薄くスライスしたキュウリ 、そしてミョウガ ですが、これに加えて トウフを入れたり、ゴマを入れたり、シソを入れたり、と、人それぞれのいろいろな冷や汁 が存在します。 これらの具を、インスタントの冷や汁の素にいれたら、つぎは仕上げ。 これを冷蔵庫でキンキンに冷やす作業 が 待ってます。さらに食べる直前にはこの冷やした冷や汁に、氷まで浮かべたりして/笑。 で、さらに不思議なのは、ここからなのですが・・・ この冷や汁を、わざわざ炊きたての麦入りご飯にかけて、いただきます。そう、なぜか 炊きたて。しかし、これがうまい。 お茶碗のなかで、熱いご飯と つめたーい汁が混在する不思議さ そうなんです、この温度差や微妙にかわりゆく温度変化を味わうのが、この冷や汁という料理のキモなのです。 その微妙感を味わうためにも、 ご飯によそう冷や汁の量をあえて少なく これが大事となりますね。・・・まあ、かける回数が多くなりますけれど。 かけては食べ、かけては食べ の、いわゆるわんこそば状態/笑にして食べる。 だって、いっぺんにかけては、結局ぬるくなっちゃいますからね。せっかくの冷や汁です。興味を覚えられた方は、ぜひお試しを。 いじょう、冷や汁のおいしさは、その味のもつ深みや、いろいろな具のおいしさ加えて、さらには その びみょーな温度変化 にもあるというおはなしでした。 あっ、そして つけあわせには 干しダイコンの酢づけ です。干しダイコンも宮崎の特産なんですよ。ぜひ こちらも お試しあれ。 インスタントの冷汁の素が売りきれそうな 蒸し暑さと なってきた宮崎県の沿海部。 冷たい料理を、ついつい熱く語ってしまいました/笑。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jul 2, 2021
マダニ被害が3月からって、いったい?!マダニが媒介する感染症SFTS。例年では4月後半から水が温んでくる5月に発生のピークを迎えるというのが 南九州のガーデナーやアウトドア愛好家の認識だと思っていたのですが・・・宮崎県は 『3月に都城市の60代の男性と西都市の70代の男性がSFTS感染症に感染した』と、4月2日に発表しました。ということで過去分とはなりますが、野外活動時の服装についての回となります。農作業やレジャーなどで「草むら」や「やぶ」に入る機会が多くなってくるこれからの時期。肌の露出をなるべく避けた服装+防虫スプレーといった万全の対策を講じてまいりましょう。 ↓『マダニ被害を防ぐためにも農作業時の服装はしっかりと。』県内で シカやイノシシ・サルなどによる鳥獣被害 が 広がっています。最近では単に農地への侵入などはおさまらず、畜舎などへの侵入による家畜飼料の食被害が発生している地区さえあるとの報告もあるようです。そのような野生動物の侵入が一般的となった地区において、充分に注意しておかねばならないこと があります。それが 「重症熱性血小板減少症候群/SFTS」 対策です。ご存知のように、この マダニが媒介するSFTS は、発熱や下痢などの症状が続き、有効な治療法のないまま最悪の場合は死亡することもある怖い病気です。野生動物を目撃したり、姿が見えなくても被害を確認したりした場合は、〔農作業時はもちろんのこととして]裏山にいく場合などであっても[マダニ被害に逢わないに]肌を露出しないような服装をすることをこころがけましょう。 → 関連記事は こちら 。そんなマダニ被害から身を守る服装例ですが、ののののののののののののののの ● 首にはタオルなどをまき、首筋をださない ● シャツのそで口は 手袋の中に入れる ● シャツの裾は ズボンの中に入れる ● ズボンの裾は 長靴の中に入れるといったようなものになりますよ[図をご参考に]。ここ 宮崎県が全国でもっともSFTSにかかった患者数が多い県であるという現実を みなで共有してまいりましょう。 健全な農家経営に必要なもの、それはまずはなんといっても 経営者の健康です。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Apr 4, 2021
特別措置法”についてのおもいで。 新型コロナウイルス対策を強化するコロナ特別措置法と感染症法の改正案は29日午後、衆院本会議で審議入りしたというニュースを受けて・・・特別措置法関連ということで新型インフルエンザ対策措置法が取りざたされていた2012年1月19日分の当ブログ記事です。鳥インフルエンザと口蹄疫ウイルスの伝搬力のスピードと影響の恐ろしさ[防げなさ]を当時現地で実感していただけに、交雑して変化していくウイルス病に対する対策はスピードがいちばんだとの思い[こちら]を強く抱かずにはおられなかったことをことのほか強く記憶しております。ということで、2012年分ですが、ご参考までによろしかったら。 ↓『新型インフルエンザの特別措置法には大賛成/2012.01.19』「政府は、強い病原性と感染力を持つ「新型インフルエンザ」が流 行した際に緊急事態を宣言し、国民に対して強制力を持った措置 を取れる特別措置法案を通常国会に提出することを決めました。」という本日のニュースです。 こちら 。この特別措置法案は強い病原性と感染力を持つH5N1などの新型インフルエンザの流行が確認された場合、政府は「緊急事態」を宣言し都道府県知事が強制力を持った「指示」を出せることが大きな特徴となっているようです。良いことだと考えます。しかし この法案に対して、「ウイルスの性質を短期間で把握するのは難しく、どのようなケー スで緊急事態宣言が出されるかはっきりしていない。政府は、イ ンフルエンザ以外の強毒性の新たな感染症にも同法を適用すると しており、安易な権利制限につながるとの声も上がっている。」との見解も一部あるようです。しかしですね、鳥インフルエンザや口蹄疫の惨禍を現場で経験したわたくしは、強くおもうんですよ。 強毒性の新たな感染症に対するには、とにもかくにもスピード をもった対策をとることがなにより肝要であると〔日本の農業は畜産業が主体でありますから〕。ちなみに2009年の新型インフルエンザですが、つぎのような経過をたどりました。 2009年4月に豚のあいだで流行していたウイルスが、農場な どで豚から人に直接感染し、それから人の間で広まったとされて いる。その後6月には、世界保健機関(WHO)は、世界的流行病 (パンデミック)であることを宣言し警戒水準をフェーズ6に引 き上げた。そういうわけで、2009年春頃から2010年3月にかけて世界的に流行した新型インフルエンザについての当ブログの当時の記事のご紹介です。よろしかったら、ご参考に。■ 2010.02.14 これだけ肺炎が多いインフルエンザははじめてだ■ 2010.02.01 タミフルが効かない耐性ウイルス増加中■ 2010.01.21 交雑をふせぐことが肝要▼ そして迅速な対応が功を奏した「ウイルス対策にはスピードが命」の回は こちら です。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 29, 2021
ハーブ。ハーブでしばく。 キイボードをたたくときも お茶するときも、夜も 昼間も いつも みじかに置いている、ハーブの枝の 一輪挿し。コロナウイルスの蔓延するにいたった現在/いまは、その傾向に拍車がかかり[ハーブな生活はこちら]、上記の一輪挿しと併せ、ハーブのせん定枝を束ねて、外出したときなどは車中に持参して、用事を済ませて車内に入ろうとする自らの身体を、まるで北欧のサウナで ペシペシと人肌を打つ白樺の枝のようにはたまた“段平のハガキを見てパンチの練習をする矢吹丈”のようにハーブの枝でペシペシペシペシと“打つべし”してます/笑。ちなみにこちらが 車中に持参している 枝ズ。 左はローズマリー。右は 神道でお供えする かみじゃかき。行った先と 気分によってつかいわけております。ウイルスにはきかないとはおもうのですけれども[こちら]、まあ 良い香りに包まれると気分よくなることだし、よろしかったらお試しを。。さらに個人的な希望とすれば事務所に帰社したときなどは、“チャンパラトリオのハリセン”よろしく、いやおうなく捉えられ、ハーブの太枝をもって待ち構えている会社のヒトに向かって放り投げられ叩いたりしばいたりしてもらいたい。そんな気分。で、そんな個人的なハーブ枝需要の高まりをうけて とくにローズマリーを主体に 鋭意挿し木で増殖中~。 ちなみに大きい写真の、ローズマリーに囲まれた 真ん中の鉢は、デンタータとピナータのラベンダ 挿し木となります。→ 薬草の役僧の話はこちら 魔女とハーブのはなしは こちら。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 22, 2021
ペストの医師のいでたちに、いまや共感。カラス男とでもいうべきか、あるいは東宝怪獣映画のモゲラのコスプレというべきか、初めてそのルックスをみたときは水木まんがの表現を借りれば ギョギョギョ としたのを鮮明に記憶している出で立ち。。そんな格好といえば・・・ そう、ペストの医師です。長いコートと、同じく長い革手袋。頭をすっぽりと隠す大きな帽子に、長靴。そして患者を、ペストにかかった患者に直接触ることを避けるための診察棒を携えているあの画↑。そしてなにより特徴的[個人的には怖いイメージをもってしまう]なのが、あの防護メガネと一体になっているような、あのクチバシ付きマスクです。 繰り返しになりますが初見したときは、死神コスプレの別バージョンにちがいない・・とも おもいましたものね。しかし。しかしです。2021年現在のいま、新型コロナウイルス及び変異種の蔓延する世界の状況に関するニュースを知るたびに、自分になかでその思いは変わりました。このおおげさとも思えた扮装に関する、その当時の人々の感染症に対する必死さというか真剣さというか、そんな覚悟というようなものが理解できるようになりました。なってしまいました。とくにハーブを栽培している身として、なにより理解できるようになったのが、あの扮装のなかでもっとも特徴的な、あのマスクについたクチバシです。じつはあのクチバシのなかには、ハーブが詰められていたという、このマスクを制作したといわれる17世紀のフランスの医師シャルル・ド・ロルムさんに関する記録を耳にしてからは です。 記録曰く・・・「長さ15センチのクチバシのような形で、中に香料を入れてい た。穴は鼻孔近くの左右に1箇所ずつの2つしかなかったが、 呼吸をするのには十分だった。クチバシに仕込んだハーブの 香りを、吸い込む空気にまとわせることができる」と、いうことなのだそうです。ということで今回は、コロナが蔓延するまで理解できなかったペストの医師の出で立ちが、いまは充分に共感できるようになってしまった・・というおはなしでした。 もちろんハーブが感染症予防に効くのかどうかは現在 を生きる私にもわかりません。しかしたとえばカトリ ック修道院でのハーブ栽培のはなし[こちら]や魔女の 白魔術などにかんする民間療法のはなし、 あるいは 日本の疱瘡絵のはなしなどを耳にするにつけ、なにか 心の拠り所になるものがあってもいいというきがしま すね、こうなってきたら。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Jan 15, 2021
防鳥三銃士。香川県に兵庫県、ひきつづいて福岡県、そして宮崎県でも発生している鳥インフルエンザ。そんな環境下において、野鳥をさけねばならない農業関係[養鶏農家では鳥フンとの接触を避けるため洗濯物は室内に干すという対策も現実にとられています]という仕事がら、本年の8月からは事務所の倉庫にやってくるようになったハトの群れの接近を回避せねば・・・とホームセンターにいって防鳥グッズを3点ほど購入しました ↓。 まずはこちら。 むかしなつかしい、セルロイドの、 ピンクのおきあがりこぼしみたいな背中をしていますが、 じつはけっこうリアルな 目ヂカラはんぱない フクロウ。。 そして、フクロウにくらべたら “デフォルメしすぎかなあ”と思いつつ購入した どこか愛嬌のある、しかし 口のでかあいヘビ[風があるとけっこう動いてみえるんですよ]。 そして全国の田畑/でんばたで風にはためいている、農業界では すでにおなじみになっている鷹カイト です。ポールに糸などセット販売中 → 野鳥からの鳥インフルエンザウイルスの検出や、香川の養鶏場での鳥インフルエンザの発生からはじまって、兵庫に福岡そしてここ宮崎でもでちゃった鳥インフル対策の一助として大空に羽ばたく鷹凧と剛力して がんばれ、防鳥三銃士! 鳥インフルかもしれないと気づくまでのあいだにも 毎日毎時間排出されつづけるフン。そのフンが運ば れる過程で、たとえばカラスやイノシシ、ネズミな どの野生動物に接触する可能性もおおいにある・・・ なんてはなしは こちら。 やはりフンを介しても おおいに伝播していく口蹄疫時のはなしは こちら。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 1, 2020
獣害を防止することは感染症防止にもつながる。たとえば豚熱や鳥インフルエンザの発生源として考えられうるのはまずはカラス。死んだイノシシの臓器などを咥え運ぶことで、そのカラスの生活圏のなかでウイルスが拡散することになります。そのウイルスにふれた小動物たちがこんどは新たなウイルス運搬者となって、侵入防止のために張られた網の目をかいくぐり、ウインドレスな畜舎にさえウイルスの侵入を許す・・・などといった鳥類やネズミなどの小動物が鳥インフルエンザや豚熱発生の原因にもなっているケース[こちら]をとりあげましたが、それに加えてヒトの生活圏へのイノシシやシカ[クマも]といった大型の哺乳類の侵入も獣害や感染症発生の原因となります。ここでかんがえねばならないこと、それはなぜ、なにゆえ山の動物たちは人家近くに寄ってくるのか・・・ということです。その答えは簡単です、それは餌があるから。栽培されている農作物であれば、たとえば侵入防止用の電気柵や網などが設置されているのでしょうけれど、収穫をおわった圃場の放置状態の取り残しの作物や作物残渣の場合はどうでしょう。田にはヒコバエ、畑には取り残しの農作物、そして最近では過疎化で人のすまなくなった家屋に植えられている柿やクリ、さらにはミカンなど、食料がいっぱい。このような状態では人家ちかくへ動物をよびこみ餌付けしているようなものではありませんか。ということで巷でよく啓発されている作物残渣や放置された取り残し作物のはなしではなく、ここでは作物全国には膨大な面積があるとおもわれるヒコバエのはなしをとりあげてみました。田起こしの時期でもありますし、過去分ですがよろしかったら。↓『獣害を防止するためにも田を起こそう』対策が功を奏して減少しつつある鳥獣による農作物被害。農水省発表によるその被害額は こちら ↓。■ 鳥獣による平成29年度の農作物被害 被害金額が約164億円で前年度に比べ約8億円減少(対前年5%減)、 被害面積は約5万3千haで前年度に比べ約1万2千ha減少(対前年 18%減)、被害量が約47万4千tで前年に比べ約1万3千t減少(対 前年3%減)しています。 主要な獣種別の被害金額については、シカが約55億円で前年度に 比べ約1億円減少(対前年2%減)、イノシシが約48億円で前年度 に比べ約3億円減少(対前年6%減)、サルが約9億円で前年度に 比べ約1億3千万円減少(対前年12%減)しています。減りつつあるとはいっても、まだまだ大きな被害。動物たちとの良い関係を保つためにも、獣害はなるべく減らしてていったほうがよい。そんな獣害の原因ですが・・・ 鳥や獣などの動物を呼び寄せている一番の原因は、 ひこばえ にある と、10年ほど前から いわれはじめました。ひこばえとは収穫後の作物の切り株や根元から生えてくるイネの若芽のこと。とくにイネ刈り後の水田に残っている切り株から生えてくるヒコバエが要注意です。栽培しているお米や野菜とちがって、放置されているひこばえなら、ヒトは 動物が食べてもさほど気にならない。こういった 心のすき間に、動物達が忍び寄る のです。ちなみに 10ヘクタールの田んぼのヒコバエなら、 100頭のシカを ひと月養えるほどの餌となるというデータがあります〔1ヘクタールでは10頭・10aで1頭の割りになりますよ〕。つまり ひこばえの放置は、ある意味で動物の餌付けをしているもの と 考えなければなりません。そんなひこばえが生えてくるのを防止するには、収穫後のこまめな耕運が効果的です。田を起すことで、株を土中にすきこみ、ひこばえが生えてくるのを予防するわけですね。そうすることで 動物たちが集落に近づかないようにする。ということで今回は、獣害被害の多い集落では田の耕運といった農業の基本的な作業を部落をあげて励行することが、まずはなによりの獣害予防方法となり、それはまた結果的にヒトと動物との良い関係性を構築することになるというおはなしでした。 バインダーで刈られた長いままのワラの場合は、大雨などで 田から流出すれば、排水路を詰まらせることにもなりかねま せん。 水害を予防するという観点からも、田起しは重要になります。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Nov 13, 2020
