音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年05月05日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ




 ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)は、MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)に在籍したヴィブラフォン奏者。よく言われるのは、MJQでのミルト・ジャクソンは、同じくメンバーでMJQの中心的人物のジョン・ルイスがクラシカルな志向を持つゆえに、どちらかと言えばそれに合わせた演奏をしたということである。それに対し、ミルト・ジャクソン自身のソロ作では元来得意のブルージーな即興演奏を存分に繰り広げたと評される。

 そうしたミルトのソロ作の中でも、とりわけ代表作として知られるのが、本盤『オパス・デ・ジャズ(Opus de Jazz)』である。この盤は彼のソロの代表作であると同時に、カーティス・フラーの 『ブルースエット』 と並んでサヴォイ・レーベルの代表的なヒット作でもあり、1950年代半ばのジャズの熱さを存分に伝える盤である。

 タイトルの“オパス(Opus)”とは、ラテン語で“作品”の意味で、クラシックでよく曲の題名につかわれる。つまりは“ジャズの作品”という意味のアルバム名である。収録曲も4曲中3曲(1.、2.、4.)が“オパス”の題名をもち、いずれもブルース・ナンバー。そのうちの最初の1.「オパス・デ・ファンク」は、ホレス・シルヴァーの曲で、まさしくファンクなジャズ演奏の先駆けとも言えるものである。ミルトのヴァイブの跳ね具合が印象的で、自由に演奏しているのがよくわかる。楽しく聴くうちにあっという間に13分の演奏が過ぎ去ってしまう収録曲のうち、3.のみがバラード・ナンバーで、1938年のミュージカルから採られた曲だが、これもまたアルバム全体の流れをゆったりさせるのにちょうどいい。

 アルバム全体を通じてミルトのヴィブラフォンと同じく注目すべきはフランク・ウエスの参加。2.ではサックス(テナー)も演奏しているが、何よりフルートをジャズ界に本格的に持ち込んだ人物として知られる。本盤でもフルートの比重は大きく、ヴァイブ+フルート+ファンキー・ジャズの先駆けという、他のサックスなどの管楽器中心の50年代ジャズに比べて、一風変わった組み合わせで楽しく聴かせる一枚と言える。



[収録曲]

1. Opus de Funk
2. Opus Pocus

4. Opus and Interlude


[パーソネル・録音]

Milt Jackson (vib)
Frank Wess (fl, ts)
Hank Jones (p)
Eddie Jones (b)
Kenny Clarke (ds)

1955年10月28日録音。





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Last updated  2012年05月05日 03時58分04秒 コメントを書く


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