音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年05月03日
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 イーグルス(Eagles)と言えば、西海岸(ウェスト・コースト)ロックの立役者。1971年、当時売出し中だった リンダ・ロンシュタット のバックバンドとして集まったのがその始まりであった。リンダとのツアーをする中でバンドとしての独立を決意したと言われ、1972年に本盤『イーグルス・ファースト(原題:Eagles)』でレコード・デビューする。アメリカン・ロックの新しい時代を築き、1970年代半ばには押しも押されぬトップ・バンドの地位を得て、1976年の 『ホテル・カリフォルニア』 をはじめとする有名盤を残した。1980年代に入ってバンド一度解散したが、1990年代に復活している。

 とまあ、一般的にはたまたま集まったメンバーが独自のバンドになって独立していくという話のように思われがちなののだが、どうやら、イーグルス結成は、実際にはもう少し確信犯的だったようだ。

 当時、グレン・フライは、J・D・サウザーと出会ってデュオでレコード作りをしたが、不発に終わりうまくいっていなかった。そんな彼は、 “週200ドル稼げる仕事”であるリンダのバック・バンドに ドン・ヘンリー を誘う。当時、ドン・ヘンリーもまた、バンド活動がうまくいかず、ケニー・ロジャーズに見出されてデビューしながらも売れない日々を過ごしていたという。どうやら、この時点で最初に声をかけたグレン・フライには新バンド結成の意図があり、後々バンド・メンバーとしてやっていける仲間を探していたようだ。このアイデアに乗ったドン・ヘンリーは、グレン・フライとともに他のメンバーを探し求めていく。

 この二人に合流することになったのは、ランディ・マイズナーだった。バッファロー・スプリングフィールドの元メンバー(リッチー・フューレイとジム・メッシーナ)が結成したポコに参加するも、バンド内での立場への不満からデビュー作のリリース直前にポコを脱退したばかりであった。さらにもう一人の参加者は、バーニー・リードンであった。一度リンダのバックを務めた後、フライング・ブリトー・ブラザーズに参加し、セッション・ミュージシャンとしての活動を経てから再びリンダのバック・バンドに戻ってきて、グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ランディ・マイズナーと出会うことになった。

 こうして半年ほどの期間を経て、バンド独立に彼らは動いた。本デビュー作の出来はメンバーにとって納得のいくものでなかったとも言われるが、西海岸らしい爽やかさの中にどこか憂鬱で湿った感覚が同居する、その点では、後々のイーグルスの音づくりの基盤はかなりできていたとも言える。



 アルバム全体としてはまだカントリー/ブルー・グラス的なサウンドと、本格的なロック志向との間をさまよっている部分もあるが、翌1973年の『ならず者』をはさみ、1974年の『オン・ザ・ボーダー』(5人目のメンバー、ドン・フェルダーが加入)へと向かってバンドのサウンドを確立していくことになる。そのことを踏まえて聴き直すと、3.「チャグ・オール・ナイト」、8.「早起き鳥(アーリーバード)」、10.「トライン」などは、本盤の中で決して目立つ曲ではないが、先につながるものだったような気がする。



[収録曲]

1. Take It Easy
2. Witchy Woman
3. Chug All Night
4. Most of Us Are Sad
5. Nightingale
6. Train Leaves Here This Morning
7. Take the Devil
8. Earlybird
9. Peaceful Easy Feeling


1972年リリース。






イーグルス・ファースト/イーグルス[CD]【返品種別A】







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Last updated  2012年05月03日 09時54分30秒 コメントを書く
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