11日現在、香川県で3例発生した鳥インフルエンザ。そんな鳥インフルエンザ発生のニュースのなかで「野鳥が入ってくるはずのない、窓無しのウインドレス鶏舎なのになぜ鳥インフルの発生が?」などといった報道がありましたので[こちら]、それ関連ということで、2011年の当ブログを再録してみました。「感染はいろんな要因が絡み合って起きる。単純に渡り鳥だけが原因とは言いづらい」という環境省の過去の調査チームの発表に関連する回を、ご参考までによろしかったら。ちなみに映像は鳥の出荷口から侵入している小動物の映像です。 こんなかんじで侵入してくるのかも。。。 ↓鳥インフル。『ネズミ一匹でも大山鳴動』な時代へ。“まえぶれや騒ぎが大きいわりには、実際の結果の小さいこと”をたとえたことわざに 「大山鳴動して鼠一匹」 というものがあります。『大きい山が音を響かせ揺れ動くので、大噴火でも起こるのかと見守っていると、小さな鼠がたった一匹出てきたにすぎなかった』という意味あいになりますね。しかしですね、家畜の大量飼育があたりまえのことになっている現在、これからこのことわざは、『鼠一匹でも大山鳴動』 と直さねばならないような気配ですよ。ということで、まずは 大陸から渡り鳥がやってくる時期になると発生が心配される鳥インフルエンザに関する昨年2011年の関連の新聞記事が、こちら ↓。『鹿児島・出水の感染は「ネズミが感染経路か」疫学調査チーム結論』出水市の採卵鶏農場で発生した鳥インフルエンザの感染経路などを調べている県の疫学調査チームは14日、県庁で会合を開き、調査内容をとりまとめた。発生鶏舎内でネズミの死骸やフンが見つかったことなどから、ネズミがウイルスを運んだ可能性がある、と結論づけた。会合は非公開。座長の高瀬公三鹿児島大教授(家禽疾病学(かきんしっぺいがく))によると、感染経路について野鳥、人、空気感染などの可能性を検証したが、いずれも否定。鶏舎からネズミ1匹の死骸と多数のフンが見つかり、モグラの穴が鶏舎の内外に複数あったことから「ネズミがモグラの穴を通り侵入してウイルスを運んだと断定はできないが、可能性を否定できない」と結論づけた。未消毒の井戸水が鶏の飲用に使われていたが、高瀬教授は「ウイルスは水で繁殖できず、井戸は密閉されていたため、感染源と考えづらい」とした。そして2009年4月には、こんな動物に関する発表もありました。『国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザに感染』国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染していたことが、東京大医科学研究所と山口大の調査でわかった。野生動物の感染は、国内ではこれまで鳥類では報告されていたが、哺乳(ほにゅう)類は初めて。宇都宮市であった日本獣医学会で4日、発表した。 東京大医科研の堀本泰介准教授らは、西日本の3地域と東日本の1地域で05年以降に捕獲されたアライグマ988匹の血液を調べた。その結果、10匹の血液から、過去にH5N1型に感染したことを示す抗体を検出した。 これらの10匹がいた3地域のうち2地域は、ニワトリや野鳥の感染が報告されていない地域だった。発症して死んだ渡り鳥などを食べて感染した可能性が考えられるという。養鶏場での発生がなくても、国内にウイルスが持ち込まれている可能性を示した。 堀本さんは「感染率が1%と低く、アライグマ間での感染拡大は考えにくいが、養鶏場への感染源になる恐れはある。ウイルスの侵入防止策を再確認すべきだ」と話す。 国内の野生動物のH5N1型感染は、ハシブトガラス、クマタカ、オオハクチョウの鳥類3種で確認されていた。アライグマは北米原産で、ペットとして輸入され、野生化した。雑食で繁殖力が強く、国の特定外来生物に指定され、駆除が行われている。 大槻公一・京都産業大教授(獣医微生物学)は「海外ではネコ科などの哺乳類の感染が報告されており、国内で見つかっても不思議ではない。野生動物はほかの病原体をもっていることも多く、むやみに接触しないことが大事だ」と指摘する。と、されています。ということで、今回は鳥インフルエンザの感染経路に関連しているのではないかと考えられている2つの新聞記事のお話をお届けしました。よろしかったら、ご参考に。 窓というものがない最新式のウインドレス鶏舎でも感染がおこった ケースもあります。そうなると、穴を掘ったり伝ったりして侵入し てくる可能性のあるネズミやアライグマにイタチなどの小動物原因 説には、充分に説得力があると考えられそうです。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 11, 2020
鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]。かりに人が食したとしても大丈夫・・ みたいな報道しかなされがちなのですが、こんな重大な問題もあるよ ということで 前回の畜産農家でない一般人の車の消毒のはなし[こちら]のつぎの話として再掲載の2016年11月分です。つけくわえれば、そんな鳥インフルエンザにかかったトリのフンでも フン尿使用を歓迎するタイプの農業では使用とよしとするのかなあ なんてこともイマジンしていただけたら さいわいです。よろしかったら。 ↓『鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]』ウイルスは変異することで、鳥に感染するタイプのものが他の動物にも感染するようになることがあります。鳥から人への感染が繰り返されると、ウイルスが人の体内で増えることができるように変異してしまい、さらに人から人へ容易に感染できるように変異する可能性もあります。人と鳥のインフルエンザウイルスが豚のなかで、いわば合体することもあるといいます。いわゆる新型インフルエンザウイルスはこうした経緯によって発生するだろうと予想されていること・・・これが鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]のひとつです。 たとえば2009年におこった新型インフルエンザの由来については『新型の豚インフルエンザウイルスは人と鳥、2種類の豚が持っ ていた計4種類のウイルスが複雑に混じりあってできたことが、 米国や日本の研究チームの 解析でわかった。米疾病対策セン ター(CDC)や世界保健機関(WHO)が公開する新型イン フルの遺伝子情報をもとに調べた。予防や治療の基礎データと な るウイルスの正体が明らかになってきた。米コロンビア大な どのチームは、今回のウイルスと過去の研究でわかっている豚 のウイルスの遺伝子情報を照らし合わせた。この結果、ウイル スに8本 あるリボ核酸(RNA)のうち、6本が北米の豚に 感染するウイルスから受け継がれたもので、2本が欧州やアジ ア由来のユーラシア型の豚ウイルスから受け継 がれたことを 見つけた。 前者の6本には、人、鳥のそれぞれに感染するウイルスに由来 するRNAも混ざっていた。人は通常、豚や鳥のインフルには かからないが、豚は人や鳥のインフルにも感染する性質を持つ。 98年ごろ、北米で豚インフルが流行したときに、豚の体内で 豚ウイルスと人のA香港型ウイルス、鳥ウイルスが混じり合っ て、まず「3種混合」のウイルスができたとみられる。これが 北米の豚ウイルスと交雑を重ね、最終的にユーラシア型の豚ウ イルスと合わさって「4種混合」の新たな豚ウイルスになった という。 このウイルスの表面のたんぱく質が、人に感染しやすい変異を 起こした可能性が高い。生物資源研究所(沖縄県名護市)の 根路銘(ねろめ)国昭所長たちは、北米の豚ウイルスから受け 継がれた6本のRNAのうち、1本が人、2本が鳥、3本が豚 (北米)由来であることを示した。国立感染症研究所のウイル ス研究室長などを務めた根路銘所長は「ルーツが詳しくわかっ てきたことで、対策につなげられる可能性がある。今後もウイ ルスは変化する可能性があり、監視が必要だ」と話している。 2009年5月3日 』 と、こういうような検証報告がなされた経緯がありますしかるに現実には・・・食に関する風評被害を警戒するあまりなのか、鳥インフルエンザの発生時になされる報道が[上記の新型インフルエンザ問題は棚上げされるかたちで]単なる農業問題のひとつのようなかたちで報道されがちなことは、日本で生活するものにとってじつに問題をはらんでいることに思えてなりません。ということで、今回は、鳥インフルエンザを防ぐ理由[わけ]は養鶏業への被害拡大や食肉消費への風評被害をふせぐためだけではない というおはなし でした。 そしてもうひとつ、新型インフルエンザには注意せねばな らない点があります。それは2009年の新型インルエン ザ感染者のうちの死者の年齢層です。米国の米疾病対策セ ンターが発表したデータによると、18歳から64歳以下 の死者が多いことです。60歳以上の層の死者が大部分を 占める季節性インフルエンザの被害とは、この点が大きく 異なっています。さらには症状が発現してから、死亡にい たる経過時間の短かい症例があることが、気をつけねばな らない大きな特長といえるでしょう。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 10, 2020
鳥インフルがおこると、車だって困る。前回[こちら]の関連として宮崎で鳥インフルが連続したときのおはなしです。家畜伝染病が[新型インフル誕生といった大きな話ばかりではなく]一般市民生活全般にも影響を及ぼす例として 2016年12月分となりますが ご参考までによろしかったら。↓『悪夢ふたたび・・・それは1枚の回覧板からはじまった。』車を大切になさっている方も多いと思います。大切な車に、たとえば鳥のフンがついた場合は、どうなさいますか?ほっとくという方や、直ぐに洗うという方など、対処方法は個人個人で違うとは思いますが、たとえば車の販売会社のホームページでは、つぎのような対処方法を指導しているようです。 「知っている方は多いと思いますが鳥の糞は強い酸性です。そして、 車の塗装は基本的にアルカリには強いのですが酸性には極端に弱 い特性があります。」「鳥のフンには塗装を傷めるアルカリ成分が含まれているので、放っ ておくとシミやくぼみができてしまいます。乾く前なら水で流し、 乾いてる場合は無理に取ろうとせずに、水分をたっぷり含ませ柔 らかくしてから水で洗い流しましょう。」と、このように鳥のフンが酸性かアルカリかという問題がありそうですが、車の塗装を傷める可能性はありということになりましょう。それでは・・これが鳥のフンではなく同じくアルカリ性や塩素系の液体であれば、どうでしょう。大切にしている車に塩素系やアルカリ性の液体がかかった場合の影響はどのような作用を車体に及ぼすものなのでしょう。と、書くと、「車に塩素系やアルカリ性の液体がかかる」なんてことがあるのかなと思われる方が大半であると思いますが・・・畜産県に住んでいる場合は、そんな場面もいまや大アリなのですよ。そう、口蹄疫や鳥インフルエンザの蔓延を防ぐために、こういった家畜伝染病の発生した道府県では一定区域内で消毒が実施されるからなんです。ちなみに口蹄疫被害のおこった宮崎県の自動車販売会社によると、消毒液に関しての対処法は〔問い合わせが多かったということで〕つぎのような説明がなされていました。「塗装がはげた部分やタイヤのホイール内側はさびやすいです。塩素 系やアルカリ性の消毒薬をかけた車両を放置すると、白い斑点がで きる恐れもあります。そうしたことを防ぐには、なるべく早く洗車 するのが一番。消毒の前に車用ワックスをかけるとより効果的です」ということで・・・回数にもよりますが、1日に数回も消毒液がかかるとやはり影響がある。そしてそのような状況を踏まえて、このおはなしは 宮崎県のお花農家である私の友人のYくんのケースにつづきます。車を人一倍大切にするYくんにとっての大問題となったのは、彼のお家の場所にありました。お花を栽培している関係上、 彼の家のまわりは養鶏場や牛舎が点在する田園地帯にあったのです。そのために愛車が、消毒漬けになった。通常の町への買い物はもちろん、こどもさんの送り迎え、作っているお花の出荷に、車でいちど出ていくたびに最低でも2回、往復で4回も車が消毒される道を通らねばならないのです〔1日のうちに3回通ると12回となりますよね〕。 最初のうちは、家にかえるたび、まめに洗車していたYくんですが、さすがに4ケ月もこの状態が続くと、次第に洗車をするのが億劫になっていったといいます。そして当然といいますか、車の塗装がしっかりと剥げてきた。車好きとしては なんとも やりきれない事態ですよね。・・・そして 口蹄疫被害がようやく収まったのをよしとしたYくんは、収束から数年間は剥げたままの愛車で我慢し、今年の10月になって“もう口蹄疫の発生はないだろう”と判断し、塗装が禿げた愛車を新車に買い換えたのです。そんな昨日、 Yくんを襲った[本人にはものすごい衝撃かと]のは非情にも鳥インフルエンザ発生を伝える新聞と、前後してYくん宅の郵便受けに入っていたのは この回覧板の文面なのでした。 なんと、Yくん宅に関係する生活道路における消毒が、鳥インフルの発生を告げるこの通達と同時に、口蹄疫時の消毒作業と同様にふたたび再開されてしまうということなのです。 ということでいま わたくしは・・・車好きで新車に買い換えたばかりのYくんのためにも、そしてもちろん畜産農家さんのためにも、そして飼われているトリたちのためにも、1日でも早い事態の収束を願っております。 家畜伝染病は農業界ばかりでなく、いまやまわりの市民生活 全般にも多大な影響を及ぼす・・ということでもありますね。 また患畜の処分などに関する費用は税金でまかなわれていると いうことでもありますし。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 6, 2020
