音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年05月15日
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テーマ: Jazz(1978)
カテゴリ: ジャズ




 『ナイト・ミュージック』というカタカナのタイトルを見て“夜”と思い込んではいけない。同じ“ナイト”でも、ジャケットの絵にあるように“騎士”(原綴りはnightではなくknight)の方。さらにジャケットの原題をよく見ると、アルバム内容もわかるようしっかり表現されている。“George Wallington plays 5 originals and 6 standards”つまりは、ジョージ・ウォーリントンが演奏する5つのオリジナル曲と6つのスタンダード曲が収録されているという構成になっている盤というわけである。

 そのオリジナルとスタンダードの配分は、LPでのA面とB面(CDだと前半と後半)という風に明瞭に分けられている。ジョージ・ウォーリントンは白人ピアニストとして優雅なタッチと評されるが、彼には2つの側面があった。一つはビバップの只中で育まれてきたミュージシャンとしての側面。この部分は本盤の前半、つまりはオリジナル曲の部分によく表現されている。他方、もう一つの彼の特徴的な側面は、親しみのあるスタンダード・ナンバーを洗練されたピアノ演奏で聴かせるという一面である。実際、本盤の演奏で前半と後半を分けて聴けば、彼のピアノ演奏の二面性がA面とB面になかなか明瞭に表れているように思う。ピアノ・トリオでの演奏ということもあり、こうした特徴は本盤では明瞭に出ている。

 それでもって、上の2つの側面は、どっちがいいか? 正直なところ、そのように天秤にかけられる種類のものではないと感じる。“両方ともが彼そのもの”なのである。そんなわけで、前半・後半それぞれのベスト曲を無理やり1曲ずつ選んでみるとすれば、筆者の独断と偏見では次のようになる。まず、オリジナル曲の中で出色は1.「ゴッドチャイルド」。この曲は、マイルス・デイヴィスの 『クールの誕生』 でも取り上げられていて、ウォーリントンの曲としてはよく知られている曲の一つである。

 続いて、後半のスタンダード曲のベストはというと、あれもこれも結構迷うのだけれど、わかりやすさを買って9.「イン・ア・センティメンタル・ムード」を挙げておきたい。繊細かつ洗練度の高いピアノ演奏をわかりやすいナンバーにのせて美しく聴かせる、という意味ではこの曲は本盤収録の優れた演奏の中でも上位に挙げていいと思う。単に“洗練された美しいピアノ”というのは、下手をすれば、“聞き流し”(BGM扱い)ということになりかねないけれど、本盤でのウォーリントンの演奏は概ね後半のどの曲も、そのような次元を超越しているように思う。現在のCDでは、当然のことながら全編が連続しているわけだけれども、1.~5.、6.~11.で半分に割って楽しみ続けてもらいたいと思う盤である。




[収録曲]

1. Godchild
2. Serendipity

4. The Ghostly Lover
5. Up Jumped The Devil
6. It's All Right With Me
7. The End Of A Love Affair
8. Will You Still Be Mine
9. In A Sentimental Mood
10. World Weary
11. One Night Of Love


[パーソネル、録音]

George Wallington (p)
Teddy Kotick (b)


1956年9月4・5日








【RCP】【Joshinはネット通販部門1位(アフターサービスランキング)日経ビジネス誌2013年版】[枚数限定][限定盤]ナイト・ミュージック/ジョージ・ウォーリントン[CD]【返品種別A】








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Last updated  2014年05月15日 19時53分27秒 コメントを書く


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