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2023.07.24
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カテゴリ: 観照 & 探訪

北方向の筋の突き当たりに石鳥居 が見えます。久しぶりに立ち寄ってみました。

石鳥居には、 「紅梅殿」の扁額 が掛けてあります。 北管大臣神社 です。ここは管大臣町です。

紅梅殿神社 とも 称され、 (これよし) を祀る そうです。
この辺りは道真の邸宅趾の一部 といわれています。道真が太宰府に左遷されるに際して、
      東風吹かばにほひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ
(資料1)


仏光寺通の南側に は、 管大臣神社 があります。勿論、ここも管大臣町です。
石灯籠の南側に、 「天満宮降誕之地」と刻された石標 が建てられています。道真が降誕した邸宅(白梅殿)と菅家学問所の旧地と言います。
神社に立ち寄りました。参道を南に歩みますと、左(東)側に社殿があります。

         本殿の手前、左右(南北)に 境内社 が並んでいます。

南側には、天神様のシンボル、 石造臥牛像


本殿の正面 、唐破風屋根の下の虹梁には、 「天満宮」の扁額 が掛けてあります。


本殿内を覗くと 正面奧の内部に殿社が 設けてあります。殿社の階段の両側に椅坐する 随神 が置かれています。
祭神 として、 菅原道真・尼神・大己貴命 が祀られています。

この神社は、道真没後、間もない頃に創祀された神社だそうです。もとの社殿は天明・元治に類焼し、現在の建物は、下鴨神社の旧殿を移築したものだそうです。 (資料1)


手水舎 の傍にも、 石造臥牛像 が置かれています。
左側の参道を進んで、西洞院通に出ます。
 参道傍に 地蔵堂 が見えます。

西洞院通の歩道から東に本殿を眺めた景 です。

西洞院通を北に上り、仏光寺通に戻り、西に歩みます。
​「木賊 (とくさ) 山」​




山の正面と南側面 。宵山までの懸装品で飾られています。
仏光寺通の西側からの眺め


巡行当日に山に安置される 御神体の人形や懸装品は、木賊山の会所に展示 されています。
 会所の正面奧に、
御神体の人形 が安置されています。 別れた子を思いながら木賊を刈る老翁の姿 です。

西側壁面 には、手前に 前懸の金地綴錦唐人市場交易図 奥側に胴懸の仙人観楓図
上部には水引 が掛けてあります。こちらは 蝦蟇鉄拐琴高図 です。蝦蟇仙人や寿老人などが刺繍されています。
東側の壁面 には、 手前に見送 が展示されています。 牡丹鳳凰文図 です。 奥側には、胴懸で飲中八仙図の綴錦 です。 上部には水引 が掛けられ、こちらは 西王母黄初平図 が刺繍されています。

木賊山を見た後、一旦仏光寺通を新町通まで戻り、北に位置する船鉾を見ることにしました。

「船鉾」を新町通の北側から眺めた景色 です。先頭の赤提灯に墨書された船の文字にご注目! 「舩」という文字 が使われています。
船鉾の全体像をイメージしやすいように、撮った写真を編集してご紹介します。
             (実際は、新町通を上りましたので、船尾側から眺めて行きました)
船鉾の舳先側
舳先の飾り

​鷁 (げき) という瑞鳥​ 長谷川若狭宝暦10年の名作 だそうです。 (資料2)

前懸は 龍を正面から描いた雲龍文 です。 船体 赤と濃緑の二色の幕 で覆われています。

豪壮な金地雲龍文厚肉入刺繍の水引 が掛けられています。 天保7年作 同町出身で応挙門下の西村楠亭下絵 だそうです。 (資料2)
二番水引は波濤文図 です。

船上の 屋形は唐破風入母屋造 で、正面の 唐破風屋根の箇所には極彩色の雲竜文の装飾彫刻 が施されています。
正面の天水引には鳳凰図 が刺繍されています。
側面は草花文刺繍 です(平成4年新調)。


舳先から左側を 後部に廻り込みます。 船端には朱漆塗の高欄 が巡らされています。
船の後部、 艫の下に見送と舵 が見えます。

船尾に懸かけられた見送は 「艫隠」 と称するそうです。こちらも 正面から描いた雲龍図 です。
舵には黒漆塗螺鈿で波濤上に下降する飛龍文様 が描かれています。


艫下には、緋羅紗地鳳凰麒麟雲文様刺繍の水引 が懸けてあります。


船鉾の右側に廻り込みます と、 舵の飛龍文様は波濤上を上昇する姿に 転じています。


艫側から船鉾の右側面を眺めた全景 。船鉾と会所を仮設の階段で繋いであります。

船鉾を眺めた後、新町通を上り、仏光寺通の一筋北である綾小路通に入ります。
綾小路通を西に進むと、「伯牙山」と「芦刈山」があります。

つづく

参照資料
*図録『京都 祇園祭 町衆の情熱・山鉾の風流』 京都文化博物館 2020
*山鉾町で入手した京都新聞社 企画特集「祇園祭」
*​ 祇園祭船鉾保存会 ​ ホームページ
*​ 船鉾 ​ :「祇園祭」
1)『昭和京都名所圖會 洛中』 竹村俊則著  駸々堂 p347
2) ​ 山鉾の魅力細見 -船鉾- ​ :「京都市下京区」


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Last updated  2023.07.31 10:43:34
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