晩秋の風物詩となった養鶏場の風景〔イン畜産県〕。H香川県での鳥インフルエンザ発生[こちら]をうけて2014年12月分の再掲載です。よろしかったら、ご参考に。 ↓まわり一面全体が、消毒用の石灰 の散布によって真っ白となった養鶏場の〔安全対策をアピールする〕広告。 文面。 そして、行政による訓練。ののののののののの いじょう、すでに晩秋の風物詩となった観のある畜産県における防疫関連の風景でした。車での通行中に、前方に非常線が張られ、そこに集結した防護服 や防護マスクに身を包んだ集団によって、立ち入り禁止地区が説 明され、これ以上先への通行ができなくなったことを告げられ、 引き返す自分の車に消毒液がかけられたとしても・・・いまや 宮崎県民〔農家でない一般市民であっても〕は驚きはしません。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 5, 2020
ノイジー・ジャパニーズ ・モンスター!昨年分ですが、次回関連でよろしかったら。 ↓ 音のエネルギーである「音圧」で決まる音の大きさ。その大きさの単位は、dB/デシベルで表されます。ちなみにその大きさを実際の世の中にある音を小さい順番でならべてみると、だいたいつぎのよ うになるといわれていますよ。↓ 20dB ささやき、木の葉のふれあう音 30dB ささやき声 40dB 図書館、静かな住宅地の昼 50dB 静かな事務所、家庭用クーラーの室外機 60dB 普通の会話、1mくらいの洗濯機・掃除機の音 70dB 騒々しい事務所の中、騒々しい街頭、 80dB 地下鉄車内、交差点、電車車内、1m以内のピアノ 90dB 5m内の犬の鳴き声、騒々しい工場の中 100dB 電車が通る時のガード下、油圧プレス(1m内) 110dB 自動車のクラクション(2m内) 120dB 飛行機のエンジンの近く いかがでしょうか。この表をみるかぎり、ヒトが心地よく過ごせる音環境というのは、50dBくらい。60dBから70dBくらいが我慢できる範囲で、さすが に80dBを超えはじめると その音の大きさは いわゆる「騒音」といってもよいレベルに達っするものだといるのではないでしょ うか。さて、そこで今回の話のテーマであるセミの声です。セミの声がうるさくて・・・どとつぶやけば、なんと風情がない ことかなどと集中砲火浴びそうなのですけれど これがなんと セミの至近距離の大合唱になると90dbを超える といわれています。うえの表でいえば電車の車内や交差点のレベ ルを通り越して騒々しい工場のなかにいるような音の環境下です。またこの音圧はセミの種類にもより、たとえば九州などの南国に多い身体の大きなクマゼミの大合唱などともなれば、おそらくは電車が通る時のガード下や1m内の油圧プレスの音級の騒音のなか にさらされていることにもなりそうなのですから、まさにびっく りですよね。そんなクマゼミが気温の上昇とともに次第に北へと生息域を拡大しつつあります。ニュースなどでは『クマゼミが光ファイバーケ ーブルに産卵して断線させる』ことなどばかりが、取り上げられ がちになっていますが、それよりもずっと実害のおおきくなりそうなのは鳴き声による騒音被害のほうだと思いますよ。7月のお わりから早朝にクマゼミに起こされる身からすればそう思います。お盆前後の発生のピーク時には、電柱の灯りにあつまり、ともす れば夜中の大合唱もはじめるというクマゼミ。病人のいるご家庭や、たとえば受験生のいるご家庭などではきっと切実な問題にな ていることかと。ということで今回は、クマゼミの大合唱の音圧には要注意。少なければ風情があるのだが過ぎたら慢性的な睡眠不足などを引き起こしかねないクマゼミの鳴き方に関するご報告でした。→ 夏休みは朝の涼しいうちに勉強しましょうなどと、いわれ たものですが、皮肉なことにそんな朝の涼しいうちだけに 大合唱するクマゼミの話はこちら。こうなると学力のほう にも影響したりして。 「セミの声をなんとかして」という苦情が役場にもくる そんな九州のセミの騒音事情。ノイジー ジャパニーズ モンスターと名付けてその音を公開されているサイトは こちらです。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Aug 6, 2020
ヤケド虫に刺された。事務所でお祀りしている地主神さまの碑の周りに植えているジャノヒゲ[リュウノヒゲ]のなかから、 花穂のついた草が伸びて着ていたので、 素手だったのだけれど、ついつい反射的に手が伸びて、その草を抜いた まさにそのとき、花穂に触れた右手の そこかしこに感じたにピリリと走った感触。。花穂にアリでもいたのだろうと考えて、いつもどうりのアリ対策として、熱さを感じている部分に ガムテープを貼り付けては剥がすという アリの針を抜く作業を繰り返したのち、水道の水で手首を洗ってアリ被害にあったときの薬を塗布したところその後しばらくして 患部がヤケドでも負ったように腫れてきました。で、一週間経過した本日の右手の様子がこちら。 薬剤を塗り続け、一週間経過してもこんなかんじですからね。35度ちかい気温のなかの、ただでさえ汗ばむ季節のなかであるのに加え、患部のピリビリとし、しかも肌が突っ張るような感触には おおいに閉口させられましたよ。そうですこの症状はアリではなくアオバアリガタハネカクシ通称ヤケド虫[宮崎では毒虫とも]による被害だったのです。アリだとおもって対処[アリ被害はこちら]したのも、回復が遅れた要因でしょうけれど、あの花を抜くとき花のなかにはいなかったと思ったのですけれど、まだ小さい個体がいた・・ということなのでしょうね~。成虫でも6ミリほどの細い体で、網戸をすり抜けて、戸内に侵入し、電灯の明かりを飛び回って、落ちてきて、灯りのしたにいるヒトの 首元やら胸元やらに侵入して刺したり、 戸外の自販機の明かりに集まり、飲料を求めてやってきたヒトの素肌の部分を刺したりすることのおおいアオバアリガタハネカクシが、昼間に ひょっと抜いたお花にいたとは まったく注意不足なことで ありました。 ちなみに そのとき抜いた お花が こちら。 本日も 痒みをかんじるたびにお薬を塗布しているのですが、完治するのには、あと10日ほどはかかりそうです。ということで今回は、 気になる場所に生えていてひょっと抜きたくなる草であっても注意が必要な場合もある・・・というおはなしでした。それにしてものアリガタハネカクシ。ぜんぜんありがたくないのに、この名まえはないだろぉぉぉぉぉ。 ちょっと調べただけでも・・・ やけど虫は、卵・幼虫・蛹・成虫のいずれも「ペデリン」 という有害物質を体内に持っており、人の体に止まった ときに払い落としたりすると、体液が糸のように付着し、 そこが数時間後に発赤し水ぶくれになる。症状はかゆみ を感じた後、やけどしたときのような痛みに変わる。 目に入ると激しい痛みがあり、結膜炎、角膜炎、虹彩炎 を起こす・・などとありますから、夏のいまの時期には とくに注意が必要なようですね。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Aug 3, 2020
薬剤耐性菌で国内で8000人の死者だというのに。術後の方や高齢者、免疫が落ちた方などが感染すると、重症化して死亡するリスクが高まる薬剤耐性菌。 米国では年間3万5000人以上、欧州では3万3000人が死亡しているとの推計が発表されているほどの、ある意味人類にとっての重要な課題であるともいえる この薬剤耐性菌問題の日本での死亡推計数なのですが・・・これが ずっと不明のままでした。その不明であった死亡感染者数が、国立国際医療研究センター病院(東京)などの研究チームによって[代表的な2種類の耐性菌について]全国規模ではじめて調べられ、その結果が本年12月05日に公表されました。その死亡者数ですが、これがなんと・・・ 2017年には日本国内で8千人以上が死亡というもの。1年で、 2017年の1年間だけで8000人! というショッキングな数字です[代表的な2種以外もあると思われるので現実にはもっと大きな数字になるかと]。この事実を知って、個人的に死者数の多さに驚かされたのですが、それ以上にもっと驚かされたのが・・・この事実に対しての いわゆるマスコミの取り上げ方の熱のなさ。たとえばこの発表に関する新聞記事は第3面に掲載されているという 文字通りの三面記事扱いなんですもの。 宮崎県版の新聞記事 → こういったニュースを扱う マスコミの方々の身内のご家族やご親戚にも、いわゆる院内感染にかかった人も多いはずだと思うのですけれど、ねえ。[この記事の扱われ方には]なんとも信じられない思いで いっぱいです。さらに今回の、この記事には特徴があります。それは人間の抗菌薬の話がほとんどで、以前から問題視されている家畜への抗菌薬使用の話が、全く語られていないこと。・・・ヒトの医療研究センターチームによってまとめられた調査ですので、マスコミの方々としては 今回はヒトのはなしを中心に報道されたというかんじなのかもしれませんけれど、せめてネットニュースなどでは扱ってほしかったなと個人的には思ってしまいました。その傾向、無関心とも思われるようなこのニュースの扱いは、新聞発表された6日以降においても、地方版でも全国版でも、そしてネットニュースなどでも、同じなのです。 そこで・・ 注意を喚起するかんじで、わかりやすいこの図を使った、家畜も含めた抗菌薬の適正使用の話の回は、こちら。ということで今回は、現実に国内で年間8000人の死者を出しているというニュースに合わせる形で、「2020年までに抗菌薬の使用量を2013年の3分の2にまで減らす」としている政府のつくった行動計画の達成予定の年も もう来年に迫っていますよね、安心していてだいじょうぶなんですよね、というおはなしでした。 さらメシ・農家メシ・世界のオベントに天野君と天野君に負けじ と女子アナがたべる番組などなど、まるでなにかに憑かれたかの ように、平日のお昼の時間に 食の番組ばかりを放送しまくる NHK。ときどきでいいですから、たまには 家畜への抗菌剤の 話とか、家畜の飼育場所から発生する排水問題なんかも取り上げ てほしいとおもうんですけれど。N国さん、なんとかなりません かね。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 22, 2019
庭の王さまの動きが鈍くなったうちに。広い意味での農作業のなかの、たとえば剪定作業にかかる場合のおはなしですが・・・自宅などの庭に加えて、たとえば樹木に囲まれた圃場や、たとえば学校や公民館といった公共施設の庭や、ちょっとした庭つきの事務所などといったある程度の広さのある面積を剪定作業する場合にはより被害を蒙ることを覚悟せねばならない存在があります。それが アリ。なんといっても身近にいて馴染みがある昆虫ですし、童話などでは働き者だというイメージもあり、また漢字などでも虫へんに❝義❞という まるで赤穂義士でも連想させられるような字体があたられていますけれど、これがなかなかの強者。食性的には肉食のが多く、活発で攻撃力があって、これと思えば集団で襲ってくるうえに、たとえば植物体のうえでアブラムシを飼うほどの知能もあるときたら・・・[ほかの小動物にとって]アリは自然界に置いての恐ろしい捕食者以外のなにものでもないですよ。またなんといっても彼らが強者である所以は、数ミリから数十ミリといったその身体の小ささそのもの。たとえばハチやイラガや チャドクガに、毛虫ならまだよい。彼らは目立つのですから、むしろヒトをははじめとする大型の生物たちも回避するのは容易です。しかし アリの群れだとそうはいかない。たとえば剪定作業などであれば、予想しているよりもはるかに多く樹上を行きかっているアリたちは、いつのまにやら作業者の袖口や首筋、靴下とズボンの間などから気がつかぬうちに侵入していきます。万全の対策をしていても侵入してくるアリたちですから、これがもし作業者が何の防備もしていなかったとするならば、この作業者のひじの内側とか脇から首筋にかけてとか、パンツのゴムの部分とかの場所を、たくさんの小さな侵入者たちはときには噛んだり・ときには腹部先端にある毒針で刺したりと、やりたい放題に蹂躙していくのです。そのアリ被害による患部の症状ですが、皮膚が赤くなったり水ぶくれになったり・・・そして自分の場合はとくに湿気のある場合などはなぜか数日後にいきなり腫れてきます[完治するまで3週間というかんじ]。また一度は痒みがおさまったとしても、またぶり返したり。一か所の被害ならともかく、こんな症状が数十か所などに及んだとしたら、考えただけでもそれはもういやになってしまいますよ[剪定という作業自体がいやになっちゃったり]。さて そんな庭の王者というべきアリたちですが、このアリたちがいなくなるというか、いても活動的ではなくなる時期があります。そのはじまりが 秋。たとえばこちら、九州の庭のアリたちは11月になると、めっきりとその数を減らしてきます。そう、最高気温が18度を下回ってくるころになると、動きが鈍くなり活動範囲がじょじょに狭まってくるのです。そしていま。11月から来春の3月くらいにかけてのこの時期[いわゆる無霜地帯でもありますし]になってやっと、この地ではアリ刺されというストレスなしに作業できる最良の季節がはじまります♪ということで今回は、庭の支配者ともいえるアリがいるために なかなか切れなかった あの木の枝や植え込みの乱れが、やっとばりばり切れる季節になったぞという、いわゆる鬼のいぬまの命の洗濯みたいな そんなお話となりました。 → マダニは11月下旬までの回は こちら。アリに刺されるとか、咬まれるとか、ギサン[アリの酸と 書いて蟻酸ですものね]でも肌が赤くなったりとかの被害 をもたらす事実を知らない方も、けっこういらっしゃい ます。知らない方にはぜひおしえてさしあげていただき たきたいなとおもいます[かつての野ギャルさんたちとか]。 ちなみに装備ですが、シャツの下の加圧式のアンダーウェ アに、すべすべした弾力のある手抜きは必需品。 首元には和手拭いのうえに伸縮性のあるタオルを巻いて 剪定作業しております[こんなかんじ]。・・・大げさだ なと思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、いわ ゆる温暖化の進むなか九州並のムシ対策は、全国的にム シできなくなるとおもいますよ[そう台風被害のように]。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Nov 7, 2019
