遊心六中記

遊心六中記

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

茲愉有人

茲愉有人

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません
2023.07.19
XML
カテゴリ: 観照 & 探訪
街角で得た団扇
16日宵山の午前から午後の前半に山鉾町巡りをしてきました。
その覚書を兼ねたご紹介です。


四条通を西に歩めば烏丸通の少し手前、北側に「 長刀鉾 」が見えてきます。

鉾頭には大長刀 が取り付けてあります。 大長刀は御所と八坂神社を避けて南を向いています
真木には榊が見え、赫熊(しゃぐま)の飾りが並び、上部に紅色の幕の付いた天王台が見えます。
鉾正面、北東角
下水引 紺羅紗地唐草四神八果図刺繍と蜀江雲龍文様繻珍の水引
角金具と房
鉾の左側面 (北側)

胴懸には大陸伝来の幕二枚が横並びに かけられています。


鉾の屋根後側の破風蟇股には、 三条小鍛治宗近が長刀を鍛えている姿の木彫像 が飾られています。

大屋根軒下裏絵

         四条通を南に渡り、 南西側から撮った景色 です。

鉾正面の大屋根の金鯱

鉾の右側面 (南側) 鉾正面前には、御神酒が木製祝い樽で供えてあります。
左側には雨冠の下に鶴と書かれた一文字、右側には亀の一文字が記されています。

​欄縁から鉾を囲む埒 (らち) の上端まで​ をズームアップ

四条通を北側に渡り、烏丸通を横断すれば、
 「 函谷鉾 」がすぐ傍に。
鉾正面、 北東側から
鉾の胴部には透明の保護カバーが掛けてありますので、細部写真は撮りませんでした。


四条通の西側からの眺め
鉾頭は山形と三日月を組み合わせた意匠 です。
中国に在った関所・函谷関の山中の闇を表象しているそうです。

烏丸通から一筋西、室町通に入ります。

       すぐ数十mさきに、「 菊水鉾 」が見えます。 




室町通の北側から鉾の後部を眺めた景色

真木の榊 の所には、 「菊水」の扁額 が掲げてあります。
この名は、町内に昔からあった井戸「菊水の井」に因んで名付けられたそうです。
鉾頭には、十六弁の菊花 があしらわれています(1952年、小林尚珉作)。

飛鶴図
麒麟図

昇鯉の図

獅子図 

鉾の胴部をぐるりと北側から一周して眺めるとこんな感じです。
飛鶴図、麒麟図と獅子図は1954年、皆川月華作です。また、昇鯉の図は1958年、皆川月華作ですが、傷みが目立ったため平成17年度に助成金を得て修理されたそうです。


鉾の天井絵 

菊水鉾の屋根は 唐破風屋根 です。破風の合掌部に 極彩色の瑞鳥像 が装飾されています。

唐破風屋根の軒下裏面

屋根の後部の装飾彫刻

車輪の軸の先端部には、菊の紋 が取り付けてあります。

この後、四条通を南に横断し、南側に見える月鉾に向かいます。

つづく

参照資料
*図録『京都 祇園祭 町衆の情熱・山鉾の風流』 京都文化博物館 2020
*山鉾町で入手した京都新聞社 企画特集「祇園祭」
*​ 祇園祭後懸 「昇鯉の図」 (菊水鉾保存会 京都市中京区) ​:「京都府」

探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -2 月鉾・綾傘鉾・鶏鉾・白楽天山・岩戸山 へ
探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -3 紅梅殿・管大臣神社・木賊山・船鉾 へ
探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -4 伯牙山・芦刈山・油天神山・太子山 へ
探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -5 四条傘鉾・蟷螂山・郭巨山 へ
探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -6 放下鉾・霰天神山・山伏山 へ
探訪&観照 祇園祭前祭 Y2023 山鉾巡り+α -7 布袋山(休み山)・屏風祭・孟宗山 へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.07.31 10:39:27
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: