音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年05月04日
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テーマ: Jazz(1967)
カテゴリ: ジャズ



 クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)の作品と言えば、 『スタディ・イン・ブラウン』 『クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ』 がよく名の挙げられる定番=名盤となっているけれど、これも忘れるわけにはいかない、と思うのがパシフィック・ジャズ・レーベルの本盤『ジャズ・イモータル(Jazz Inmortal)』である。ジャケットにも大きな文字で記されているように(“Featuring Zoot Sims”)、テナーサックスのズート・シムズを迎えての録音盤。

 クリフォード・ブラウン自身、ウェスト・コースト・ジャズ・ムーヴメントには関わっていないし、グループの活動開始こそ西海岸だったものの、演奏者としては、彼は東側のハードバッパーと言っていいだろう。それが、この作品では、そのブラウンが、クール・ジャズの面々に混じって東西共演を立派に果たし、成功を収めたことが確認できる。ぎくしゃくした感じは全くなく、“東西”で変な対立(?)を期待する聴き手を見事に裏切ってくれる盤と言えば、チェット・ベイカー( 参考過去記事 )と並んでこの盤という見方もできそうだったりする。

 厚みのあるアンサンブルが印象的な中、プレイとしては“東海岸的”なブラウニーの演奏が変に融和するでも、すり寄るでもなく、うまく組み合わさっている。元々、彼のトランペットには、流れるような爽やかさという要素があるので、その部分がうまく噛み合っているのかなと感じる。さらには、ズート・シムズの気持ちよく揺れるサックスとの相性もなかなかしっくりとくる。

 “死んだら忘れ去られる”と冷たいことを言う音楽ファンもいるらしいけれど、活動期間が5年に満たない中、これだけの見事な吹き込みを残して逝ったクリフォード・ブラウンは、やはり忘れ去られてはならぬ演奏家だろう。悲劇の死というストーリー性は必ずしも必要ないかもしれないが、本盤は他の代表盤と並べてもっともっと推されてもいい1枚だと思ったりする。



[収録曲]


2. Finders Keepers
3. Joy Spring
4. Gone With The Wind 
5. Bones For Jones
6. Blueberry Hill
7. Tiny Capers
~以下、2001年版CD所収の追加曲~
8. Tiny Capers [別テイク]
9. Gone With The Wind [別テイク]


[パーソネル、録音]

Clifford Brown (tp)

Zoot Sims (ts)
Bob Gordon (bs)
Russ Freeman (p)
Joe Mondragon (b, 1-3)
Carson Smith (b, 4-9)

Jack Montrose (arr)

1954年7月12日(1.-3.)、8月12日(4.-9.)録音。








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Last updated  2014年05月04日 05時16分00秒 コメントを書く


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