キンモクセイのお花は、シロなのか、クロなのか。Hおっ、今年は咲かないでくれるのかな♪などと、淡い期待をいだいたのもつかの間、例年より2週間近く遅れてキンモグセイが満開になりました。そんなキンモクセイと花粉症のおはなし、よろしかったら ご参考に。 ↓『キンモクセイのお花は、シロなのか、クロなのか。』「キンモクセイの花が満開になる時期になると花粉症の症状がでる」という方も多いみたいですね。かくいうわたくしもその一人。くしゃみ、鼻水、鼻づまりが始まり、晴れた日には偏頭痛や体のだるさを覚えてしまいます。で、この花粉症の症状を作り出している憎き犯人は、キンモクセイだっ!・・・と思いたいのですが、専門的なページになるほど、キンモクセイ犯行説には消極的なようなんです。そしてそのようなページで、秋の花粉症を起こす原因としてあげられているのは、ブタクサに代表されるキク科の植物や クワ科のカナムグラ、イラクサ科のカラムシなどがあげられているようです。そして意外だったのはヨモギ。ヨモギも原因になるとは知りませんでした〔セイタカアワダチソウが最近では原因視されなくなったのは知っていましたけれど〕。そしてそんな植物たちの映像は こちら ↓ 。 しかしですね、ひきつづいて秋の花粉症にはこんな話もあるんです。『秋の花粉症の原因植物は高さがせいぜい2メートルしかなく、上空の強 い風に乗って数キロ先まで花粉を飛ばすスギやヒノキとは異なり、花粉 は数十メートルしか飛散しないという特徴がある』ために「原因となる 植物に近寄らないだけでも十分予防できる」という話です。この話を考えたとき、個人的に今の時期にブタクサやカナムグラやカラムシそしてヨモギなどに、出会う機会はあまりないので、これらの植物による花粉症とは考えにくいのです。そのかわり、キンモクセイはいっぱい!出会うんですよ。なにせ町の木が、キンモクセイときてるのですもの/笑。いま現在、この文を書いている間でさえも、窓を素通りした感じで漂ってくるキンモクセイの香りに悩まされつつ思うのです。『キンモクセイってこれでも シロ?』、と。 ◎ ただし、クロだとわかったところで、 いまのところ 引っ越す予定はないだけに、泣きねいりなんですよね/泣。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Oct 22, 2019
マダニ被害。まだまだ注意を。10月となっても、いわゆる温暖化の影響なのか日中などはまだまだ暑い日本列島。 そのような気候の変化にともなって、注意すべきはマダニの存在です。なんといっても昔から知られている「つつが虫病」や「日本紅斑熱」、そして近年では ヒトがかかった場合の致死率がとくに高い「SFTS/重症熱性血小板減少症候群」を媒介するわけですからね。そんなマダニの活動期間は4月から11月下旬といわれていますが・・10月10日には 滋賀県より、同県 近江八幡市の50代会社員の男性がマダニにかまれたことによる「日本紅斑熱/にほんこうはんねつ」に感染し、9月14日に死亡したことが発表されました。また10月16日には広島県により、同県三原市に住む90代の女性がSFTS/重症熱性血小板減少症候群により15日に死亡したと発表されました。同じく広島県。80代の女性も10月12日に発熱後、同じSFTSと判明し、その後死亡されたことが発表されています。どちらの県の場合も、発熱などの症状がでたあとに医療機関を受診されその後治療をつづけていたにもかかわらず 治療のかいなく死亡されたということで、マダニはなんとも怖い病気を媒介するものだなと ニュースを聞くたびに再認識してしまいます。 → 致死率についてはこちらそしてこういった病気が増加していく現状を見聞きすることで思うのは、マダニの活動の活発化を助長する気候の変化[温暖化]と、マダニの吸血源となることで結果的にマダニを運んでいると思われる動物たちの増加ぶり[人の住環境への進出の機会が増えますからね]でしょうね。さてそして・・・そのような現状をみての対策ですが、やはり マダニに咬まれないようにすること が大切です。植生上で吸血源の動物が通りがかるのを待ち伏せする のが、マダニの習性なのですから、山などに入る場合には長袖・長ズボンに手袋などを着用し肌の露出を少なくし、さらに虫よけのスプレーなども併せて使用することが、なんといってもの基本の防除法となります。さらには、畑仕事はもとよりガーデニングや庭の剪定作業など、ちょっとした 繁みや草むらであっても装備に注意すべき時代になったのかもしれませんよ。なんといっても イタチ,タヌキ,キツネに ハクビシンやアライグマなどの動物たちが 都市部のヒトの生活圏でさえ、たびたび見うけられるようになった昨今。あなたのお庭が動物たちのかっこうの❝通路❞になっている可能性も・・なきにしもあらずなのですからね。 → こちら。 → 山ありダニありの回は こちら。ひとつ、気になること。それは近江八幡市で日本紅斑熱のために お亡くなりになった50代会社員の男性の、感染場所や日時が不 明であったという点です。マダニにかまれた痕を確認できずに、 この方には 海外渡航歴もなかった ということなのです。 ちなみにマダニではなく、マダニに咬まれたであろう ネコから SFTSに感染した話は こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Oct 18, 2019
水害時のかたづけで、まず気をつけるべきは。浸水被害地の片づけ作業には、屋外はもとより 家屋内にも危険がいっぱい。そこで長袖長ズボンを着用してマスクをし、手にはガラス片などによる切り傷を防止するためのゴム手袋。また足元は、水がたまって見えないときの釘の踏み抜きを用心するために踏み抜き防止用の中敷きをいれた長靴姿が標準的な装備となります。なぜに、このような服装をするかといえば、それはなんといっても身近にいる破傷風菌対策。今回は そんな破傷風の身近にいるケースについての2010年の当ブログの再録です。よろしかったら、ご参考に[→浸水被害に遭遇したときの消毒例などは こちら]。 ↓『県内で破傷風多発、家庭菜園などで感染も』破傷風が多発し、家庭菜園もその原因のひとつでないかという発表がなされたのは宮崎県。「県内で破傷風多発、家庭菜園などで感染」と、報じた12月30日 の新聞記事 はつぎのとおり。『家庭菜園など土いじりでも感染し、致死率が非常に高い破傷風が県内で 多数確認されている。関係者は「誰でも感染の可能性がある。毒素への 抗体がない40代以上の人は気を付けて」と呼び掛けている。 県健康増進課の調べでは今年1月~12月20日の県内の感染数は8件(全国110件)。宮崎大学医学部の中里雅光教授は「人口比で計算する と本県の感染数は (110件のうち)1~2件とみられるので、8件 はかなり多い」と指摘。 破傷風菌は土の中に存在することから「高齢者や農業に従事する人が多 いことが原因だろう」と推測する。致死率は30~50%。 初期症状が脳卒中などと似ているため診断が難しく、手遅れとなるケー スもあるという。』というものです。ご存知のように 宮崎県は日本有数の工業的畜産が盛んな農業県・・・・この事実と破傷風多発の原因が、けして無関係ではないと考えてしまうのは、わたくしだけではないはずです。その破傷風ですが、現実には次のように病気は進行します。 潜伏期の後、口を開けにくくなり、歯が噛み合わされた状態に なるため、食物の摂取が 困難となる。首筋が張り、寝汗、歯ぎ しりなどの症状もでる。 ↓ 次第に開口障害が強くなる。さらに顔面筋の緊張、硬直によっ て前額に「しわ」を生じ、 口唇は横に拡がって少し開き、その 間に歯牙を露出し、あたかも苦笑するような痙笑(ひきつり笑 い)といわれる表情を呈する。 このような顔貌を破傷風顔貌と称する。 ↓ 生命に最も危険な時期であり、頚部筋肉の緊張によって頚部硬 直をきたし、次第に背筋にも緊張、強直をきたして発作的に強 直性痙攣がみられ、腱反射の亢進、バビンスキーなどの病的反 射、クローヌスなどがこの時期に出現する。といった症状の進み方をする破傷風。家畜伝染病予防法で届出伝染病に指定されているこの病気は、世界的に発生し、特に家畜を集約的に飼養する農家で発生することが多いといわれている人獣共通感染症の一つである破傷風菌を病原体とする 感染症です。感染症法施行規則で5類感染症全数把握疾患に定められており、患者を破傷風と診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出ることが義務とされています。ということで、今回取り上げた破傷風。家畜がおり、台風の常襲地でもある宮崎県。上記の新聞記事にありますように、致死率が高く・初期症状が脳卒中に似ているということでもありますし、水害時などの片づけ作業で傷をおったときなどは医療機関で早めの対処してもらいましょう。 そんな恐ろしい破傷風についての啓発といえば、なんといっても この映画。『震える舌』です。予告編は こちら。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Oct 15, 2019
浸水被害に遭遇したら。 台風による被害関連として過去分ですが、よろしかったらご参考に。風水害多発地帯に住んでいるものとしての経験からの話となります。 ↓『浸水被害に遭遇したら。河川の氾濫による濁流の水は、「簡易浄化槽・下水・家畜やペットのふん尿・生ゴミなどの感染症をひきおこす汚染物を含む水」であることにほかなりません。そこで家財道具や日用品も丸ごと被害に遭う床上浸水被害にあった場合、もっとも気をつけねばならないこと、それは 感染症という二次被害発生を防ぐこととなります。したがって早急に実施しなければならないこと、それは 万全の体勢で、家屋や家屋周辺の消毒作業に臨むことになります。そんな消毒作業ですが、作業の流れはつぎのようになりますよ。 長袖・長ズボン・マスク・ゴム手袋を着用〔破傷風などの感染症予防対策〕 ↓ 家財道具を運び出した後、泥を洗い流すか、ぞうきんなどで水ぶき ↓ 床下・屋内外の壁・床を消毒液に浸した布などでよくふく 消毒液を噴霧器でぬれる程度に散布し、屋内の風通しをよくする ↓ 家財道具もおなじように処置 ↓ 屋内の乾燥を確認した後、家財道具を運びいれる と、このような作業のだんどりになります。ちなみに消毒薬としてもっとも効果があるのが、塩化ベンザルコニウム・オスバン液。いわゆる 『逆性せっけん』です。これは 床下・屋内外の壁・床・家財道具など多目的に使え、人体に対する刺激がすくないのが特長 のすぐれものです。・・・などと一連の消毒作業も、書くだけならほんとうに簡単です。しかし実行するのはなかなかに大変。正直いっもて、もう笑うしかないほどの困難を伴う大変な作業になることのほうが多いものなのです。なんといっても「長袖・長ズボン・マスク・ゴム手袋を着用」からして大変。暑さきびしいシーズンに浸水被害にあったとしたら、もうそれだけで暑さに参ってしまいます〔夏場であるほど現場の悪臭もひどくなりますし〕。そして 清潔な水が入手できない場合もかんがえておかねばなりません。たとえば、浄水場のポンプが浸水被害で故障した場合などです。そのような事態ともなれば、被災後1週間を過ぎた時点であっても断水といった状態になる場合も往々にしてあるのですから。 こんなかんじ で。・・・世の中には 清潔志向を批判する学者さんもおられるようです。が、実際の水害現場では、まずは なにより消毒が大切 になるのです。それが災害現場の現実です。いじょう、床上浸水被害に遭遇した場合の復旧作業についての話しでした。 大水害がおこった地域では、“匂いがついてしまうので洗濯物さえ 外に干せない”といった状況が現出します。 実際の水害現場では、 まずは なにより消毒が大切 になるのです。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Oct 14, 2019
お弁当による食中毒を予防する。今週の最高気温が30度ちかくの日が続くと予想されている南九州地方。太陽光が真上からではなく だいぶ傾いてきたこともあることから[10月なのですから当然ですよね]むしろ体感的には夏場よりも日光の影響をより強く受けるかんじの、蒸し暑い日がつづいています。そんなときに気をつけなければなないのは、そう食中毒。とくに長時間働かなければならない時にどうしても必要となるお弁当[真夏ではないからよけいに油断してしまうんですよね]による食中毒には、注意が必要となります。さてそんなお弁当による食中毒ですが・・・食品が傷んだり食中毒になる原因は サルモネラやカンピロバクターといった原因菌の増殖です。そこで食中毒の予防ポイントとしては ● お弁当の温度を上げない ● 食品内の菌を減らす ● 弁当箱の中の水気を減らすという三大ポイントが大切となります。そこで対策としては □ 弁当の温度をあげないように保冷剤を利用する □ 自然解凍タイプの冷凍食品を利用する □ お弁当の内部に凍らせたゼリーなどを入れる □ 梅干しを入れる □ 酢のものをいれる □ おかずやごはんは、冷ましてから箱に詰める □ 熱い現場に行く場合は、水気の少ないメニューにするなどといった、わかりきってはいますが ついつい省略してしまいがちな予防ポイントを遵守することが 大切になろうかと思いますよ。そして上記の予防の方法のなかでも 最近みなおされてきているのが、酢のものや、梅干しの活用。とくに梅干しの塩分と酸のもつ殺菌効果を利用して原因菌の繁殖を抑える手法は、農業経営的にも応用できそうで、とくに農家関係者であればばしばし活用したいところですよね。また 梅干しの持つ豊富なクエン酸などが疲労回復作用を持つ点 も暑い中での重労働となりがちな農作業や山仕事には向いていると思えますし。ということで今回は、厚労省の統計ではだいたい毎年10パーセント弱くらいの割合を占めるといわれている、家庭でつくったお弁当による食中毒を防ぐ方法についてのおはなしでした。 宮崎的には 特産の切り干し大根を酢でしめて、平兵衛酢 をかけ、日向夏の果皮と果肉をいれたうえに、ちょっとだ け唐辛子の果皮をまぶしたりしたものが、疲労回復にはも ってこいです。白い大根に、日向夏の黄色い果皮と、唐辛 子の赤が 目にも爽やか💛 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜
Oct 1, 2019
