音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2015年11月18日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ




 1955年にシーンに登場したキャノンボール・アダレイ(Cannonball Adderley)は、レギュラーのクインテットを形成し、演奏や吹込みを重ねていったが、本盤『シャープシューターズ(Cannonball’s Sharpshooters)』は、初期クインテットでの録音盤。日付の近さからいくと、これらセッションの数日後の 『サムシン・エルス』 がある。けれども、内容的には、前年の『ソフィスティケイテッド・スウィング』や、それに続く 『キャノンボール・アンルート』 の流れの中にある作品で、実際、これら3作は少しずつ音源が重なっている。

 過去にも書いたように、もう少し後の、“ファンキー”という言葉がついて回る演奏に人気が集まるきらいもあるけれども、これら初期のキャノンボールの演奏を筆者は気に入っている。スタンダードを伸びやかに演奏するところが何よりも心地いい。本盤はスタンダードとバップ・ナンバーとが組み合わされたような選曲で構成されている。

 スタンダードでの伸びやかな気持ちよさの典型例としては、3.「ホワッツ・ニュー」が挙げられる。さらに、CD追加曲の同じくスタンダード曲の「四月の思い出」も加えてもよい。他に同様の心地よさを特に感じる演奏としては、5.「イフ・アイ・ラヴ・アゲイン」が個人的には外せない。

 さらに、この当時の彼らしい演奏という点では、「フラー・バップ・マン」も楽しめる。本テイクの8.は4分足らずで終わってしまい拍子抜けするが、CDボーナストラックで追加された7.の方は9分近くの演奏時間である。よくあるさほど意味のない追加曲(同じような演奏の別テイクをCDに入るからといって追加しても、実際には一部のマニアにしか聴かれない)と違って、こういうのこそLPに収録時間がもっとあったら入っていたであろうというテイク。奔放で伸びのあるキャノンボールの演奏がやはり気持ちいい。ちなみに、“フラー”といっても、作曲者はカーティス・フラーではないので間違いなきよう。ギル・フラー(ウォルター・ギルバート・フラー、1930~40年代に特に活躍したジャズ作曲家・アレンジャー)の作品である。



[収録曲]

1. Our Delight

3. What's New?
4. Straight, No Chaser
5. If I Love Again
6. I’ll Remember April *CD追加曲
7. Fuller Bop Man-別テイク- *CD追加曲
8. Fuller Bop Man
9. Stay on It


[パーソネル、録音]

Julian 'Cannonball' Adderley (as)
Nat Adderley (cor)
Junior Mance (p)

Jimmy Cobb (ds)

1958年3月4日(1.~4.)、6日(5.~9.)録音。





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Last updated  2015年11月18日 06時44分42秒 コメントを書く


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