本作の録音は1955年11月。実は密かに『ラウンド・ミッドナイト』の録音はその前月に始まっていた。後にコロンビアから発売されるこの録音は、既に移籍を決めたマイルスがプレスティッジとの契約が終了するまでは発売しないとの条件を付けていた。その一方、契約の残っていたプレスティッジで同じメンバーで吹き込まれたのが本作『マイルス~ザ・ニュー・マイルス・デイヴィス・クインテット(Miles: The New Miles Davis Quintet)』。木々が立っている小川の景色がジャケットであるため、通称"小川のマイルス"とも呼ばれる盤である。ちなみにジャケットの色は青い色調のものをよく見かけるが、緑が本来のものだそうだ。