豚コレラウイルスの拡散を防ぐためにも。前回は、なかなか終息の見えないPED/豚流行性下痢についての回でしたが[こちら]、今回は豚コレラウイルス。8月30日に愛知県農業総合試験場で発生した豚コレラウイルスについての話です。この発生について農水省の拡大豚コレラ疫学調査チームは、道路の衛生管理区別が不十分であったこと、そして豚舎に出入りする場合の履き物の履き換え場所が曖昧であったこと、というその2つをウイルス侵入の原因であったと発表しています。ということで今回は本ブログの2018年11月分・衛生区分などについてはなしである2018年11月に岐阜市の畜産センターでの豚コレラについての回を再掲載してみました[宮崎の鳥インフルエンザ対策例も有]。今回の愛知県農業総合試験場と昨年の岐阜市の畜産センター、どちらも公の施設ということも含めまして よろしかったらご参考に。↓『豚コレラウイルスの拡散を防ぐためにも/2018年11月』岐阜市におけ豚コレラの問題で、11月15日に岐阜市の畜産センターの公園の豚2頭から豚コレラウイルスの陽性反応が出たのだそうですね。報道によれば 市畜産センター公園は、市民が動物と触れ合える憩いの場で、豚は 出荷もされている。岐阜県などによると15日午後、獣医師から 「豚の元気がなくなり、熱が出ている」と県中央家畜保健衛生所に 連絡があった。県の検査で陽性と判定され16日未明から防疫措置 に着手したなどと さらっと書いてありますが、民間よりもちからをいれておかねばならない、防除のお手本ともなるべき 公/おおやけの施設から現実に2例目の感染を出してしまったわけですから、なんともびっくりというか くちあんぐりというか、驚かざるを得ない事態になっているようで農業関係者のひとりとしてはじつに不安になります。なんでまたそんなことに・・となった この岐阜市畜産センターの豚コレラの感染の起こった原因ですが、 ● 豚舎周辺だけが衛生管理区域に設定されており、関係者が行き 来する飼料や堆肥置き場が衛生管理区域に設定されていない ● 豚コレラに感染した野生猪の存在がセンター周辺で確認されて いたにもかかわらず、公園エリアと畜産エリアで共通の機械が 使用されており、 その機械類を衛生管理区域で使用する際に 洗浄・消毒が行われていない事例もあったこと ● 飼養管理者等が豚舎に入る際に専用の衣服を着用しておらず、 作業用の長靴を消毒のみで豚舎で使用していた場合があることなどが確認されているといいますから、これなら感染しても当然というか、むしろよくいままで 感染・発症しなかったなあ・・と逆に感心してもしまいます。 なんといっても豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場にいる小動物からも感染 ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染する というのはもとより ● 生肉類はもちろんハムやソーセージの加工品からも感染 [実際に日本の空港などでは探知犬も活躍していますし]と いうのが定説であり、常識であるのですからね。・・・そういったことから考えれば、 農水省のページなどで公開されている野生のイノシシの豚コレラウイルス感染個体数が増加し続けてなかでの この岐阜市の畜産センターのとっていた対策って・・・なんとも不可解としかいいようがない気がします。。たとえばですが、ウイルス病対策のいち例として宮崎県の養鶏関係者の現場の鳥インフルザ対策では ● 鶏舎内にはいるときはその鶏舎専用の作業服や靴を用意する ● ウイルスを持っているかもしれない野生の鳥のフンが落ちて くるのを警戒して作業服などの洗濯物を戸外で干さない ● 定期的に巡回して鶏舎への小動物の侵入防止策を徹底するといった対策をとるのは しごくあたりまえというか、当然というか、そんなかんじで防除している現実がありますから。とはいったものの、でちゃったものはしかたない。・・・豚コレラウイルスが日本全土に拡散していくことがないように、そしてこれ以上のブタの生命や 野生のイノシシたちの間の感染拡大をすこしでも減少させていくためにも岐阜の関係者のみなさまには、今後のウイルス対策をしっかりきっちり実行されてくださることをお願いしたいと思います。 ちなみにこちらは 宮崎の口蹄疫発生時の、防疫の初動が 遅れた経緯をご紹介した回です。参考にしていただければ さいわいです。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Sep 5, 2019
豚コレラに加えて、PED/豚流行性下痢、いまだ止まらず。2013年、国内で7年ぶりに発生したPED/豚流行性下痢。その後発生は減少していたのですが、現時点である2018年9月から2019年8月の2018年度には前年度の3倍ちかくにまで発生件数が増加しています。特筆すべきはその発生時期。もともとPED/豚流行性下痢は冬に発生することが多いもの。しかしなぜか今年は猛暑であった8月にさえ発生するという異常さです。豚コレラの発生も終息が見えないなか、PED/豚流行性下痢の8月27日現在の発生数は 7都道府県108戸におよんでいます。 発生に関する図 → そんなPED/豚流行性下痢についての拡大防止策について取り上げた2014年4月30日の当ブログの記事を再掲載してみました。夏でさえ発生するようになった今、とるべき対策は基本を忠実に守ること、それが肝心です。ということでとくに動物由来の 家畜ふんたい肥を使用する場合のご参考としてよろしかったら。 ↓ 『PED/豚流行性下痢の発生拡大を止めるためには/2014年4月』2013年10月に、国内では7年ぶりとなる豚の伝染病「豚流行性下痢」の発生が沖縄県で確認されました。その後飼育の現場では飼育場全体の消毒や複数の農場の間を行き来する機会をなるべく減らすなどの対策がとられ、さらには各県の主要道路で豚を運ぶトラックのタイヤや荷台を消毒するといった対策が徹底されたのですが・・・しかし残念なことにそれでもこの病気の感染は止まらず、4月2日現在のところ17の県で18万頭余りが感染し、4万頭近くが死ぬ被害が出ています。その様子を伝えるメディアの4月最新のニュースは こちら 。 ● NHK 「豚流行性下痢」の被害拡大 ● 毎日新聞 豚流行性下痢18県に拡大/農水省が消毒徹底を指示 ● FNN 豚の伝染病が全国に拡大/豚肉価格に影響のおそれ ● 東京新聞 豚の伝染病拡大/流行性下痢、17県で4万頭死ぬ さて、そこで感染のとまらぬ理由です。対策がとられているのに感染が止まらない理由は何でしょう。その一つの理由として考えられるのは、ふん便の処理の不備に関することではないかと推察されます。なんといっても、この病気もほかのウイルス病と同じように ふん便中に排出されたウイルスが経口感染して伝ぱんしていく という性質を持っているからです。したがって更なる拡大防止策とし効果的だと考えられるのは、排せつ物処理を適切に行うということ。これに尽きると思います。具体的には ■ ふん尿をたい肥化する場合には、よく完熟させる ■ 発酵温度が十分に上がっているかどうかを、よく確認する ■ たい肥化の済んだものと、新しいふん便とを混ぜない ■ たい肥と、飼育豚を離す ■ たい肥と野生動物が接触しないように管理する といった対策をとることが肝要です。さらに上記の個体分とは別に、液体分についての注意点として、通常時の塩素消毒処理やばっ気処理ではウイルスが不活性化していない可能性も考えられることから ■ できれば、液体分を肥料として散布しない ■ やむをえず用いる場合は、ほかの養豚場の近くで使用しない ■ やむをえず用いる場合は、流水の近くでは散布しない ■ やむをえず用いる場合は、道路の近くでは使用ない といった対策が有効だと考えられます。いったことで今回は、全国に広がりつつある豚の伝染病と、その対策についてのおはなしでした。ちなみにやはりふん尿中のウイルスによって感染が拡大していったと考えられる宮崎県の口蹄疫のケースは こちら 。 この感染症の流行しやすい季節は 冬。 そういった意味では はやく春になって温度があがることが、いちばんの薬なのかも しれませんね。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Sep 4, 2019
アフリカマイマイ本土上陸時[2008年]の記録。アフリカマイマイ がヒトの死亡する原因となりうる広東住血線虫の中間宿主となること、そしてアフリカマイマイ自体が農作物の害獣になることから、日本本土に上陸するとなかなかに厄介/貝になるという話の続編です[前回はこちら]。日本においては植物防疫法により有害動物指定を受けているアフリカマイマイ。すでに生息地となってしまった奄美・沖縄・小笠原の各島からの持ち出し及び日本本土への持ち込みは禁止されていますが、そんなアフリカマイマイが本土/鹿児島県に上陸したとされ大騒ぎになったのは2008年。いまとなってはネットを探してもなかなかそのときの事情を説明したものがなさそうだったので、当時の当ブログからことの顛末を、まとめてみました。・・・そう、記憶より記録。つぎに上陸が確認されたときの対策のために。以下は当時のブログから抜粋したものとなります。 ↓500種に及ぶ植物を摂食するとされる〔当然農作物も食い荒らす〕巻き貝である「アフリカマイマイ」。この貝が、鹿児島県本土の出水市高尾野町でみつかったのは、2008年9月11日。その後、14日には指宿市でも発見。波紋がひろがっています。■ 2008年9月11日県食の安全推進課は11日、人に脳障害を引き起こす虫が寄生している恐れがあり、農作物も食い荒らす巻き貝「アフリカマイマイ」1匹が出水市高尾野町で見つかったと発表した。県本土で確認されるのは初めて。同課は「もし見つけたら、すぐに県や市町村に通報してほしい」と注意を呼びかけている。アフリカマイマイは東南アフリカが原産地とされ、国内では奄美大島や与論島、沖縄県などに生息。脳障害を引き起こす「広東住血線虫」が寄生している可能性がある。夜行性で野菜や果物などを好み、野菜の苗を一晩で全滅させることもあり、植物防疫法により移動が禁止されている。同課によると、捕獲されたのは体長10センチほどの成貝。出水市高尾野町下水流の路上で10日朝、住民が見つけた。連絡を受けた農林水産省門司植物防疫所鹿児島支所(鹿児島市)などが確認した。県などは11日、現場周辺でほかにも生息していないかや侵入した経路の調査を実施。今後の対策を検討している。同課は「発見しても手では触らないで、万が一触ってしまったらすぐにせっけんで洗ってほしい」と話している。■ 同09月12日農作物を食害し人に脳障害などを引き起こす恐れのある熱帯のカタツムリ・アフリカマイマイが出水市で見つかった問題で、同市や鹿児島県、農水省は11日、発見現場付近を調査した。県食の安全推進課によると、新たな個体は発見されず、同市以外の県本土での発生も報告されていないという。調査は11人態勢で、同市高尾野町下水流の発見地点から半径500メートルの範囲で実施。アフリカマイマイは湿気を好むことから、2-3人ずつに分かれて側溝や草むらを中心に1時間余り巡回したほか、住民に聞き取りをした。調査後、同市内で対策会議を開き、早ければ来週中にも誘引剤入りのわなを仕掛けることを決めた。設置範囲は検討中。調査に参加した県食の安全推進課の中山久幸係長は「現時点では侵入経路は不明」としている市は防災無線を通じ、アフリカマイマイを見つけた場合は決して触れないことと市への速やかな通報を市民に呼びかけた。発見場所が校区内にある下水流小(児童217人)は同日朝、臨時の全校集会を開き、深川光博校長が児童に注意を促した。保護者あての文書も配布。5年の小豆野奈緒さん(11)は「虫捕りは好きだけど、遊ぶときは気を付ける」と話した。発見場所近くに住む農業、土崎平蔵さん(77)は「巨大タニシは見かけるが、アフリカマイマイにはびっくりした。早くどこから来たのか突き止めてほしい」。付近で花の苗などを販売する小田博満さん(32)は「植物を扱う以上、何匹もいたら困る。1匹で収まってくれれば」と困惑した表情で話した。 ■ 同09月14日県食の安全推進課は14日、出水市で10日に見つかった植物防疫法により移動が禁止されている巻き貝「アフリカマイマイ」が指宿市でも見つかったと発表した。アフリカマイマイは農作物を食い荒らしたり、人に脳障害を引き起こす虫が寄生している恐れがあるとされ、県は15日、指宿市と出水市の発見現場周辺で、薬剤散布や、捕殺のためのわなを仕掛けるなどした。新たに見つかったのは、指宿市東方の住宅の庭。「9月27、28日にアフリカマイマイに似た貝を庭で見た」との情報が市に寄せられたため、県などが12、13日に現地調査した。その結果、成貝1匹(体長約9センチ)と、割れた貝殻1個が見つかり、門司植物防疫所鹿児島支所(鹿児島市)がいずれもアフリカマイマイと確認。県は15日、付近に薬剤をまくなどした。出水市の発見現場付近にも、誘引剤でおびき寄せて捕殺するビニールパイプ製のわな約80個を仕掛けた。同支所は「自然にアフリカマイマイが県内に入り込むことは考えられず、何かに紛れ込んで侵入したのではないか」と話している。■ 同09月23日熱帯のカタツムリ・アフリカマイマイが鹿児島県本土で見つかった問題で、22日までに出水市で新たに稚貝や幼貝など89匹が見つかった。同日、農水省や県などが仕掛けた誘殺わなの一部を調査した後、発表した。同省門司植物防疫所は「稚貝はここでふ化したかどうか断定できないが、否定もできない。これから詳しい調査をしたい」としている。稚貝や幼貝が多数見つかったことについて、鹿児島大学農学部の坂巻祥孝(よしたか)准教授(害虫学)は「この夏に繁殖したものと思われる」と話している。確認されたのは殻の長さ5ミリ程度の生きた稚貝が54匹、死んだ稚貝の殻30個、3センチ前後の死んだ幼貝の殻4個、死んだ成貝の殻1個。成貝は粉々に割れた状態で見つかり、殻の大きさは推定5、6センチ。89匹のほとんどが、10日に1匹目が発見された同市高尾野町下水流の畑付近から見つかった。生きた稚貝54匹と死んだ幼貝3匹は15日のわな設置時に発見、周囲に薬剤散布していた。22日は、1匹目発見場所から半径500メートル以内に設置したわな80個のうち、捕獲地点に近い約60個を調査。農水省職員ら14人が4班に分かれて回った。29日はわな80個全部を調査する予定。出水市では10日、アフリカマイマイの生体1匹が発見され、15日にわな80個を仕掛けていた。県内では指宿市で生体や殻など計5匹が見つかっている。同市では25日にわなの調査を実施する。 といった対策が取られ、その後は貝の確認がされず、事態は次第に終息していきました。農水省職員と県職員・地元住民が協力し、発見場所をしぼっていっきにわなをしかけるといった迅速な対応が、功を奏したのだと思えますね。そして問題は、次回の発見時。当時よりもジャンボタニシの生息圏は拡がっていますし今はヒョウ柄の巨大なナメクジ[こちら]もいる。輸入される食料・農産物や農業資材の量も増えているといま、2008年の発見当時よりも、より多くのヒトとモノ・そして情報を投入した対策がとられることを期待しております。 人畜共通感染症はもちろんのこと、たとえ家畜しか感染しない 感染症であっても防除決めては、すばやく一気に。これが基本 です。それが功を奏したケースは こちら。功を奏さなかった ケースは こちら。ご参考に。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Aug 22, 2019
広東住血線虫といえばアフリカマイマイですが・・。「ふざけてナメクジを食べ、そのために 寄生虫が原因で髄膜脳炎を発症し、昏睡状態に1年以上陥り、体にまひが残った20代後半の男性が 亡くなった」・・・という2018年のオーストラリアからのニュースでも話題になった広東住血線虫。この寄生虫が引き起こす広東住血線虫症は、ネズミのふんを餌とするアフリカマイマイやカタツムリなどを介して口や皮膚から体に感染する病気で、体に入るとめまいや吐き気、手足のしびれ・髄膜炎などを引き起こし、最悪の場合は死に至ることで知られています。このため実際にアフリカマイマイが生息する沖縄県などでは、広東住血線虫症への対策・予防策として ● アフリカマイマイやカタツムリなどの貝類にはむやみに触らない ● 触った場合は、手などの触れた部分をしっかり洗浄するというのはもちろん、アフリカマイマイやカタツムリ・ナメクジが存在した可能性もあるので ● 野菜や果物を生で食べる場合は流水で十分に洗うといった対策をとることが、行政機関によって注意喚起されています。琉球大学大学院医学研究科によると、1969年に全国初の感染症例が沖縄で確認されて以降、全国で約70例が確認されそのうちの7割超の50例以上が沖縄県内で発生したものだったといいますから、たしかに沖縄での対策予防が大切にされることは、十分に理解できる話だと思います。けっきょくのところ広東住血線虫は、食用として沖縄県にアフリカマイマイが持ち込まれて以来、県内で広まった可能性が高いと分析されているわけですね。さて、そんな広東住血線虫を体内にもっているアフリカマイマイ。いったん侵入・定着してしまうと農産物に大被害をもたらすことは必定[何せ殻高が20cm近くに達する世界最大級のカタツムリなのですから]という鹿児島県作成の啓発ポスター → こともあって植物防疫法により有害動物指定を受けており、現在の生息地である奄美群島、沖縄県、小笠原諸島の各島からの持ち出しおよび日本本土への持ち込みは禁止されています。・・・とはいったものの、 たとえば植物関係のパレットなどに幼生の貝がくっついていたりなどといった可能性は[たとえばこちら]ないとはいえないわけですから、転ばぬ先の杖たとえば生息地や生息地の近隣県に観光に行ったりした場合には、注意が必要だといえます。じっさいにいちど鹿児島県本土でみつかったこともあり・・・つづきは次回。 とくに注意すべきは小さな子供さん。バカンスにいったさきで 大人の見ていないうちに、好奇心からついつい触ってしまうな んてことも、じつにありそうなはなしですものね。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Aug 19, 2019
