音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年07月21日
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 1975年発表のブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)のサード・アルバムが『明日なき暴走(Born To Run)』である。よく知られているように、スプリングスティーンの出世作で、“ディラン2世”の触れ込みでデビューしてから3年になってのブレークで、アルバムは初の全米トップ10入り(最高位3位)となった。先の クラレンス・クレモンズ逝去 ということから、この盤を複数回に分けて取り上げたい。

 ブルース・スプリングスティーンのバンドであるE・ストリート・バンド自体は1972年に形成されていたが、そのメンバーがほぼ固定されたのが本作『明日なき暴走』の頃であった。主なメンバーの異同としては、ドラマーの交代(ヴィニ・ロペスからマックス・ワインバーグ)、デヴィッド・サンシャスの脱退(本盤では一部演奏)、スティーヴ・ヴァン・ザントの加入(本盤の一部に参加)などがある。上記のような新メンバーが出揃った結果、後々のバンドのサウンドの方向性が示された作品が『明日なき暴走』だったと言える。

 それまでのスプリングスティーンのアルバムを振り返るとサウンドに決して一貫性があるわけではなかった。デビュー作(『アズベリー・パークからの挨拶』)では“ディラン2世”的売り出しを図るため、必ずしも本意ではない音が作られた。第二作( 『青春の叫び』 )では、スプリングスティーンの中では進むべき方向性や楽曲のコンセプトがおそらくは固まってきたものの、聴衆にわかりやすい形でそれが示されたとは言いにくかった(セールスはいまいちだったが、この第二作は評論家筋の評価は当時から高く、個人的にも大いにおすすめ)。クラレンス・クレモンズは、元からこのバンドのメンバーであった。彼との絡みで言うと、前作の「ロザリータ」などを受けて、ストレートでソリッドなロック・サウンドに高らかに吹かれるサックスというバンドの売りの一つが明瞭に確立されたのもこのサード・アルバムだった。

 そのクラレンス・クレモンズの位置づけは本盤のジャケットにもはっきり示されている。ジャケットを見ると、スプリングスティーンが左側の人物の背中に寄りかかっている。2つ折りのジャケット(LPの場合、CDだと分断された裏側)を開いてつなげて見ると、横長の写真になり、その背中の人物とはサックスを構えたクラレンス・クレモンズの姿であることが分かる。あまりにも有名なジャケットである。

 紙ジャケ乱発の昨今のCD市場を見ていると、“これを紙ジャケにする必要あるの?”と思うものも数多い。けれども、このジャケットは本当に紙ジャケにする価値があるものの一つだと思う。いや、LPサイズの復刻ジャケだけを単独で売り出してもいいぐらいかもしれない。筆者はLP時代のジャケを未だに大事に持っているのでいらないけど、もしLPを保有し続けていなかったなら、ジャケット・アートの復刻盤だけでも絶対に欲しいと思うだろう。

 ~ 後編

 *アルバム収録曲のリストは、次回更新の記事に掲載します。



 ちなみに、ジャケット写真(表面)はこちら。↓


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 さらに、何年か前に出た30周年記念エディションというのもあります。上は輸入盤、下は国内盤(筆者が持っているのは輸入盤で、デジタルリマスターのアルバム本体に加えて、メイキングDVDと75年のライブDVDがセットになっています)。


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Last updated  2011年08月07日 09時00分57秒 コメントを書く
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