音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年10月06日
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テーマ: 洋楽(3405)




 ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース、ブルース・スプリングスティーン、ブライアン・アダムス…、80年代の米ロックシーンを賑わしたロッカーたちの派手さとは異なり、ジョン・クーガー・メレンキャンプにはどこか陰があるように感じられる。80年代の彼の代表的ヒット作の一つがこの『スケアクロウ(Scarecrow)』である。1982年の『アメリカン・フール』(全米1位)でブレイクし、1985年に発表された本作は全米2位を記録した。

 当初、ジョン・クーガーとして売り出されていた彼はレコード会社の意向に反発し(化粧をしたグラムロッカーだった)、正統派アメリカン・ロックに転向、まもなく芸名をジョン・クーガー・メレンキャンプに改めた(さらに後には、本名のジョン・メレンキャンプに改名)。こうした経緯と関係あるのかもしれないが、メレンキャンプのロックにはどこかしら陰がある。陰湿なわけではないが、からっとした明るさとは違う何かと言えると思う。

 本作『スケアクロウ』は、80年代アメリカン・ロックの王道的サウンドと、上で述べたような"陰り"とのバランスが微妙に均衡を保ったところで成立している。キラキラとしたクリアなサウンドではなく、泥臭さを残した音である。1.「スケアクロウ」は、(畑の)"かかし"がテーマで、「かかしには雨/鋤には血/この土地が国を支えたんだ/この土地がオレに誇りをくれたんだ」と歌う。要は、"田舎の農民"がテーマの土臭い曲で、これが無骨なサウンドと見事に融合している。

 本アルバムからは、5曲(1.、3.、5.、9.、11.)がシングルカットされ、うち3曲(3.、5.、11.)が全米トップ10入りのヒットとなった。収録曲中で筆者が特に気に入っているのは、1. 「スケアクロウ」 のほか、シングル曲の5.「ロンリー・オール・ナイト」と11.「ロック・イン・ザ・U.S.A.」、さらには、4.「ミニッツ・トゥ・メモリーズ 」である。


[収録曲]
1. Rain on the Scarecrow
2. Grandma's Theme

4. Minutes to Memories
5. Lonely Ol' Night
6. The Face of the Nation
7. Justice and Independence '85
8. Between a Laugh and a Tear
9. Rumbleseat
10. You've Got to Stand for Somethin'
11. R.O.C.K. in the U.S.A. (A Salute to '60s Rock)

~CDのボーナス・トラック(LP未収録)~
12. The Kind of Fella I Am

*さらに、現行リマスターには、13.Small Town (acoustic version)が収録された(筆者は未聴)。








スケアクロウ +1/ジョン・クーガー・メレンキャンプ[SHM-CD]【返品種別A】






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