宿主をコントロールする寄生虫のはなし。ニュースウィークなどで、野菜などをよく洗わなかったがゆえの寄生虫被害がとりあげられているということで、当ブログの関連記事の再掲載です。2012年分ですが、よろしかったら ご参考に。・・・それにしても 貝の目の動き、今見ても すごいですよねー。↓『宿主をコントロールする寄生虫のはなし。』 ある種の寄生虫は宿主にたどりつくため、あるいは生殖活動を完結させるために宿主の身体をコントロールする・・・といわれています。 たとえば ハリガネムシ。 バッタやカマキリに寄生するハリガネムシは、成長して水に棲む段階に入ると、宿主であるバッタやカマキリ水へと飛び込ませて溺死させる。そして宿主が死ぬと、繁殖するためのパートナーを探すために、ハリガネムシは水のなかへ。 ・・・と、このように、ハリガネムシには宿主の中枢神経の活動を妨害しコントロールする能力があるものと考えられてもいます。 もちろん、ハリガネムシばかりではありません。ほかにもいろいろなケースがあります。 なかでも特に有名なのが、ロイコクロリディウム (Leucochloridium)。 この寄生虫の幼生は オカモノアラガイ という陸産の貝類に寄生し、さらに成虫になると鳥類に寄生しますが・・・その成長の過程で、貝から鳥に乗り移るときに、宿主である貝に独特の次のような行動をとらせることが知られています。 貝の中で幼生が成熟すると、幼生 は貝の目に移動する。 ↓ 目が異様に膨らむ ↓ その目のなかで、幼生が動き、とにかく目立たせる。 (目立つという言葉の語源はこれだったのかも) ↓ さらに、普段は物陰に隠れているオカモノアラガイを、活動的にさせる ↓ 目立つ場所で目立つ動きをさせる ↓ 捕食者の鳥に見つかりやすくする ↓ オカモノアラガイが鳥に捕食される ↓ まんまと、ロイコクロリディウムが鳥の体内に侵入。 という具合なんです。 その後、まんまと鳥の体内に移動したロイコクロリディウムは、鳥の体内で卵を産み、幼生は鳥のフンを通じて再びオカモノアラガイに寄生します。一連の映像は こちら 。 ハリガネムシやロイコクロリディウム・・・。 これらの生き物に代表される“取り憑き具合”って、妖怪じみてますよね。 『アフリカの奇病/うなづき病』のニュース。頷く/うなづくという 行動をとらせるのも寄生虫だ・・という説があるようですよ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Aug 16, 2019
クマゼミの大合唱の音圧には要注意。 音のエネルギーである「音圧」で決まる音の大きさ。その大きさの単位は、dB/デシベルで表されます。ちなみにその大きさを実際の世の中にある音を小さい順番でならべてみると、だいたいつぎのよ うになるといわれていますよ。↓ 20dB ささやき、木の葉のふれあう音 30dB ささやき声 40dB 図書館、静かな住宅地の昼 50dB 静かな事務所、家庭用クーラーの室外機 60dB 普通の会話、1mくらいの洗濯機・掃除機の音 70dB 騒々しい事務所の中、騒々しい街頭、 80dB 地下鉄車内、交差点、電車車内、1m以内のピアノ 90dB 5m内の犬の鳴き声、騒々しい工場の中 100dB 電車が通る時のガード下、油圧プレス(1m内) 110dB 自動車のクラクション(2m内) 120dB 飛行機のエンジンの近く いかがでしょうか。この表をみるかぎり、ヒトが心地よく過ごせる音環境というのは、50dBくらい。60dBから70dBくらいが我慢できる範囲で、さすが に80dBを超えはじめると その音の大きさは いわゆる「騒音」といってもよいレベルに達っするものだといるのではないでしょ うか。さて、そこで今回の話のテーマであるセミの声です。セミの声がうるさくて・・・どとつぶやけば、なんと風情がない ことかなどと集中砲火浴びそうなのですけれど これがなんと セミの至近距離の大合唱になると90dbを超える といわれています。うえの表でいえば電車の車内や交差点のレベ ルを通り越して騒々しい工場のなかにいるような音の環境下です。またこの音圧はセミの種類にもより、たとえば九州などの南国に多い身体の大きなクマゼミの大合唱などともなれば、おそらくは電車が通る時のガード下や1m内の油圧プレスの音級の騒音のなか にさらされていることにもなりそうなのですから、まさにびっく りですよね。そんなクマゼミが気温の上昇とともに次第に北へと生息域を拡大しつつあります。ニュースなどでは『クマゼミが光ファイバーケ ーブルに産卵して断線させる』ことなどばかりが、取り上げられ がちになっていますが、それよりもずっと実害のおおきくなりそうなのは鳴き声による騒音被害のほうだと思いますよ。7月のお わりから早朝にクマゼミに起こされる身からすればそう思います。お盆前後の発生のピーク時には、電柱の灯りにあつまり、ともす れば夜中の大合唱もはじめるというクマゼミ。病人のいるご家庭や、たとえば受験生のいるご家庭などではきっと切実な問題にな ていることかと。ということで今回は、少なければ風情があるのだが過ぎたら慢性的な睡眠不足などを引き起こしかねないクマゼミの鳴き方に関するご報告でした。→ 夏休みは朝の涼しいうちに勉強しましょうなどと、いわれ たものですが、皮肉なことにそんな朝の涼しいうちだけに 大合唱するクマゼミの話はこちら。こうなると学力のほう にも影響したりして。 「セミの声をなんとかして」という苦情が役場にもくる そんな九州のセミの騒音事情。ノイジー ジャパニーズ モンスターと名付けてその音を公開されているサイトは こちらです。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Aug 5, 2019
12分の4の致死率/マダニの媒介する感染症の恐怖。12件の症例のうちの4例・・・これが昨年、平成最後の年における宮崎県内の[マダニに刺されたことにより重症熱性血小板減少症候群/SFTSを発症したことによる]死亡数です。そのように 発症すると1/3という高い死亡率をもたらすSFTSによる死亡者が、残念なことに 今年も報道されました。07月12日→ 宮崎県の感染症対策室によれば「延岡市と日南市の男性2人が発症し、その後死亡された」ということですが、このSFTSの恐ろしさは症状の進行するスピード。たとえば今回の症例では60代男性の場合・・・6月中旬から下痢になり同下旬に腰や脚などの下 半身に脱力感を覚え6月28日に医療機関を受診。 7月02日に感染確認後、数日のうちに死亡。80代男性の場合・・・6月下旬から発熱や食欲不振の症状があり、7月 01日に医療機関を受診。同04日に感染確認後、 数日のうちに死亡。というものです。そしてこの事例をうけての今後の対策ですが、ご両者とも身体にマダニによる刺し口が確認され発症前に農作業などの野外活動歴があった ということで、やはり まずはしっかりと咬まれないような服装の対策をおこなうこと[こちら]。そして 作業あとにはすぐに作業伎を着替えシャワーにはいる などの事後対策をおこなうことが大切です[こちら]。なんといっても 平成25年3月に重症熱性血小板減少症候群/SFTSが届け出制になって以来、宮崎県でのこの病気の累積報告数は全国最多の67件にも及ぶこと。それを忘れてはなりません。 ←6月までの資料またそれは、農作業や山林作業等をされる方々いがいでも、当然まもらねばならないこと。これまでのケースでは、ガーデニングやちょっとした散歩中に感染した疑いも懸念されているからです。ちなみに愛犬家の友人たちに話を訊いてみると、愛犬がマダニに咬まれていて動物病院に連れていったはなしなどは日常茶飯事、 昨年の12月には弱っていたペットのネコを診察した宮崎県内の獣医師さんと看護師さんがSFTSを発症するという事例まであるのですから、ほんとに油断大敵ですよね。 ということで、とくに ヒトの生活圏への野生動物の進出が顕著すぎる県にお住まいの皆さま[こちら]、せっかくの楽しい野外活動です。 健康には充分に気をつけてまいりましょう。 シャワーなどをすぐに浴びれない場合など。そんな場所では わたくし 最近は ダニよけスプレーを使用してまーす。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Jul 15, 2019
センダンは寄生虫除けの正薬に。。Hトリが食べ、その結果 種がはこばれることで、いろいろな場所で芽吹くセンダンのはなしのつづきですが・・・じつはこのセンダン、薬用植物として利用されています。生薬として用いられるのは果実と樹皮で ● 秋冬に黄熟したセンダンの実を採取して、果肉の部分を生のまま や日干ししたものを 苦楝子/くれんし ● 初夏に剥いだセンダンの幹の皮のコルク層の部分を除いて、細か く刻んでから、日干しにしたものを 苦楝皮/くれんぴ と、よばれていますよ。その効用ですが、この苦楝子と苦楝皮は、ともに駆虫効果があり、回虫や条虫の駆除薬として服用利用されます。また外用薬として果実や樹皮を煎じた煎液は、ガンコな皮膚病用の薬として利用されます。また苦楝子/くれんを患部に直接塗ることで、霜焼けやヒビの治療にも効果があるとされています。ということで、薬用としてなかなかに有用なセンダンなのですが、問題となるのは服用するときの量であり、センダンの実〔茎葉〕を食べることによる牛・豚・羊・山羊や犬・ネコなどの中毒症状があるとのことですので、この点は注意が必要です。さて、そこでトリです。食べる量によっては中毒作用をおこすといわれる、そのセンダンの実を〔熟れた秋冬の季節に〕ついばむトリたちの健康には、影響がないものなのでしょうか。と、ヒヨドリやムクドリ、そしてときにはカラスなどが、センダンの樹にとまっているたびに、そしてその後の春先に、庭のあちこちからセンダンの若芽が顔を出すたびに心配になってしまいます。まあしかしそのあたりは〔こちらが心配しなくてもいいように〕トリたちにも考えがあり、ひょっとしたら メヒコのトリのタバコのはなしのように体内の寄生虫対策として、 中毒症状を承知したうえで上手にセンダンを利用しているのかもしれませんね[なんといっても 鳥にはいろいろな病害虫と関係がありますから]。ということで今回は、身近な大木であるセンダンと、そのまわりで生活している〔自分を含めた〕動物たちのおはなしでした。 それにしても、いつも手に持ったときに思うのは、トリたちの体重 の軽いことです〔なんといっても空を飛ばねばなりませんものね〕。 それだけに、センダンの中毒が気になってしまうのです。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
May 29, 2019
マダニ被害は 5月が感染のピーク。マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死亡者が出た西日本の集落で、30分間に100匹以上のマダニを捕まえたとの衝撃的ともいえる国立感染症研究所の調査結果が発表されたのは2014年5月のこと。原因は野生動物によるもの。周辺に出没するシカやイノシシなどの野生動物がヒトの生活圏にマダニを持ち込んだものと推測されました。その後、ノラネコなどからも感染する可能性が指摘される事態になっております。ということで獣害が顕著になっている現在/いま、用心にこしたことはないということ昨年分の再掲載です。おりしもメガ連休中。 よろしかったら ご参考に。。 ↓『マダニ被害は 5月が感染のピーク。』本年4月下旬に発熱や下痢の症状を訴えて医療機関を受診し、その後入院したが、5月上旬に死亡された宮崎県都城市在住の海外渡航歴のない60代の男性。この男性の身体にマダ二に刺されたあとが確認されたことなどから、宮崎県は5月10日に男性の死亡の原因について、マダニが媒介するウイルス感染症である「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死亡例として発表しました。 新聞記事はこちら → この「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」というウイルス感染症。例年では5月が感染のピークといわれているのを証明するかのように、県の発表によると本年は5月11日までにすでに3件の報告があり、しかもこのうちの2人が死亡しているといいますから、 真夏前の、この5・6月の時期はとくに注意が必要といえそうです。そんなSFTS対策ですが、具体的には とにもかくにも感染の原因となるマダニに刺されないように 肌を露出させないことが一番。草むらなどにはいるときは 長袖・長ズボンを着用し袖口は軍手や長靴のなかにいれることが大切になります。 → こちら。さらに「ディート」や「イカリジン」といったマダニの嫌う成分のはいった忌避用のスプレー剤を使うのも効果がありそうですね。また最近の傾向として、山間部での野外活動時だけではなく、農地や住宅の軒先の家庭菜園などで刺された事例も増えてきている・・ということで、アライグマやハクビシンなどの野生動物をみかけた県ではいっそうの注意が必要となりそうです。宮崎県ではアナグマも増えていますし。 などと書くと、「アライグマやハクビシンなんて見たこともないから用心しなくても大丈夫だろう」と、そうおっしゃるかたも多いかもしれませんが、 しかし このマダニ。たとえばタヌキや ときにはノラネコなどにも付着してその生息域をひろげているという現実があるわけですから、転ばぬ先の杖 やはり注意するにこしたことはないといえそうです。ということで今回は毎年患者数が増加している傾向にあるSFTS/重症熱性血小板減少症候群についての ご報告と対策でした。対処方法の いち例は こちら。 SFTSの恐ろしさは、この感染症に対する有効なワクチン が存在しないこと。治療方法はあくまで対処療法しかない という点です。したがって最良の対策は・・・マダニに刺 されないように注意することが一番の対策となります。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
May 3, 2019
