音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2015年11月23日
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テーマ: Jazz(1968)
カテゴリ: ジャズ




 ドン・ランディ(Don Randi)は1937年ニューヨーク生まれのピアノ奏者。1960年代にリーダーとして代表的な吹き込みを残しているが、そのうち最も知られているのは 『枯葉(原題:Where Do We Go From Here?)』 だろう。そして、同盤と同じ年に同じくヴァ―ヴに吹き込まれたライヴ演奏盤がこの『ラスト・ナイト(Last Night)』である。

 編成は上記『枯葉』と同じくピアノ・トリオでの演奏。ただしメンバーは入れ替わっている(ベースはノーム・マッケイ、ドラムはエディ・ルビン)。録音日が2日間にわたっているが、ロサンゼルスのクラブ「シェリーズ」での実況録音で、2日間のライヴ演奏からピックアップされたものである。そのせいもあるのか、聴き手を楽しませるために陽気な演奏から技術的に難しいもの、さらにはちょっと気を利かせたナンバーまで、選曲の幅が広い。だから散漫というよりは、聴いてて飽きない、というのが本盤の特徴になっているように思う。

 聴きどころはいろいろと挙げられそうだけれど、ひとまずここでは個人的に気に入った部分を挙げてみたい。娘の名から表題を採ったオリジナル曲の1.「ロリ・エレン」の小気味よく、なおかつテクニックのいりそうな演奏。聴き手を楽しませるよう意図しながら技術を織り込んだ演奏を繰り広げるというのは、店名に引っ掛けたと思われるタイトルの4.「シェリー・ブルー」なんかにも顕著に出ていると思う。他には6.「ハニー・サックル・ローズ」もスピード感いっぱいの右手が、技術の披露と観客を楽しませることを同時にやっているようで、聴いていて面白い。

 上で挙げた以外の側面で楽しめる部分もいくつか挙げてみたい。自作曲の3.「タヒチアン・ララバイ」は、妻の出身地がタヒチとのことだが、なるほどリゾート気分をうまく奏でている。この“間延び感覚”はライヴの抑揚を考えてのことなのかと思える。同様に、7.「サーフ・ソング」のゆったりとしながら、ピアノトリオの一体感を次第に盛り上げていく展開というのも、同じくライヴらしさを意図したことから来た演奏だろうかと想像する。最後に、もう一点だけ付け加えておくと、9.「ゴッド・レスト・イエ・メリー・ジェントルマン」はクリスマス・ソング。録音が12月だったということもあるのだろうけれど、こんなところにも聴衆を楽しませようとする意図が見える。


[収録曲]

1.Lori Ellen
2.Raisins and Almonds

4.Sherry Blue
5.Softly As In A Morning Sunrise 
6.Honeysuckle Rose
7.Surf Song 
8.Makin' Whopee
9.God Rest Ye Merry, Gentlemen
10.Dyyanu


[パーソネル、録音]

Don Randi (p)
Norm McKay (b)
Eddie Rubin (ds)








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Last updated  2015年11月23日 17時40分47秒 コメントを書く


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