身近になったマダニの被害。に対処するには。“目は口ほどに物を言う”ということで、このブログでもたびたびイラストの効能をとりあげてきましたが、この厚労省のマダニ被害に対する啓発ポスターは、効果絶大。 ↓ 山ありダニあり。 畑での農作業 茂みでの草刈り 山のなかでの山菜採りや 狩猟をするとき ダニが あなたを狙っている。ということで、ダニの媒介する感染症のなかでも治療法がなく高い致死率を持つ SFTS / 重症熱性血小板減少症候群には、とくに注意してまいりましょうね。さらに前回の対策につけくわえて とくにSFTSの発生が多い地方・地区においては ■ ダニが取りつきにくい化学繊維の服を着る ■ タオルや上着などを むやみに地面に置かない ■ 防虫スプレーを使用する ■ 着ていた衣服は屋外で叩く ■ 作業服を持ち帰る場合はビニール袋に入れ袋の口を縛る ■ 着ていた服は早く洗濯する ■ 農作業やキャンプのあと、すぐにシャワーを浴びる ■ 散歩させたペットは散歩のあとにブラッシングする ■ 野生動物はもちろん野良猫などの存在にも注意するなどの対策を徹底してまいりましょう。なんといっても吸血動物の関わる感染症は、たとえば感染経路が異なるインフルエンザなどと比較して数百倍の感染力があるという考察研究もあるとのことですので、転ばぬ先の杖・用心大事でかかりましょう。 アヴリル・ラヴィーンかかった「ライム病」。この病気 もマダニが媒介する感染症。。その数か月間にわたった 療養のようすは こちら。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Apr 9, 2019
これもまた極小プラスティックに!?色合いとデザインが気にいって、5年ほど前に購入していた人工皮革のスタジャン。本年の2月のはじめ知人を空港に迎えにいくときに、羽織ってでかけたのはいいのですが・・・・ 迎えにきた私を見て言った知人の第一声が、 “スリラーのビデオクリップにでてくるみたいなゾンビなジャンパーになってるよ” っていうもの。あわてて脱いで見てみると たしかにゾンビ。。出かける前の羽織る前に確認して剥離がないのことを確認していただけに、唖然としてしまいました。そう言われてみてば 急いでいたので気にする時間がなかったのだけれど、車から降りるときの座席のシートに 膜みたいな、粉みたいな、そんなちょっとした小片がいくつかくっついてたっけ。空港までの1時間ほどの車の運転をしている動作でボロボロと剥離が始まり、音もなく落下していった結果がいわゆるコレなのか と合点がいった次第です。ただし合点はいっても気節はまだ肌寒い2月のはじめ。かわりの衣類も持ち合わせているはずもなく、空港から空港の駐車場の車までゾンビは移動しなければならなかったのですが・・・目ざとい方はやっぱり気がつかれたことと思います。車にたどりつき、すぐに車内には乗らずに、まずはもっていたスーパーのポリ袋にジャンバーを押し込み、帰宅の途に就いたのですが、この行為は正解でした。というのも、剥離して落ちた車の座席についた小片ズが、叩いたくらではなかなかとれない。むしろ はたくと、小さく分解してますますくっついていく というやっかいさだったから。結局は掃除機の出番と相成ったのですが、レベルの強で 吸い取ってやっととれるという頑固さでした[そんなに頑固ならなんで剥がれるのってかんじでもありますが]。で、あらためて人工皮革につい調べるとこの小片ズの正体は合成樹脂。基本的に天然の布地を基材として合成樹脂を含浸または塗布したものと解説してあります。したがって結局のところはおおくくりでいえばプラスチック。プラゴミといえばつついいペットボトルやプラスチック製のバケツ類、ポリ袋などを思い浮かべますが、人口皮革の経年劣化で剥離していって極小となったものも、いわゆる極小プラスチックのなかまにはいるのだろうなと、おもった次第です。そして思いましたよ、小片ズが このまま環境に放出されて分解されていくとすると、動物プランクトンが餌となる植物プランクトンとまちがえて摂食することにもなっていくのだろうなと。最近では 人体からも 極小プラスチックが発見されているというニュースが報道されていますが[こちら]、食物連鎖がまわっていけば、さもありなんと納得してもしまいますよね。ちなみに こちらは 手の平部分に 滑り止めが施された 作業用の手袋。こちらも例にもれず、ある程度の時間がたてば、滑り止めの部分に施されていた合成樹脂がポロポロポロポロと剥離していきます。右下部分に粉状となったそれ が あります。ということで 今回は、 ポロポロになったジャンバーもたしかにホラーではあるのだが もっともっと分解がすすんでいくと、結局は体内にまでプラスチックが侵入してしまうという真のホラーになってしまうよ というおはなしでした。 [紫外線に気をつける意味で]なるべく日のたらない場所で、 風通しもよろしかろう とハンガーに吊るして保管していた つもりでしたが、結局のところ 10回ほど着たところで寿命 となってしまったジャンパー。色アイがに気にいっていただ けにもっとガンガンきとけばよかったといま後悔しています。「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Feb 26, 2019
豚コレラ。感染拡大防止に大切なのは排せつ物処理。農水省の豚コレラのページには、このウイルスがおこす豚コレラという伝染病について・豚コレラウイルスにより起こる豚、いのししの熱性伝染病で 強い伝染力と高い致死率が特徴。・感染豚は 唾液、涙、糞尿中にウイルスを排泄し、感染豚や 汚染物品等との接触等により感染が拡大する。・治療法は無く、発生した場合の家畜業界への影響が甚大であ ることから、家畜伝染病予防法の中で家畜伝染病に指定され ている。と説明されていますが、この説明になされているように、これ以上の感染拡大を防止するには、なんといっても ウイルスを含んでいるかもしれない糞尿の処理が大事になります。ということで感染病の拡大が止まらぬ場合の、感染拡大防止の基本ともいえるふん尿処理についての対策はつぎのようになります。 ↓更なる拡大防止策とし効果的だと考えられるのは、排せつ物処理を適切に行うということ。これに尽きると思います。 具体的には ■ ふん尿をたい肥化する場合には、よく完熟させる ■ 発酵温度が十分に上がっているかどうかを、よく確認する ■ たい肥化の済んだものと、新しいふん便とを混ぜない ■ たい肥と、飼育豚を離す ■ たい肥と野生動物が接触しないように管理する といった対策をとることが肝要です。さらに上記の個体分とは別に、液体分についての注意点として、 通常時の塩素消毒処理や ばっ気処理ではウイルスが不活性化していない可能性も考えられることから ■ できれば、液体分を肥料として散布しない ■ やむをえず用いる場合は、ほかの養豚場の近くで使用しない ■ やむをえず用いる場合は、流水の近くでは散布しない ■ やむをえず用いる場合は、道路の近くでは使用ない といった対策が有効だと考えられます。いったことで今回は、全国に広がりつつある豚の伝染病である豚コレラの簡易拡大防止対策についてのおはなしでした。ちなみに今回の豚コレラの発生の経緯はつぎのようなものとなりますが、じつは昨年の10月下旬ころからすでにふん尿の処理についての地元の苦労と苦脳が報道されていた経緯があります。12月01日の報道された新聞記事の抜粋には『同公園に併設する堆肥センターの運営自粛を一日に解除するほか、一例目が発生した養豚場が堆肥を搬入していたJAぎふ堆肥センターについても、二日に運営自粛を解除する方針を決めた。』と、ありますね。 頭隠して尻隠さず・・・ということわざがありますが、 感染拡大防止にはなんといっても尻も隠すことが大切だ というおはなしですね。ちなみにやはりふん尿中のウイ ルスによって感染が拡大していったと考えられる口蹄疫 や鳥インフルエンザのケースはこちら。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
Feb 9, 2019
豚コレラが関市の大型養豚場で発生したということで。県内有数の規模で防疫態勢も万全だったとみられただけに、養豚業界には不安の声が広がった・・・と報道されている関市の約7800頭を飼育している養豚場で発生した豚コレラ。 ということで、この問題の関連として 10月12日から3回にわたって考察したの当ブログ記事の採録です。よろしかったら、ご参考に。 ↓『10月12日分 / イノシシが県境からでないのなら話はべつですけれど』10月10日の日経の新聞記事によると・・・県議会の答弁で「拡散範囲は かぎられているのではないか」と、野生イノシシの行動範囲について強調さ れて答弁されたという古田肇岐阜県知事。記事は こちら。しかし岐阜で発生した豚コレラウイルスに感染した野生イノシシについての農水省資料を見れば、 野生イノシシの調査捕獲区域[地図はこちら]が限られている という現実があり、また実際に感染したことが確認されたイノシシの頭数も12日時点でいまや20頭に増えているわけなのですから、その知事発言は あまりに希望的観測すぎる[はっきりいえば甘すぎ!] といえます。それはそうでしょう、研究者によれば豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染する ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染する というのはもとより ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染する と まるで妖怪のようにも[こちら] いわれているのですから。したがって前述の封じ込めのリーダーであるはずの知事発言は、せめて 農場に出入りする野生イノシシを防ぐために岐阜県内で貸し出しをは じめていたという柵だけではなく、小動物の侵入を防ぐメッシュの金 網を岐阜県内のすべての養豚場に設置する などといった対策が終わったあと[もちろん調査捕獲区域も広げたうえ で]に言ってほしかったな と思うのです。なんといっても発病がおこ っていた段階での初動対応にミスがあったと 岐阜県自らが認めてもい たはず[こちら]なのですから。まあ、[むかし話にでてくる鳥と話せる聞耳頭巾のような]野生のイノ シシに向かって県境からはでないでねなんて話せる頭巾を、古田知事が お持ちでしたらば話はもちろんべつになるのですけれどね。 届け出伝染病であるPEDこと豚流行性下痢でさえ、いまだに 克服できていない現実[こちら]があるのですから、よけいに 豚コレラは 心配にもなります。 『11月26日分 / 豚コレラウイルスのこれ以上の拡散を防ぐためにも』 岐阜市におけ豚コレラの問題で、11月15日に岐阜市の畜産センターの公園の豚2頭から豚コレラウイルスの陽性反応が出たのだそうですね。 報道によれば 市畜産センター公園は、市民が動物と触れ合える憩いの場で、豚は 出荷もされている。岐阜県などによると15日午後、獣医師から 「豚の元気がなくなり、熱が出ている」と県中央家畜保健衛生所に 連絡があった。県の検査で陽性と判定され16日未明から防疫措置 に着手した などと さらっと書いてありますが、民間よりもちからをいれておかねば ならない、防除のお手本ともなるべき 公/おおやけの施設から現実に2例 目の感染を出してしまったわけですから、なんともびっくりというか く ちあんぐりというか、驚かざるを得ない事態になっているようで 農業関 係者のひとりとしては じつに不安になってしまいます。なんでまたそんなことに・・となった この岐阜市畜産センターの豚コレ ラの感染の起こった原因ですが、 ● 豚舎周辺だけが衛生管理区域に設定されており、関係者が行き 来する飼料や堆肥置き場が衛生管理区域に設定されていなかったこと ● 豚コレラに感染した野生猪の存在がセンター周辺で確認されて いたにもかかわらず、公園エリアと畜産エリアで共通の機械が 使用されており、 その機械類を衛生管理区域で使用する際に 洗浄・消毒が行われていない事例もあったこと ● 飼養管理者等が豚舎に入る際に専用の衣服を着用しておらず、 作業用の長靴を消毒のみで豚舎で使用していた場合があることなどが確認されているといいますから、これなら感染しても当然というか、むしろよくいままで 感染・発症しなかったなあ・・と逆に感心してもしま います。 なんといっても豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染 ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染する というのはもとより ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染する [実際に日本の空港などでは探知犬も活躍しているんですよ]と いうのが定説であり、常識であるのですからね。・・・そういったこ とから考えれば、 農水省のページなどで公開されている野生のイノシシの豚コレラウイルス感染個体数が増加し続けてなかでの この岐阜市の畜産センターのとって いた対策って・・・なんとも不可解としかいいようがない気がします。。たとえばですが、ウイルス病対策のいち例として、宮崎県の養鶏関係者では現場の鳥インフルザ対策として ● 鶏舎内にはいるときはその鶏舎専用の作業服や靴を用意する ● ウイルスを持っているかもしれない野生の鳥のフンが落ちてくる のを警戒して作業服などの洗濯物を戸外で干さない ● 定期的に巡回して鶏舎への小動物の侵入防止策を徹底する といった対策をとるのはしごくあたりまえというか、当然というか、そんな かんじで防除している現実がありますから。とはいったものの、でちゃったものはしかたない。・・・豚コレラウイルス が日本全土に拡散していくことがないように、そしてこれ以上のブタの生命や 野生のイノシシたちの間の感染拡大をすこしでも減少させていくために も岐阜の関係者のみなさまには、 今後のウイルス対策をしっかりきっちり実行されてくださることをお願いし たいと思います。 ちなみにこちらは 宮崎の口蹄疫発生時の、防疫の初動が遅れた 経緯をご紹介した回です。参考にしていただければ さいわいです。 『11月26日分 / ウイルス病。ネズミ一匹でも大山鳴動な時代へ 』“まえぶれや騒ぎが大きいわりには、実際の結果の小さいこと”をたと えたことわざに 「大山鳴動して鼠一匹」 というものがあります。 『大きい山が音を響かせ揺れ動くので、大噴火でも起こるのかと見守っ ていると、小さな鼠がたった一匹出てきたにすぎなかった』という意味あいになりますね。しかしですね、家畜の大量飼育があたりまえのことになっている現在、これからこのことわざは、『鼠一匹でも大山鳴動』と直さねばならない ような気配ですよ。ということで大陸から渡り鳥がやってくる時期になると発生が心配され る鳥インフルエンザに関する昨年2011年の関連の新聞記事のご紹介となります。豚コレラとはちがいますけれど、同じ家畜感染病の伝搬例として よろしかったら ↓ ご参考に。 『鹿児島・出水の鶏舎、「ネズミが感染経路か」疫学調査チーム結論』出水市の採卵鶏農場で発生した鳥インフルエンザの感染経路などを調べ ている県の疫学調査チームは14日、県庁で会合を開き、調査内容をと りまとめた。発生鶏舎内でネズミの死骸やフンが見つかったことなどか ら、ネズミがウイルスを運んだ可能性がある、と結論づけた。 会合は非公開。座長の高瀬公三鹿児島大教授(家禽疾病学(かきんしっ ぺいがく))によると、感染経路について野鳥、人、空気感染などの可 能性を検証したが、いずれも否定。鶏舎からネズミ1匹の死骸と多数の フンが見つかり、モグラの穴が鶏舎の内外に複数あったことから「ネズ ミがモグラの穴を通り侵入してウイルスを運んだと断定はできないが、 可能性を否定できない」と結論づけた。未消毒の井戸水が鶏の飲用に使われていたが、高瀬教授は「ウイルスは水で繁殖できず、井戸は密閉さ れていたため、感染源と考えづらい」とした。そして2009年4月には、こんな動物に関する発表もありました。 『国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザに感染』国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5 N1型)に感染していたことが、東京大医科学研究所と山口大の調査で わかった。野生動物の感染は、国内ではこれまで鳥類では報告されてい たが、哺乳(ほにゅう)類は初めて。宇都宮市であった日本獣医学会で4日、発表した。 東京大医科研の堀本泰介准教授らは、西日本の3地域と東日本の1地域で05年以降に捕獲されたアライグマ988匹の血液を調べた。その結 果、10匹の血液から、過去にH5N1型に感染したことを示す抗体を検出した。 これらの10匹がいた3地域のうち2地域は、ニワトリや野 鳥の感染が報告されていない地域だった。 発症して死んだ渡り鳥などを食べて感染した可能性が考えられるという。 養鶏場での発生がなくても、国内にウイルスが持ち込まれている可能性を示した。 堀本さんは「感染率が1%と低く、アライグマ間での感染拡大は考えに くいが、養鶏場への感染源になる恐れはある。ウイルスの侵入防止策を再確認すべきだ」と話す。 国内の野生動物のH5N1型感染は、ハシブトガラス、クマタカ、オオ ハクチョウの鳥類3種で確認されていた。アライグマは北米原産で、ペ ットとして輸入され、野生化した。雑食で繁殖力が強く、国の特定外来 生物に指定され、駆除が行われている。 大槻公一・京都産業大教授(獣医微生物学)は「海外ではネコ科などの哺乳類の感染が報告されており、国内で見つかっても不思議ではない。 野生動物はほかの病原体をもっていることも多く、むやみに接触しない ことが大事だ」と指摘する。 以上です。 窓というものがない最新式のウインドレス鶏舎でも感染がおこった ケースもあります。そうなると、ネズミやアライグマなどの小動物 原因説には、充分に説得力があると考えられそうです。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 26, 2018
畜産用抗生物質2種が使用禁止になったということで。三重県で開催された伊勢志摩サミットの議題関連として、2016年の4月5日に官邸で開催された「国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議」で決定された行動計画に基づき、国は豚や牛など家畜の飼料に混ぜて使う2種類の抗菌薬の成長目的での使用を国内で初めて禁止にしました。禁止すると発表されてから、実行されるまでに約1年ほどかかったわけですが、とりあえずは よかったです。禁止された理由は・・・抗菌薬(抗生物質)が効かない耐性菌の広がりを防ぐためですが、 そんなニュースを扱った11月18日付の朝日新聞の第一面の写真が こちら です。 第一面 記事はこちら そしてこちらが、その記事の部分的な拡大映像 と なります。 記事にいわく今回禁止された薬は コリスチンとバージニアマイシン。なかでもコリスチンは日本国内で流通する飼料添加物の約1割を占めるとされています[2016年に添加物として使用された抗菌薬は228トン]。・・・2013年の時点で耐性菌による死者は 世界で70万人超[厚生労働省]であり、2050年には死者が年1千万人に上るという推計 もある耐性菌問題。 欧州連合(EU)では現在から遡ること10年以上も前の2006年に成長促進目的での抗菌薬の使用を禁止しているだけに今回の日本政府の措置は遅きに失した感があるものの、それでも もちろん規制しないよりはずっといい っていうところですね。そしてこの記事の文中にある「食品や排せつ物を通じて人にも広がる恐れがあると判断した」という一節ですが、これをわかりやすい図で説明すると こうなります。そして今回の措置にプラスするかたちで、付け加えるとしたら、この2種類以外の抗菌薬の規制問題です。農水省によると「飼料添加物として認められている抗菌薬は23成分。そのうち15成分はリスクは無視できると考えられ、 残りの8成分が評価中」ということらしいでので、 個人的には ここはひとつ遅れた事態を早急に挽回するためにも いっきにぜーんぶ禁止 なんて措置に突っ走ってほしいものだなと どうしても おもってしまいますね。ということで今回は、耐性菌が身近な問題となってきたからには[農業といういち産業を守ることよりも]家畜の成長促進目的での抗生物質の使用禁止をよりいっそう推進していこう、併せて抗生物質を使って飼育された家畜のふん尿の農業利用についてもEUなみに規制していこう、いまそれが日本の国民のひとりひとりの健康と生命を守るためには必要なのだというおはなしでした。 切り札とされるコリスチンが効かない「スーパー耐性菌」も、 日本ではすでに 2016年には確認されている[こちら]と いう現実もあるわけですから規制は早ければ早いほどよろしい のではないかと。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Dec 6, 2018
豚コレラウイルスのこれ以上の拡散を防ぐためにも。岐阜市におけ豚コレラの問題で、11月15日に岐阜市の畜産センターの公園の豚2頭から豚コレラウイルスの陽性反応が出たのだそうですね。報道によれば 市畜産センター公園は、市民が動物と触れ合える憩いの場で、豚は 出荷もされている。岐阜県などによると15日午後、獣医師から 「豚の元気がなくなり、熱が出ている」と県中央家畜保健衛生所に 連絡があった。県の検査で陽性と判定され16日未明から防疫措置 に着手したなどと さらっと書いてありますが、民間よりもちからをいれておかねばならない、防除のお手本ともなるべき 公/おおやけの施設から現実に2例目の感染を出してしまったわけですから、なんともびっくりというか くちあんぐりというか、驚かざるを得ない事態になっているようで 農業関係者のひとりとしては じつに不安になってしまいます。なんでまたそんなことに・・となった この岐阜市畜産センターの豚コレラの感染の起こった原因ですが、 ● 豚舎周辺だけが衛生管理区域に設定されており、関係者が行き 来する飼料や堆肥置き場が衛生管理区域に設定されていなかったこと ● 豚コレラに感染した野生猪の存在がセンター周辺で確認されて いたにもかかわらず、公園エリアと畜産エリアで共通の機械が 使用されており、 その機械類を衛生管理区域で使用する際に 洗浄・消毒が行われていない事例もあったこと ● 飼養管理者等が豚舎に入る際に専用の衣服を着用しておらず、 作業用の長靴を消毒のみで豚舎で使用していた場合があることなどが確認されているといいますから、これなら感染しても当然というか、むしろよくいままで 感染・発症しなかったなあ・・と逆に感心してもしまいます。 なんといっても豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染 ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染する というのはもとより ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染する [実際に日本の空港などでは探知犬も活躍しているんですよ] と いうのが定説であり、常識であるのですからね。・・・そういったことから考えれば、 農水省のページなどで公開されている野生のイノシシの豚コレラウイルス感染個体数が増加し続けてなかでの この岐阜市の畜産センターのとっていた対策って・・・なんとも不可解としかいいようがない気がします。。たとえばですが、ウイルス病対策のいち例として、宮崎県の養鶏関係者では現場の鳥インフルザ対策として ● 鶏舎内にはいるときはその鶏舎専用の作業服や靴を用意する ● ウイルスを持っているかもしれない野生の鳥のフンが落ちてくる のを警戒して作業服などの洗濯物を戸外で干さない ● 定期的に巡回して鶏舎への小動物の侵入防止策を徹底するといった対策をとるのはしごくあたりまえというか、当然というか、そんなかんじで防除している現実がありますから。とはいったものの、でちゃったものはしかたない。・・・豚コレラウイルスが日本全土に拡散していくことがないように、そしてこれ以上のブタの生命や 野生のイノシシたちの間の感染拡大をすこしでも減少させていくためにも岐阜の関係者のみなさまには、今後のウイルス対策をしっかりきっちり実行されてくださることをお願いしたいと思います。 ちなみにこちらは 宮崎の口蹄疫発生時の、防疫の初動が遅れた 経緯をご紹介した回です。参考にしていただければ さいわいです。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Nov 26, 2018
イノシシが県境からでないのなら話はべつですけれど。10月10日の日経の新聞記事によると・・・県議会の答弁で「拡散範囲はかぎられているのではないか」と、野生イノシシの行動範囲について強調されて答弁されたという古田肇岐阜県知事。記事は こちら。しかし岐阜で発生した豚コレラウイルスに感染した野生イノシシについての農水省資料を見れば、 野生イノシシの調査捕獲区域[地図はこちら]が限られているという現実があり、また実際に感染したことが確認されたイノシシの頭数も12日時点でいまや20頭に増えているわけなのですから、その知事発言はあまりに希望的観測すぎる[はっきりいえば甘すぎ!] といえます。それはそうでしょう、研究者によれば豚コレラウイルスは ● 猪だけでなく農場やたい肥置き場に出入りする小動物からも感染する ● ヒトの履いている靴の、靴底の土からも感染するというのはもとより ● 生肉類はもちろん、ハムやソーセージの加工品からも感染すると まるで妖怪のようにも[こちら] いわれているのですから。したがって前述の封じ込めのリーダーであるはずの知事発言は、せめて 農場に出入りする野生イノシシを防ぐために岐阜県内で貸し出しをは じめていたという柵だけではなく、小動物の侵入を防ぐメッシュの金 網を岐阜県内のすべての養豚場に設置するなどといった対策が終わったあと[もちろん調査捕獲区域も広げたうえで]に言ってほしかったな と思うのです。なんといっても発病がおこっていた段階での初動対応にミスがあったと 岐阜県自らが認めてもいたはず[こちら]なのですから。まあ、[むかし話にでてくる鳥と話せる聞耳頭巾のような]野生のイノシシに向かって県境からはでないでねなんて話せる頭巾を、古田知事がお持ちでしたらば話はもちろんべつになるのですけれどね。 届け出伝染病であるPEDこと豚流行性下痢でさえ、いまだに 克服できていない現実[こちら]があるのですから、よけいに 豚コレラは 心配にもなります。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
Oct 12, 2018
残暑の蚊にもご用心。朝が過ごしやすい季節になってきましたが、こんな時期に気をつけねばならないのが 気温があがる午後から夕方にかけてのヤブ蚊の襲撃。ちょっと外にでただけで、ひじの裏側や耳の後ろとか、気のつきにくい部位を刺されてしまいます。ちなみに昨日などは、刈り払い機使用中に、あの振動をものともせずといったかんじで、手袋のやぶれていた個所さえ刺されてしまうほど。きっと、季節が終わるという危機感が 彼女たちを産卵のための吸血活動にはしらせるのでしょうねー。そんな必死なこの時期のヤブ蚊をして、当地では “あばれ蚊”という古老も おられるのですが、まさに 言いえて妙 な 表現であるなと思います。高温すぎて今年は蚊が少ない・・などという話もありましたが、熱帯産のヤブ蚊はやっぱり多かったよな と思いつつ 2016年分ですが、よろしかったら ご参考に。 ↓『残暑の蚊にもご用心。』朝や夕方の時間のガーデニングを楽しむためにも、はやく11月になってくれないかなあ・・・」などとおもってしまうのが南九州のガーデナーの願い。。その理由は 蚊、ヤブ蚊 の攻撃なんです。 庭の近くに 溝や水田がある。 そんな場所がなくても、お墓や竹やぶがある。 お墓や竹やぶがなくても、 枯れ葉がある。 空きカンや空きビン・プラスティック容器に 古タイヤなどのゴミがある。そんな環境がすこしでもあれば、ほぼまちがいなくやつらおそってきます。すこしでもいい、わずかな水が溜まるスペースさえあれば、彼らは10月いっぱいまでは生存し繁殖することが可能なんです。 なぜ蚊がいやなのか。それは刺されると痒いし、そしてなんといっても日本脳炎などの従来からの日本の病気や、最近では特に熱帯性の伝染病に感染させれる危険性があるからなんです。 怖いのは デング熱 。と書けば、日本では大発生していないのに、またまた大げさな・・というあなた、それは認識不足です。デング熱に関してはですね・・・ 日本では、いまは大発生していない!という表現が適切なんです。そう 「日本では、第二次世界大戦末期の1942年から45年にかけて、長崎県、広島市、神戸市、大阪市等、西日本を中心に数十万人規模でデング熱が発生していた」という史実があります。ヒトによって戦地から持ち帰られたデング熱のウイルスが、日本に生息するヤブ蚊/ヒトスジシマカ[空襲対策としての防火水槽の設置がこの蚊の発生を助長したといわれています]によって媒介され大流行した。2016年のいまとなってはじつに意外な話ですが、聞いたら十分に納得できる話であるなと思うのです。。そう思わざるを得ない最近の実例/はなし も あります。それはおなじくヤブ蚊が媒介する熱帯性の チクングニヤ熱 に関するイタリアにおける 2007年06月の症例です。当時の新聞によればイタリア北部エミリア・ロマーニャ州の二つの村で、インド旅行からの帰国者がチクングニヤ熱を発症。その後 3カ月間で住民の約6%にあたる214人が感染し、うち高齢者の死亡も確認された。」と報道されましたよ。ちなみにこのイタリアのエミリア・ロマーニャ州。ここの緯度をしらべてみたのですが、なんと、北緯約44度付近。この位置を日本の都市の位置と比較したたのですが、これが鹿児島よりも大阪よりも、いえいえ東京よりも、さらに ぐっとあがっで秋田よりも北にありまして、じつは 北海道網走市と同じくらいの位置だと知って 二度びっくり。ということで、 もう10月とはいっても、ヤブ蚊対策からいったらまだ10月ガーデナーのみなさま、ヤブ蚊には 十二分に注意しようではありませんか[最新のニュースでは薬剤耐性マラリアも確認されたといいますし]。 それにしても、チクングニヤ熱。チクンっで、グンニャリ とは、できすぎの感ありあり。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
Sep 25, 2018
全114件 (114件中 1-50件目)